スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

2月, 2016の投稿を表示しています

記憶力のキモは記憶に頼らないこと

記憶力が良いというのは、必要な情報を適切なタイミングで取り出せることを言う。覚えることに意味があるのではなく、思い出すことに意味がある。思い出す能力に重要なのは、記憶容量というハードウェアではなく、情報を記憶媒体に割り当てるOSである。記憶容量というハードウェアの個人差は少ないが、情報を管理するOSの性能には個人差がある。ハードウェアの性能を向上させる余地は無いが、努力次第でOSの性能を上げることならできる。 1.思い出す必要のない情報は覚えなくてよい 情報量は増え続け、記憶容量は全く増えないので、情報のスクリーニングは重要。記憶に限らず脳の処理能力はかなり限られているので、不要な情報は最初から入れないのがベスト。 2.すぐに思い出す必要のない情報は外部記録媒体に書き出す 短期記憶、中期記憶、長期記憶、外部記録媒体とそれぞれに容量の制約があるので、用途に応じて情報を割り当てる必要がある。一時的に記憶する必要があるものの、用事が済んだら忘れてもよいものは短期記憶、ある程度時間が経ってからすぐに思い出せるようにすべきものは中期記憶、必要に応じて記録媒体から情報を引き出すことで十分なら、外部記録媒体に割り当てる。外部記録媒体にも小容量ですぐに取り出せるものから、大容量で取り出しに時間のかかるものまであるので、用途に応じて使い分ける。 3.先読み推量ですぐに引き出す必要のある情報を予め読み込んでおく どのタイミングでどのような情報が必要になるかは、ある程度予測がつくので、思い出す必要が近づいてきたら、外部記録媒体から情報を取り出して、すぐに思い出せる領域に格納しておく。いわゆる予習というもので、いちいち言うまでもなく普通の人でも当たり前にやっていること。仕込みが大切。先読み推量のためには、「どのタイミングでどのような情報が必要になるか」についての学習データの記憶が必要。 4.外部記録媒体と照合してエラーをチェックする 人間は記憶していることは素早く思い出すことができるが、記憶が誤っている可能性があるので、正確を期すためには外部記録媒体との照合が必要。「外部記録媒体のどこに何が書き込まれているか」というインデックスを記憶しておいて、素早く照合できるようにする。 5.覚える必要が無くなったらさっさと忘れる 記憶容量をふさぐゴミ情報を掃除し

資産を所有するということ

市場経済が発達するにつれて財やサービスの市場が利用可能になってくる。そうすると従来は資産を所有しなければ実現できなかったことであっても、財やサービスのみを調達できるようになる。これが分業の利益であり、例えば農場を所有しなくても農作物を購入できるようになるし、世界各地に館を所有しなくてもサービスとしてホテルに泊まることができるようになる。我々は無意識であってもこのような分業の利益を享受している。 サービスとして調達すれば、利用するときにしか費用負担が発生しない。資本の稼働率が高くなればその分一人当たりの調達コストが下がる(反対にほぼ常時一人で稼働させるような場合には共有のメリットが無いので長期のレンタルやリースのように排他的に使用する方が有利である)。 かつて自動車で移動するためには自ら自動車を所有する必要があった。しばらくしてリースの市場ができ、レンタカーの市場ができ、さらにカーシェアリングの市場ができたので、小口での調達をしやすくなった。資産運用目的の場合、高額な実物資産も証券化されれば金融商品として小口での調達が可能になる。船舶の世界は昔から分業が確立していて、所有者と管理会社と利用者とが分離している。 サービスの市場が発達しているのは物が潤沢にあるときで、いざ需給が逼迫すると誰しも自分で使うことを優先させるから所有権すなわち最終処分権を持っている方が有利である。戦前の東京は空き家だらけだったから家は借りるものとされていたが、戦後は空襲と人口流入で住宅が不足するようになり、持ち家願望が発生した。東京への人口流入が一段落した後でも、日本の住宅は経済的に陳腐化するので依然として新築されている。一方、人口過疎地では既に家が余っており、家を借りることもできるが、こちらは住宅購入費用が極端に安いのと、固定資産税の負担も小さいので、買ってしまった方が安くつく。 もちろん、サービスとして切り売りされている場合であっても資産を自ら所有する方が費用対効果の面で優れている場合もあろう。しかしそのようなときは費用対効果を考えた上でそのような結論を下すはずである。少なくとも、企業が資産を所有するかどうか意思決定する際には相応の比較検討がなされていることだろう。 翻って個人の資産所有に関しては、単純に金銭面では説明をしにくい。企業財務の世界ではサービス化や小口での調達

