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通過連絡運輸を2区間以上含むルートの例

マルスの仕様上、通過連絡の受け口となるJRの駅は3駅までとなっており、そうなると通過連絡運輸を2区間以上含むルートでは発券できないことになる。しかし、第3セクター経由の特急を利用するルートを通れば、通過連絡運輸を2区間以上含むことはマルスから排除できるような特異な例ではない。 1.鳥取から松阪 JR利用の場合の最短ルートは智頭急行経由のスーパーはくと、新幹線、伊勢鉄道経由の南紀を乗り継ぐルートである。このルートで発券できないとしたらマルスの仕様に問題があるのではないか。面倒なことを避けたければ難波から近鉄特急を利用すれば済むことだし、鳥取から大阪までも高速バスの方が安いが、そうなるとみすみす乗客を逃すことになる。名古屋経由であっても松阪まで近鉄特急を利用すれば済む。 2.松阪から柏崎 名古屋まで伊勢鉄道経由の南紀、長野までしなの、直江津までしなの鉄道とえちごトキめき鉄道、直江津からJR。 3.越後湯沢から篠ノ井 六日町から犀潟までほくほく線、直江津から長野までえちごトキめき鉄道としなの鉄道、長野からJR。十日町から豊野まで飯山線を利用する場合であっても通過連絡運輸区間が2区間になる。 4.大船渡から八戸 今は存在しないルートだが、かつては大船渡から盛まで、釜石から宮古まで、久慈から八戸までがJRで、盛から釜石までと宮古から久慈までとが三陸鉄道だった。 5.高崎から上越線ほくほく線経由で加賀温泉 六日町犀潟間が北越急行で1区間、直江津金沢間がえちごときめき鉄道、あいの風とやま鉄道、IRいしかわ鉄道の3社で1区間、計2区間である。いまどき敢えて在来線に乗るのは物好きだろうが、在来線経由なら最短経路である。 6.高崎から信越線経由で戸狩野沢温泉 篠ノ井長野間がJR信越本線なので、第三セクター区間が軽井沢篠ノ井間と長野豊野間とに分断され、通過連絡運輸区間が2区間になる。 しかし、これらのルートで検索するとヒットするのはJR利用のルートよりもむしろ高速バス利用のルートばかりだったりする。JRが切符を発券しないなら他の交通手段を利用する選択肢が豊富に用意されている。マルスの仕様が改善されないうちに鉄道が取り残されている感がある。

鉄道にもETCのようなシステムが欲しい

鉄道が面倒なのは事前に切符を購入することが求められることにある。最近はSuicaのようなICカードが普及したおかげで改札口でICカードをタッチするだけで乗れるようになったが、ICカードは単一エリア内でしか利用できないので長距離乗車の際には依然として乗車券が必要である。また、ICカードを利用するにしてもあくまでも片道乗車券の経路でしか利用できないので、改札口を出ずに重複乗車することは想定されていない。 単純な経路なら普通に乗車券を購入しても問題ないが、単純移動から少しでも外れると様々なルールの縛りがあって、乗車券を発券できそうで発券できないものが出てくる。たとえ発券できるとしてもえきねっとや指定席券売機では発券できないので窓口で購入する必要が出てくる。切符を買うだけのためにお互い時間と労力がかかる。車ならそんな面倒なことをしなくても好きなように移動できるし、高速道路を通行する際にもETCで料金をまとめて後払いできるのに、鉄道に乗るとなると旧ソ連のようなややこしい手続が発生する。鉄道のシステムはいまどき時代遅れなのではないかとすら思えてくる。 要は乗った分だけ運賃を収受できればよいのだから、乗った経路をモニターしてそれに応じて課金する仕組みにできないものだろうか。ETCのように通行経路を毎月集計してまとめて料金を請求する方式だと便利である。乗降が自動で記録されるなら無人駅でも問題ないし、きちんとモニターできれば運賃を取り損ねることもない。事前に切符を購入したり発券したりする必要がなければ乗客にとっても鉄道会社にとっても負担が軽減される。 とはいえ、どうやって実現すればよいか考えると大変である。路線の各所にETCゲートのようなものを設けるとしたらSuicaよりもはるかに処理能力の高いゲートが必要になるだろう。1000人くらいの乗客のいる列車が瞬時に通過してもすべての乗客の通過を正確に記録するというだけでもかなり大変である。駅のホームや乗り換え通路上にETCチェックポイントを作るとしても、漏れなく把握するためには同一駅で複数箇所にチェックポイントを設ける必要があろうが、そうなると今度は同一駅で重複してカウントされないようにする仕組みも必要である。同一ホーム乗り換えの場合はどうするかとか、直通列車の場合はどうするか、折り返し乗車の場合にはどうするかといったことも考...