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サンタクロースは存在するのかしないのか

この季節になると子供の間では「サンタクロースはいる」とか「いない」といった話になるようである。しかも子供が成長するにつれて、「サンタクロースはいない」派が優勢になるようだ。しかし一般に存在しないことの証明は「悪魔の証明」と呼ばれるように、極めて困難だったり時には不可能だったりするものであり、「存在しない」ということをそう軽々しく言えるものではない。「存在しない」ということを証明するためには、ありとあらゆる可能性を想定し、そのどの可能性のもとでも存在しないことを立証しなければならないためである。 そもそも存在するとかしないとか言う以前に、存在の有無を検証すべき対象である「サンタクロース」なる人物がきちんと定義されていないように見受けられる。 例えば、サンタクロースを「クリスマスイブの夜にプレゼントをくれる人」と定義すれば、クリスマスイブの夜にプレゼントをもらえる人がいる限りサンタクロースは存在することになる。いわば、「恋人はサンタクロース」型の定義である。クリスマスイブの夜にプレゼントをもらえる子供ないし大人が世界中にいる以上、こちらの定義のもとではサンタクロースが存在するか否かは論争の対象にすらならない。 一方、サンタクロースをある特定の人格ないし肉体を持つ個人とした場合、自分がサンタクロースを認識しないということと、サンタクロースが存在しないということは全く異なる。自分の認識の内側にサンタクロースが存在しなくても、自分の認識の外側にサンタクロースが存在する可能性が排除されていないからである。クリスマスイブの夜にプレゼントをくれるのがたとえサンタクロースではなく親であるとしても、それはサンタクロースの存在を否定する証拠にはならない。もしかしたらサンタクロースは人前に出ないで一人でひっそりと生きているのかもしれない。宇宙の隅から隅までくまなく探しまわってそれでも見つからなかったときに初めて「サンタクロースは存在しない」といえるのだが、人類は未だに宇宙の果てはおろか地球の中心部にすら到達していないのだから、現時点で言えるのは「サンタクロースが存在する可能性を排除できない」ということまでである。 サンタクロースを実在の人物としてではなく、二次元キャラのような確立されたキャラと定義すれば、サンタクロースというキャラについて思いを馳せる人の心の中には存在するし

JRはそろそろ特急料金をやめてはどうか

JRの運賃は、距離が長くなるにつれてkm当たりの単価が下がる遠距離逓減制である。今や長距離移動には新幹線や特急列車が欠かせないから、長距離では運賃+特急料金となるが、運賃の遠距離逓減をやめて特急料金を廃止すればもっとシンプルな運賃制度になるのではないか。 欧州の鉄道では優等列車への追加料金が不要だが、それでも特に問題ない。長距離輸送は長距離列車、地域輸送は近郊鉄道と分離されており、さらに市街地では地下鉄や路面電車やバスといった地域交通機関がある。日本の場合、近郊鉄道では全員着席のニーズが強いので遠近分離を工夫する必要があるものの、着席のニーズに対しては座席指定券や乗車整理券という形で料金を徴収する余地があるし、遠近分離したければ座席指定料金を定額あるいはそれに近いフラットなカーブにすればよいだろう。 例えば現状でもJR東日本のB特急料金エリアでは50km未満の自由席特急料金が510円、50km~100kmでの自由席特急料金が930円だが、それで十分に遠近分離が図られている。私鉄有料特急の大半は全席指定席で、実質的な着席料金になっている。また、首都圏の普通列車グリーン車や常磐線特急では、既に座席指定を伴わない着席料金制に移行している。新幹線の指定席車や一部私鉄特急でも車内改札をほとんど必要としない仕組が確立している。一方、京阪神や中京地区では料金不要の新快速・快速が長距離移動の主力となっており、特急券廃止を先取りしている。 東京小田原間で普通列車とこだま号とが同じ運賃ならこだま号の方が速くて快適だが、だからといって同区間の通勤客が新幹線に殺到したら捌き切れない。今後は全席指定にするのがよいのではないかと思うものの、過渡期の産物として乗車整理券のようなものが必要になるかもしれない。そもそも新幹線ですら40分かかり在来線普通列車で1時間半もかかる距離を毎日通勤する方がどうかしているのではないかという気がするし、今後日本の人口が減少していけばそのような遠距離通勤も減少するのではないかと推測するものの、すぐにそうなるものでもないので、当面は何らかの需給調整手段が必要だろう。 国鉄時代と今とでは以下のような前提条件の違いがある。 国鉄時代には長距離を通しで走る普通列車が多数設定されており、普通列車で長距離を移動することは珍しくなかった。優等列車に乗るとして