教養の意義

社会的地位の高い人に教養が求められるのはなぜだろうか。仕事に直接役に立たない知識を身につけて一体何になるのだろうか。 教養の意義は、物を知ることではなく、反対に物を知らないことを知ることにある。いろいろな分野を広く浅く習得するのは、入口に立たないと奥行きが見えないためである。逆に無知な人ほど自分の身の回りのものがすべてと思い込み、自分の知識の外側にいる人を根拠なく見下したりする。 奥行きの広大さを知れば、自分一人でできることなどたかが知れていることもわかる。自分一人にできることが限られていることがわかれば様々なスキルセットを持つ人の協力を仰ぐ必要があることもわかるので、他者に対して敬意を持って接することができる。これは人を使う立場の人に必須の素養である。 様々なものを知ることの意味は、世の中の多様性を知ることである。世の中にはいろいろな考え方があるし、人の好みも様々である。自分の価値観と相容れないものもあまたあるが、そういうものも含めて世の中が成り立っているということを知っておかないと、自分の価値観を他人に押し付けることになってしまう。それでは人の上には立てない。 そのような観点から教養を再定義してみると、必ずしも大学で教えられているような高尚なものや、芸術やスポーツの確立した分野ばかりである必要はなく、日常生活にまつわるものだって、アニメやゲームだって、身の回りの土木構築物だって、れっきとした教養のうちである。

旅先であったら便利な意外なもの

あったら便利なものというよりはむしろ無いと不便なものといった方がよいかもしれない。 【大きめのマグカップ】 いまどきどんな宿にもお茶と湯呑みくらいは備え付けられているが、時折小さい湯呑みしかないことがある。コーヒーや紅茶をいれるのに適したサイズよりも小さいととても扱いにくい。最近は部屋に大きめのマグカップが備え付けられている場合も多く、そのような場合には無駄になるものの、大は小を兼ねるし、カップには各人の好みがあるので荷物に余裕があれば持参しておくと旅先での時間にゆとりができる。 【割り箸】 部屋で物を食べるときにしか必要でないものだが、弁当や惣菜類を買う際に割り箸をもらうのを忘れることがたまにあるし、いちいち割り箸をもらうのも面倒なので、数組常備しておいた方が楽である。どのみち割り箸なんてかさばらない。 【醤油皿】 これは用途が限定されるが、醤油をつけて食べるようなものを買ってきても醤油皿が無いと上から直接醤油をかけることになってしまう。パックの蓋で代用することもできるのだが、うまく傾斜をつけないとあらぬ方向に流れてしまう。陶器の皿だとかさばるし重いし、そんなに使用頻度の高いものではないので、スーパーで売っているようなプラスチック製のマッチ箱くらいのサイズの醤油皿をいくつか常備しておけばよいだろう。 【携帯用延長コード】 身の回りの携帯機器が増える一方でホテルの客室では全般的に電源が不足がちなので、1つの電源を複数個分活用できる延長コードを常備しておくと便利である。枕元に電源のあるホテルはあまり無いが、バスルーム入口付近には大抵掃除機用の電源があるので、そこから枕元まで電源を引っ張ってこられれば便利である。これがあればホテルの客室の電源の数や場所に関して不満がなくなる。 乗り物やカフェで電源を取る際も、通常は1人1口しかないので、給電容量の範囲内で複数の機器を使う際には必須である。

