別に狙って乗ったわけではないが、乗った飛行機がたまたま787だった。待合室でしげしげと眺めればいろいろ観察できたのかもしれないが、そういうことをせずにそそくさと搭乗してしまったので、機内の客室の状況しかわからない。 内装については最新の内装というより他はなくて、737であっても最近新造されたのは787とほぼ同等の内装なので、スカイマークの737であっても運が良ければ最新の内装である。 787の特色はカーボンファイバー製の胴体と、そこから派生した機内の気圧の高さと湿度の高さである。これによって、長時間の飛行では疲れ方が違うことが期待される。しかし国内線程度の飛行時間だと明確に違いを感じることはできなかった。さすがに地上と同じ気圧というわけにはいかなかたので、高度が上がっているときと下がっているときには何度か耳抜きが必要だった。静かで揺れなくてエアバスみたいな乗り心地だと感じたが気のせいかもしれない。ボーイングの飛行機は伝統的に剛性が弱くてたわませることを強度を確保しているが、787の場合はカーボンファイバー製の胴体のせいか、剛性感があるように感じられた。777と乗り比べてみたら777の方はもっとゆさゆさ揺れる感じだったので、やはり787の方が剛性が高いのかもしれない。 客室で唯一787らしさを感じることができたのは窓である。窓が大きいと言われている割には新幹線の窓の大きさには程遠かったが、それでも通路側からでも外の景色を見やすくなった。日除けが液晶式になったことで、もっとも暗くしても昼間なら外の景色がうっすらと見える。また、日除けの制御が電子式になったことで集中制御が可能になり、乗務員が離着陸時に日除けをすべて上げたり国際線の巡航時に日除けをおろしたりする手間が省けている。さらに、1枚1枚のプラスチック製の日除けが無くなったことで機体の軽量化にも貢献している。 乗ってみれば飛行機はやはり飛行機だったということで、他の機種に比べて著しく違う部分はさほど感じられなかった。国際線で使うなら違うかもしれないが、国内線なら敢えて787である必要はないので、787は国際線に入れて、国際線用の767-300ERを国内線に転用する方が効率が良いかもしれない。