マイナンバーカードのセキュリティ

マイナンバーは個人を特定する暗証番号である。米国の社会保障番号に類するもので、米国では下4桁を暗証番号として本人確認手段とすることがよくある。 マイナンバー通知カード公布時にマイナンバーカードの案内も同封されていたので見てみると、その暗証番号であるはずのマイナンバーが、マイナンバーカードの裏面に記載されるとある。まるでキャッシュカードやクレジットカードに暗証番号が印字されているようなものではないか。せっかくICチップが内蔵されているので、漏洩したらまずい情報はICチップに格納し、読取機に通して本人が暗証番号を入力するとか指や掌をかざして認証に通ったときに限ってマイナンバーを表示させることができるものだとばかり思っていた。実際、運転免許証には本籍地が印字されておらず、ICカードリーダーにかざして暗証番号を入力したときに限って表示させることができる。 マイナンバーカードは1枚で何でもできて便利だが、それ故にいざ紛失すると不正利用されるリスクが高い。それに対して、本人確認手段が複数に分散していれば、何か1つ紛失してもそれだけでは本人確認できないので、少しはましになる。 クレジットカードにはカード番号が印字されているので、カードを紛失すればカード番号が漏洩するが、クレジットカードの場合は、カード番号+有効期限+サイン、カード番号有効期限+暗証番号、カード番号+有効期限+パスワードのどれかで認証し、単独では認証できないようになっている。漏洩したらまずい情報なら、みだりに表に出さず、かつ認証に必要なパーツを分散させるべきではないのか。他にも生年月日と組み合わせたり、秘密の質問と組み合わせたり、セキュリティ強度を上げる手段はいろいろある。 鍵や財布を紛失しやすい人がマイナンバーカードを持ち歩くと大変なことになるのではないかと心配である。もしかしてセキュリティのプロから見ればセキュリティ強度を少し上げたくらいでは大した差は無いとか、あるいはたとえマイナンバーカードが他人の手に渡っても問題ないように設計されていたりする可能性もあるものの、よく調べていないので、どうしてこういう設計になったのかまだ理解できていない。

書評 沼畑直樹「最小限主義。」

最近話題のミニマリズム本の一つである。ミニマリズムという言葉は最近になって使われ始めたものなので、いろいろな人がいろいろな意味で使っている。本書におけるミニマリズムは、「余計なものを取り去って今この瞬間に感覚を研ぎ澄ますと、絶対的幸福感が残る」というもので、それは第2章に端的に表れている。 本書は共感できる人と共感できない人にはっきり分かれるのではないか。夕日や空を見て美しいと思える人は共感できるだろうし、そうでない人は共感できないだろう。夕日や空を見て美しいと感じるのは理屈ではなく経験に根ざした感覚なので、どんなに言葉を尽くして理詰めで説明しようとしても説明しきれるものではない。気の利いた考察や高尚な教えを自分の外に求める人は失望するだろう。いわば、文字で書かれた写真集のような本であり、そこから何を感じ取るかは各人次第である。 なお、何を見て美しいと感じるかには個人差があるので、言葉尻だけを捉えて「すべての人は夕日を美しく感じなければならない」と捉える必要はない。著者にとってはたまたまそれが夕日だったから自らの経験に根ざしてそう語っているまでのことであり、人によっては清冽な空気の向こうに青く霞む山並を見て似たような経験をするかもしれないし、野に佇む草花に美しさを見出す人や、水路を流れる水を見て美しいと感じる人もいるかもしれない。大切なのは自分が何を経験し、どう感じたかである。 本書における「ミニマリズム」は決して「物を捨てることを目的とする」ものではないし、ましてや「貧乏生活を押し付ける」ようなものでもない。物を捨てることを目的としていないので、「物を捨てる方法」みたいな実践的なノウハウは書かれていない。そもそも、物なんて持ちたければ持てばよいし、持ちたくなければ持たなければよいし、自分のやりたいように自分で決めれば済むことで、他人に物の捨て方を教わろうという発想の方がどうかしている。自分が何を持つかすら人に決めてもらうような人は、本に「死ね」と書いてあったら本に書かれた通りに死ぬのだろうか。 本書におけるミニマリズムはむしろ、余計なものを取り去った後に残る豊潤な時間と空間を味わうものである。「我慢する」のではなく「味わい尽くす」のである。豊潤な時間と空間以外のものがミニマルであるに過ぎない。一見何も無さそうに見える時間や空間も、感

