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8月, 2019の投稿を表示しています

ソニーのワイヤレスポータブルスピーカーh.ear go 2(SRS-HG10)を使ってみた

ホテルでワイヤレススピーカーの貸出があったので、部屋用に借りてみた。ソニーの h.ear go 2(SRS-HG10) という製品である。てっきり単なるBluetoothスピーカーかと思いきや、日本企業の製品にありがちな様々な機能がてんこ盛りの製品だった。 大きさは500mlビール缶に収まるくらいの四角い箱である。手に持つとずっしりと重く、仕様を調べてみたら700gとある。大きさ重さともにUE Boom 2と同じくらいである。UE Boom2は型落ちなので値段はUE Boom 2の方が一回り安いが、後継のUE Boom 3と同じくらいの価格である。 バッテリー式で、microUSBの充電用端子がついている。バッテリー持続時間は12時間とあるので、寝ているときに充電すれば、起きているときには自分のいる所に持ち運んで使うことができる。出力は12W+12Wの24Wとのこと。UE Boom 2の10W+10W=20Wよりも一回り大きい。本体の左右に直径35mmのステレオスピーカーがあり、中央の前後にパッシブラジエーターがついている。 説明書がついていなかったので本体を眺めてみると、まず入力モードとしてNetwork、Bluetooth、USB、Audio Inの4種類がある。うちUSBとAudio Inは有線接続で、USBは本体にmicroUSB端子がある。Bluetooth接続は他のBluetoothスピーカーと同様なので、ひとまずBluetooth接続で使ってみた。 ホテルの狭い客室で使うには十分なパワーである。EXTRA BASSのボタンを押すと小さい筐体からは想像がつかないくらいに低音が大きくなる。そのままだとホテルの客室では音が大きすぎるが、低音を増幅すると音量を絞ってもよく聞こえるので、音量を絞るのだったらEXTRA BASSを有効にした方が便利かもしれない。 意地の悪いことを思いついて、同じ音源をUE Boom 2でも鳴らしてみた。音はUE Boom 2の圧勝で、EXTRA BASSを有効にしたSRS-HG10よりも低音が鳴る。UE Boom 2のBluetoothはSBSしか使えないし、出力も劣るが、スピーカー本体の性能の方が効いている。こちらは360°スピーカーなので音が広がるし、防水仕様なのでバスルームでも使えたりする。単なるBl

microSDを挿せるポータブルスピーカーが欲しい

旅行用にUE Boom 2(後継機は UE Boom 3 )というBluetoothスピーカーを愛用しているが、どうせ普段はスマホの音源をシャッフル再生しているだけなのでわざわざスマホと組み合わせて使うのは面倒である。このスピーカーの中にmicroSDを挿して、そこから直接再生することができればスピーカー単独で使えるので便利だし、Bluetoothを経由しないので音質の劣化も無いのではなかろうか。 microSDはだいぶ大容量で安くなってきた。256GBのが3500円くらいで買えるし、まだ高価だが1TBのmicroSDも市販されているので、大抵の人は手持ちの音源をmicroSDに格納できてしまう。おかげでAndroidスマホにmicroSDを挿すだけで携帯音楽プレイヤーに化ける。しかしそれなら、そのmicroSDをスマホではなくスピーカーに挿してしまえばBluetoothで伝送する必要がなくなる。 スピーカー単独で可能な動作は再生、停止、早送り等限られているので、BoomアプリからBluetoothで操作して音源を選択できるようにすればよいのではないか。スマホをリモコンとしてのみ使うのである。一旦シャッフル再生を選択してしまえば、あとはスピーカー本体をタップして再生や停止をするだけで済む。 Amazonで探してみると安いBluetoothスピーカーの中にはmicroSDを挿せるものもあるようだが、音の悪い安物だと結局使わなくなってしまうので、UE Boom 3やBose SoundLink Miniくらいのクラスで実現するとありがたい。スマホと同様にmicroSD端子を設けて本体に音楽再生用のチップを内蔵するだけなので、技術的にはさほど難しくないはずなのだが、UE Boomのような防水を売りにするスピーカーの場合には防水設計が難しいかもしれない。ゴムパッキンで穴を塞ぐことになるが、防水性能のためには相応の工作精度が求められる。

フィッシュアンドチップスにはなぜモルトビネガーと塩なのか

日本だと白身魚のフライにタルタルソースをつけることが多いようで、モルトビネガーと塩をかけるのはなかなか普及していない。日本でタルタルソースが好まれる理由として考えられるのは、日本人にとって白身魚のフライは味が薄いのと、日本の揚げ物は総じて油切れが良いからではないか。しかし天ぷらにタルタルソースをつけるところなんて見たことが無いし、むしろ天つゆと大根おろしといったさっぱりしたものとの組み合わせが好まれるように見えるし、高級な店なら塩だけをつけて食べる。 唐揚にレモン汁をかけるかどうかは好みの問題だが、油のくどさを緩和させる効果はある。安物の揚げ物は油切れが悪くて、そのままでは食べられたものではない。モルトビネガーもレモン汁のようなもんだが、イギリスの庶民には南方の果物であるレモンなんて気軽に買えないから、地元でとれる大麦を用いた安価なモルトビネガーを使うのだろう。アツアツのにモルトビネガーをかけると酸味成分が揮発して旨み成分だけが残る。大量のモルトビネガーをかけた後で塩を振ると、モルトビネガーの水分に塩が溶け込んで衣になじむ。酢と油といえばまさにドレッシングなのだからうまくないはずがない。