Ultimate Ears Bluetoothスピーカー UE BOOM2を購入

ホテルに備え付けられていたBluetoothスピーカーの使い勝手の良さが気に入ったので、旅行用にBluetoothスピーカーを購入してしまった。 【スピーカーの選定】 スピーカーは一般に小さければ小さいほど不利で、携帯性を重視して小さいものを選ぶと音が良くなくて結局持ち運ばなくなってしまうので買う意味が無い。かといって大きいものだと携帯に不便なので、ある程度高くても小さくて音質の良いものを選ぶ必要がある。 この手のスピーカーで一番有名かつロングセラーなのはBoseのSoudLink Mini IIなのだが、好みの音楽のジャンルには合わないのでいち早く候補から外れた。 JBLは気に入っているのでJBL CHARGE2+やJBL FLIP 3も検討した。CHARGE2+はスピーカー本体からスマホにUSBで給電できるのが売りで、電源に制約のある海外で使う分にはとても便利そうだが、ホテルの客室で使うことを想定した場合、スピーカーは客室の机の上に、スマホは枕元に置くことが想定されるので、スピーカーからスマホに給電する機能はあまり使い道がない。それにFLIP3の方がはるかに安い。しかしこれらもやや重低音重視だし、横置きしかできずステレオ感が無い。 結局好みの音楽のジャンルに合わせてUltimate EarsのUE BOOM2を購入した。これはBose SoundLink Mini IIと同じくらいの値段で、JBL FLIP3の倍くらいの値段だが、小さいスピーカーは安物だと大きさ相応になってしまうので仕方ない。 【用途】 旅行中にホテルの客室の机の上に置いて音楽再生することを想定している。枕元にiPodやスマホを置いてBluetoothで再生する。ホテルの客室は電源の数や場所が制約されるので、スピーカーは電源を取りやすい所に置くか、あるいはバッテリー駆動で使用する。 【機能】 《フルレンジスピーカー》 携帯用スピーカーはその大きさ故にステレオ感が無いのが宿命だが、UE BOOM2は縦置きで使う前提でフルレンジスピーカーを2個装備しており、360度全方向に音が広がるので使い勝手が良い。ホテルの客室だと電源の数と場所が制約されるが、客室で掃除機を使うための電源が大抵はバスルーム入口付近にある。ここに設置しても客室内できちんと鳴るなら、相当使い勝手が

ホテルの客室でBluetoothスピーカーを使ってみた

たまたま客室にBluetoothスピーカーが備え付けられているホテルに泊まったので、せっかくだからと使ってみた。 今使っているJBL on Tourは音質には不満は無いし、狭い部屋の中で鳴らすには十分なパワーがあるものの、配線が煩雑だし、長時間使用するとなると電池だけでは不足するのでACアダプターを接続する必要がある。有線接続なので電源のある場所にしか設置できないが、スピーカー用のACアダプターやiPodやスマホを充電するためのUSBのACアダプターや、時にはAirMac Expressを限られた場所に設置しようとすると電源が不足するし場所のやりくりも大変である。ホテルの客室の電源は限られるので、いつもやりくりに苦労している。AirMac Expressを使うと無線で接続できるが、その代わりAirMac Express用の電源と有線LANのケーブルが必要である。Bluetoothスピーカーだと電源のある所にスピーカーを設置して、枕元にiPodを置けばよいので、機器類が少なくて済むし、煩雑な配線も必要ない。 高級なホテルだと高級なスピーカーが備え付けられているようだが、宿泊したホテルに備え付けられていたのはCreative D80という2000円くらいのスピーカーだった。据え付け用であり、持ち運びに適したものではない。音質については値段相応かもしれないが、昔のラジカセくらいの大きさなので、PCのスピーカーで鳴らすよりもはるかにましである。音質はともかくとして使い勝手は良好だった。これならBluetoothの携帯用スピーカーを持ち運ぶと便利そうである。