ThinkPad X1 CarbonとX200sをWindows 10にアップグレードしてしまった

別に差し迫った理由は無かったのだが、夏の娯楽の一環として所有する私物PC2台をWindows 10にアップグレードしてしまった。1台目はWindows 8.1プリインストールのThinkPad X1 Carbon、2台目はWindows 7をクリーンインストールしたThinkPad X200sである。もともとは予備機のThinkPad X200sで試験導入してからメインで使っているThinkPad X1 Carbonに導入しようと思っていたのだが、Lenovoの「 Windows 10アップグレード対象製品 」を参照するとWindows 8.1からのアップグレードは可能とのことだし、特殊なソフトウェアを使っているわけでもないので、おそらく大丈夫だろうと思ってアップグレードしようと思い立った。尚、上記の対象製品一覧の中にはThinkPad X200sは含まれていないが、もともとWindows 10への無償アップグレードの対象はWindows 7と8.1であり、ThinkPad X200sにプリインストールされていなかったOSだからではないかと推測する。 通常ならばタスクバー右下に表示される「Windows 10を入手する」を起動して予約してから通知を受け次第ダウンロードするものなのだが、回線の太い所にいるうちにダウンロードしたかったので、敢えて「 Windows 10 Media Creation Tool 」をダウンロード・実行してWindows 10のダウンロードとインストールを行った。これはもともとオフラインでインストールできるようにインストールメディアを作るためのツールなのだが、直接ダウンロードしてインストールすることもできる。 Windows 10のダウンロードファイルのサイズは64ビット版で約4GBあるのでダウンロードに30分、インストールに30分くらいだった。インストール時に何度か再起動するものの、処理は自動なのでしばらく放っておけばよい。 Windows 10が起動すると、外観が少々変化したものの、壁紙もアプリも設定もファイルもそのままである。ドライバーに特に不具合はなく、せいぜい有線LANドライバーとプリンタドライバーを再インストールしたくらいである。OneDriveの更新が必要で再度同期する必要があるものの、旧バージョンの中に入っている