認知能力が衰えても安全な電気自動車のありかた

認知能力が衰えてもさほど周囲に害をなさないガソリンエンジン自動車を思い描くなら排気量360cc時代の昔の軽自動車規格に立ち返ればよいのではないかと思うものの、これから新しく設計するなら電動化時代を見据えたものも考えておいた方がよいだろう。電気自動車はガソリンスタンドに行かなくても自宅で充電できるし、走行距離が短ければ航続距離が問題になることもない。車無しでは暮らせないような地域で最低限の生活の足を確保するなら、ガソリンエンジン自動車よりも電気自動車の方が有利だろう。 しかし電気自動車特有のリスクもある。まず、電気モーターは低回転から大トルクを発揮できるので、セッティング次第では暴走もありうる。ブレーキについても回生ブレーキを使えるので人間の踏力で安全に停止できる速度よりも高い速度での運転が可能である。ガソリンエンジン自動車と同じUIで電気自動車を設計したら、ガソリンエンジン自動車と同じ欠点も引き継ぐことになるので、現在の暴走リスクも引き継ぐことになる。安全な電気自動車を設計するためには電気自動車に最適化されたUIで設計する必要がある。 人間の身体能力の自然な延長線上にある電気自動車として真っ先に思い浮かぶのは、すでに広く導入されている電動アシスト自転車である。これは原付免許不要にするために人間が漕ぐ力と同等レベルでしか電動アシストをしない。さすがに電動アシスト自転車では最低限の移動の足には物足りないので、電動アシストの度合いを大きくした方がよいだろう。しかし電動アシストの考え方自体は残した方がよい。なぜなら、ペダルを漕ぐタイプのアクセルならばブレーキとの踏み間違いが発生しえないからである。また、ペダルを漕ぐには一定の身体能力が必要なので、ペダルを漕ぐ能力が衰えれば必然的に走行速度も低下するのでフェイルセーフである。ハンドルは自転車と同様のもの。ブレーキも自転車と同様の手で握る方式。電力回生ブレーキを実装するにしても握力が衰えれば走行速度を落とさざるを得なくなる。そして何よりも既に普及している自転車と同一のUIなので、自転車を安全に運転できる人なら誰でも安全に運転できる。 自転車と同じハンドルとブレーキを採用するなら、前輪は1輪でなければならない。2輪車と3輪車と4輪車とでは曲がる原理が根本的に異なっている。2輪車は車体を曲線内側に傾けることでタイヤの左右

もしかして人間の認知能力を考慮したらローテクな車の方が安全なのではないか

自動車はより安全な方向に進化してきた。シートベルトやエアバッグのように衝突時に乗員を守る装備がつけられ、また、後ろや横からの衝撃に対してボディを頑丈に作るようになった。衝撃を吸収するためにクラッシャブルゾーンが設けられ、特に前方は歩行者保護のために壊れやすく作るようになった。ブレーキが利かない場合に備えてABSが設置された。壁の手前でアクセルを踏んでも誤操作を判断して加速しないようになった。車線からの逸脱を警告し、時には自動で車線からの逸脱を阻止することもできる。パーキングセンサーが取り付けられ、ぶつかりそうな場面では警告が発せられる。衝突を避けるための自動ブレーキも装備されるようになっている。 安全装備の歴史と並行して大きくて重い車を快適に運転できる技術も発達してきた。ガソリンエンジンの負圧を利用したブレーキ倍力装置によって、少ない踏力で大きくて重い車を減速させることができるようになった。パワーステアリングによって、大きくて重い車でもハンドルを切って曲がることができるようになった。ATの性能が向上したことで、変速段数が増え、高い速度でもエンジンの効率の良い領域で運転できるようになった。 これらを列挙してみると、正常な判断力を持つがヒューマンエラーの可能性を持つドライバーのヒューマンエラーに対する機械のバックアップが強化され、正常な判断力を持つドライバーが運転する分には随分安全かつ快適になってきたように思える。おかげで、大きくて重い車を高い速度で走らせても致命的な事故が起きにくくなった。 ひるがえって、正常な判断力を持たない人でも大きくて重い車を高い速度で簡単に運転できるようになってしまったおかげで、むしろ危険になったのではないだろうか。正常な判断力を持たない人が凶器を振り回せば人を殺すリスクが高くなる。昔から言われているように車は走る凶器である。時速40kmで走る1tの車に比べて、時速80kmで走る2tの車の運動エネルギーは8倍である。 その一方で、車無しには暮らせない地域もある。高齢者の運転免許更新に際して技能検定を導入するというのは公道の安全を確保する上では理想的だが、ではそれで運転免許を持てなくなってしまった人はどうなるのだろうか。車無しでも暮らせる地域に移住してもらえればよいが、そんなに聞き分けの良い人ならとっくにそうしているだろう。ドライ