GL09P解約後のGL07S

GL09PからMR04LN+BIC SIMに置き換えたことで電波の入りも回線速度も改善されてとても便利になったのだが、その一方で困ったことも起きた。 GL09Pを解約して以降もGL07Sの2年縛りが残っているのだが、GL07Sを導入した際に、「月額基本料金3年間無料キャンペーン」ではなく、「もう1台無料キャンペーン」の方が適用されてしまったため、今まで基本料金934円(税抜)が無料だったのだが、GL09Pを解約するとこのキャンペーンの適用が受けられなくなるので、WiFi割が適用されなくなるのと合わせて月額料金が1000円以上高くなる。さすがソフトバンク商法である。「もう1台無料キャンペーン」だと既に契約解除料無しで解約できるのだが、2年縛りが終わるまでは、解約しても毎月1800円の端末代金分割払いが残ってしまう。こちらは他のキャリアと同様なので仕方ないのだが、だったらこれは一般に用いられる「端末実質0円」ではなく「通信料実質0円」と表記しなければおかしいのではないか。 解約しても端末は残るので、MVNOの音声通話SIMを挿して使えば良さそうに見えるし、イーモバイル端末はもともと汎用品を輸入していたためにSIMロックフリーだったのだが、ソフトバンクに売却されてからまずファームウェアアップデートでIMEI認証がかかってSIMを他の端末で使えなくなり、それだけならともかく、さらにDoCoMo系MNVO封じのための小細工がファームウェアアップデートによって施された。ファームウェアを変えてはいけないという契約条件ではないし、端末のSIMロックフリーを維持するという契約条件も無いので法的には問題ないのかもしれないが、周知の事項を後から改悪するソフトバンク商法とは長く付き合いたくない。 しかし仮にSIMロックフリーのままだとしてもLTEの電波を掴めなければあまり使い道がない。こちらはいろいろ小細工をするとどうにかできるらしいのだが、一般人には手を出しにくい。昔ならそういうことにも挑戦したのだろうが、今はそういうことには興味がないし、PCならまだしもインフラである携帯電話をいじり回す気にもならない。 たとえ1000円以上値上がりしても、おサイフケータイとテザリングが使えて月間データ転送量5GBであることを考慮すれば、月額料金から端末代金分を引いた通信料金部分の月額は

GL09PからAterm MR04LNとBIC SIMに乗り換えた

今まで我慢しながら使ってきたGL09Pの2年縛りがついに解けた。月間7GBの縛りはさほど気にならなかったものの、3日間で1GBの縛りのために毎日データ転送量を気にしながら使うのが嫌だった。2年縛りが解けると端末代金の分割払いに見合った補助が得られなくなるため、端末代金一括払いで購入すると月額料金が1700円も値上がりしてしまう。 305ZTに乗り換えれば同じ料金で端末の性能が向上するが、今度は3年縛りになってしまう。この2年間でも情勢が変化したのに、これから月間7GB、3日で1GBの縛りに3年間もコミットしたくない。そのため、最初はデータ転送量規制の緩いWiMaxにしようかと思ったのだが、Try WiMaxで端末を借りた所、電波が入らなかったので断念した。 2年前とは情勢が異なり、今ではSIMロックフリーのモバイルルーターやMVNOの格安SIMが出回っているので、いろいろ検討してみた結果、端末はNECのAterm MR04LNがよくできており、格安SIMの中ではIIJmioを利用するBIC SIMが月間10GBのプランを提供していてかつ回線品質も比較的良好だということが判明したので、MR04LNの発売に合わせて端末を購入し、それからビックカメラ.comでBIC SIMも購入した。モバイルルーター用なのでデータ通信のみで音声通話無し、SMS無し、micro SIM用である。 実際に開通させるのはGL09Pの解約をするときだが、それに先立ってSIMを挿してAPN設定だけ先行して実施した。さすがDoCoMoだけあって、室内でも電波の入りは良好である。 月間10GBのプランで月額2520円であり、GL09Pの端末代金を除いた部分とほぼ同じ値段である。月間のデータ通信量が増えたし、3日間の縛りも無くなったし、電波の入りも良くなったし、良いことずくめである。ビックカメラでGL09Pを使っていたときと同様にWi2 300を使うこともできる。月ごとにプランを変えることができるので、翌月へのデータ転送量の繰越が大きくなりそうなときは月間5GBのプランに減らすことができ、そうなると月額1560円で済み、GL09Pのときよりも1000円ほど安くつく。実際には最初の月は10GBにしておいて、翌月への繰越を活用することによって、翌月以降は5GBにして順次翌月に繰

GL07S(Stream X)の使い勝手

2014年5月にGL07S(Stream X)を在庫処分で安く入手してから1年強経過した。もともとの目的が音声通話番号とおサイフケータイ端末を安価に入手することであり、その部分については満足している。また、テザリング無料なので外でPocket WiFiとして使うことができ、月間のデータ転送容量も5GBと余裕があるので、たまにPCを外に持ち出したくらいでは使い切れない。 唯一不満なのはメモリが不足してアプリがまともに動作しないことである。ただでさえAndroidはiOSよりも使い勝手が劣る上、起動に恐ろしく時間がかかったり、すぐにフリーズしたりする。 しかしそれでもPocket WiFi端末としては有効に機能しているので、しばらく前からiPod touchと併用するようになった。もともと音楽再生用にiPod touchを携帯していたのだが、GL09Sのテザリングで接続してアプリを使うようになった。こちらの方がはるかに軽快に動くし、やはりiOSの方が使い勝手が良い。 おサイフケータイやWANによる通信が必要な場面ではGL07Sを使い、アプリを使ったり音楽を再生したりするときにはiPod touchを使うようにしている。普段はiPod touchが手元にあり、必要なときだけGL07Sを取り出して使っている。iPod touchの方が薄くて軽いので携帯しやすい。 この使い方ならiPhoneが無くてもどうにかなりそうである。もともとおサイフケータイは必須なので、iPhoneに一本化することができず、渋々最低限のコストでAndroidスマホを使っているので、iOS側に携帯電話としての機能は必要なく、したがってiPod touchで十分である。

自動手荷物預け機を使ってみた

羽田発のANAに搭乗した際に機内預け荷物があったので、導入されたばかりの 自動手荷物預け機 を早速使ってみた。 この手の機械の常として有人窓口に比べて圧倒的に空いている。一切待つこと無く空いている機械に到達した。右上にタッチパネル式ディスプレイがあり、その指示に従って操作するだけであり、操作は簡単である。 荷物を置く 2次元バーコードまたはICカードを読み取らせる プリントアウトされたクレームタグを手荷物につける 扉が閉まって荷物が運ばれる プリントアウトされた預り証をもらう Skipの場合には自動チェックイン機に立ち寄るまでもなく、直接自動手荷物預け機で手荷物を預け、あとはセキュリティチェックで搭乗券をプリントアウトするだけである。Skipを利用しない場合には、チェックインして2次元バーコードの印刷されたEチケット控えをプリントアウトしてから、自動手荷物預け機にEチケット控えの2次元バーコードをかざす。株主優待割引を利用する際には、今までずっとオレンジ色の航空券購入端末でチェックインする必要があったが、スクラッチ式の株主優待券ではSkipサービスが利用できるので、チェックインせずに直接自動手荷物預け機を利用できる。 これから全国の空港に導入されるであろうことから、機械にはX線スキャナーが内蔵されているのではないかと想像している。羽田のようにインラインスクリーニングが導入されている空港に自動手荷物預け機を導入しても列が短くなるくらいのメリットしかないが、新千歳空港等のインラインスクリーニングが導入されていない空港では手荷物を預ける前に預け荷物をX線の装置に通す必要があり、その行列がボトルネックになっている。もし自動手荷物預け機の導入によって、インラインスクリーニングが実現すれば手荷物を預ける際の待ち時間が大幅に短縮されるのではないか。 また、この手の自動機械の常として、テレビカメラやセンサーによって遠隔監視しているはずなのだが、テレビカメラがどこについているのか気が付かなかった。機械の前でまごついているうちに係員が駆けつけてくれるのだろうか。

Kindleを使ってみた

Kindleといってもハードウェアではなくソフトウェアの方である。欲しい本があったのだがKindle版でしか流通していないので、思い切ってPC版のKindleをインストールしてからKindle版の書籍を購入してダウンロードした。タブレットを購入しなかったのは、普段タブレットを使う習慣が無いし、大きな画面が必要ならPCのディスプレイの方が大きくて解像度も高いからである。 専用のリーダーが必要とはいえ、矢印キーでサクサク読める。せっかく大きな画面なのに新書本なので1ページ当たりの文字数が少ないため、持て余している。それならばとiOS版やAndroid版のKindleアプリも入れてみた。本体はクラウド上にあるのでクラウドからダウンロードすればどんな端末からでも読むことができる。スマホでもサクサク読める。文字が主体の新書本や文庫本ならスマホサイズで十分だと感じた。しかし、紙媒体と異なり文字データを表示させているだけなので、日本の書籍の装丁を味わうことはできず、あくまでもダウンロードした電子書籍ファイルを閲覧しているだけである。電子書籍フォーマットが異なるものの、青空文庫を専用リーダーで閲覧しているような感じである。Kindle Paperwhiteだともっと質感が高そうで、洋書よりは読みやすそうだが、和書の質感には及ばない。 Kindleが素晴らしいのはかさばらないことである。紙の本だと当然のことながら場所を取るし、あまりにも場所を取りすぎるとじきに処分したくなる。電子データならかさばらないし、しかもKindleで購入した電子書籍はクラウド上に保存されるので、不要になったら一旦削除して、再び読みたくなったときに再度ダウンロードすればよい。一方、電子書籍の弱点は永続性が無いことで、サービスが終了してしまったら読めなくなってしまう。Amazonならサービス終了のリスクは比較的低いものの、Amazonといえども紙媒体のような永続性は無い。しかし紙媒体に永続性があるというのは厳重に保管している場合に限ったことであって、一般人が紙の本を持っていても場所を取り過ぎてしまったらいつか処分することになるし、一般人がいい加減に保管すれば物理的な劣化は避けられない。電子書籍なら少なくとも物理的に劣化することはない。

ThinkPad X1 Carbon用にソフトリムキャップを改造

トラックポイントキャップには「クラシック」「ソフトドーム」「ソフトリム」の3種類がある。ソフトリムが好みなのだが、最近はソフトドームが標準と位置づけられているようで、ThinkPad X1 Carbon用のロープロファイルトラックポイントキャップもソフトドームしかない。かねてからソフトリムのロープロファイルトラックポイントキャップが欲しいのだが、なかなか販売されないので、普通のソフトリムのキャップを改造して装着してみた。 ロープロファイルトラックポイントキャップは高さが通常のトラックポイントキャップよりも2mmほど低いのを除けば、あとは通常のトラックポイントキャップと同じである。それならば、通常のトラックポイントキャップの足を少し切り落として高さを低くすればよいことになる。 そこで切り落とすことにしたのだが、最初はカッターで切り落とそうとしたのだが、トラックポイントキャップは弾力のあるシリコンゴム製なので、カッターでは全然切れない。そこでハサミで一気に切り落とした。ただし、仕上がりがきれいでないとキャップがかしいでしまうので、微調整が必要である。 装着してみると、少々ぐらつくような感じがするのだが、それはソフトリムキャップ特有の感触によるものだろう。指先に小さな力をかけるだけでカーソルが軽快に動くので、だいぶ扱いやすくなった。 尚、今回トラックポイントキャップを取り寄せて気づいたのだが、アイソレーションキーボード向けのトラックポイントキャップは、クラシックキーボード向けのキャップよりも一回り小さくなっている。キャップの高さがキートップの高さと同じになったので、キーと干渉しなように小さくなったものと思われる。ソフトリムのキャップは底面に指を押し付けるというよりもむしろ、縁に力を加えて、テコの原理で小さい力でカーソルを動かす使い方になっている。このサイズになると事実上ソフトドームが標準になるのもある意味仕方が無い。

過剰サービスの欺瞞

日本の接客サービス業は妙な所でやる気を出してしまうので、属人性を排除して誰がやっても同じ品質を確保しようとすべく、サービスマニュアルを作ったりトレーニングを行ったりして、組織全体のサービスレベルの継続的な向上を目指している。組織における仕事のあり方としてはいたって健全で、そういう接客サービスを受けるとそのサービスレベルに感銘を受けるはずなのに、何かがおかしいと感じてしまう。 もしその接客が本心によるものであれば、素晴らしいサービスだと感銘することだろう。しかし大抵の場合、上辺では大層なことをしているように見えても、何か不自然な感じがする。人の気持ちというのは伝わらないようでいて意外と伝わるもので、気持ちと行いとの間にギャップがあるとなんとなく伝わってしまうのである。 自分が幸せでなければ人を幸せにすることはできない。それは特に接客業で顕著で、自然体でない行いを強いられると本人が違和感を感じて、それが相手にも伝わってしまう。ルールを作って行動をコントロールすることはできても、人の気持ちをコントロールすることはできないので、本人の気持ちから離れた行動を押し付ければ押し付けるほど、客を幸せにするような幸せな気持ちから離れてしまう。 接客に問題のある会社というのは往々にして社内に問題を抱えているものである。接客が悪いから業績が悪いのではなく、社内がおかしいから接客が悪くなるのである。客先に出ている人たちを責める前に、管理職やバックオフィスに何か問題が無いか疑ってかかった方がよい。 そもそも人の気持ちなんて人それぞれだし、しかも人の気持ちを直接コントロールすることなんてできないのだから、一律にコントロールしようという品質管理の考え方にそぐわないのではないか。むしろ各人の個性に応じて自然体で接客してくれる方がありがたい。自分の気持ちや行いというのは結局自分自身に跳ね返ってくるものなので、接客サービス業の人を人間扱いしないと、結局自分が人間扱いされなくなる。

INAX 温水洗浄便座 シャワートイレ RTシリーズ オフホワイト CW-RT2/BN8

10年使ってきたINAXの温水洗浄便座が寿命を迎えたので、後継機種を購入した。もともとINAXの便器にINAXの温水洗浄便座をつけていたので、互換性の観点からINAXを選定した。INAXのカタログを見ると何段階かあるが、上記機種のある機能を必要としていなかったので、下から2番目のリモコン付のタイプにした。  通販価格を参考にすべく型番を入力して検索したところ、いきなりAmazonで最安値が出ていたので、Amazonにした。価格は2万円台で、10年前に同様の製品を購入したときには8万円台だったのを考えれば、随分安くなっている。温水洗浄便座は日本国内にしか市場が無いので、量産効果というよりも経験に基づくコストダウンだろう。夜中に発注したら翌々日の昼ごろに届いた。意外とコンパクトな箱だった。 早速取り付けようとしたが、その前に旧温水洗浄便座を撤去することから始めなければならない。水道管の接続は、予め水の元栓を閉めてから接続部分の留め具を撤去するだけで簡単に外すことができる。あとは固定しているボルトを外して電源も外せばよい。取り付けの際にはその逆の手順でよくて、位置を決めてからボルト締結、ホースを留め具で固定、電源を接続の順である。電源を接続する際にアースをネジ止めするのが狭い場所での作業で一番大変だった。昔はもっと大掛かりな作業が必要だったような気もするが、一番大変なのは水道管を便器と温水洗浄便座とに分岐させる部分なので、温水洗浄便座を交換するだけなら難しくない。というか、今や日本のトイレの大半に温水洗浄便座がついているのだから、最初から水道管を二又に分岐させておいた方がよいのかもしれない。 見た目は少しシンプルになったが、実際の使い勝手は旧製品とほぼ同じである。これなら敢えて高い製品を買うまでもない。便座の蓋がリモコンで開閉できるとかは、一定時間以上経過すると自動で蓋が閉まるのでない限り、あまり必要を感じない。むしろシンプルで掃除しやすいことの方が実用上は重要である。

カーナビとクラウドデータとの同期機能が欲しい

タイムズカープラスでは、予約時に目的地設定をすると自動車のカーナビに情報が反映される機能がある。最終目的地の入力までしかできないのできめ細かいルート設定はできないものの、最初に目的地を入力する手間は省ける。タイムズカープラスの車は3G回線で通信しているため、このようなことができる。 翻って普通の自動車の場合、車に乗ってからカーナビの目的地入力をしなければならないので、乗ってから出発するまで時間がかかる。できれば、出発前にルートを設定しておいて、乗車前にそれが反映されているとありがたい。 3Gデータ通信用のSIMがだいぶ安くなってきたし、車載用ならさほどスピードが必要ないから、そういう安いSIMを車に挿して車にデータを転送できればよいのだが、それが実現するのはもうしばらく先だろうから、さしあたり、Bluetooth接続時にスマホに入っているルート情報を同期できるようにならまいものだろうか。 スマホに専用アプリを入れる方式だとナビのソフトに依存してしまうので、Google Mapのルート情報をそのまま使える方が便利だろう。Android Autoで実装されればよいのだが。