もしThinkPadを買うならThinkPad X1 nanoが欲しいと思っていたので、店頭で展示されていた商品に触ってみた。剛性感がある割には軽いのは大したものだが、キーストロークの浅さとトラックポイントの薄さが気になった。キーストロークが浅いなりに打ちやすくなるように工夫した痕跡は見られるが、それでもこれはもはやThinkPadのキーボードではない。トラックポイントも、薄型化のために突起を薄くしてしまうとトラックポイントキャップの弾性が小さくなるため指に大きな力を掛ける必要があり、意のままに操れる感覚はない。幸いタッチパッドもあるので必ずしもトラックポイントを使う必要がないのだが、このキーボードとポインティングデバイスを使うくらいならMacでもよいのではないかと感じた。少なくともタッチパッドに関してはMacの方が圧倒的にすぐれている。 ThinkPad X1 nanoにはファンがついているので、通風孔を塞がないように気を遣う必要があるが、M1チップのMacBook Airは発熱が少なくファンレスで静かなのに爆速なので、置き場所を選ばずに使える。CPU性能に余裕があるために発熱を抑えているためだが、膝の上に乗せても熱くないのは快適である(冬場にはもう少し暖かくてもよいのではないかという気はするが)。アルミ筐体は放熱のためでもあるが、剛性感があるのも良い。 ThinkPad X1 nanoの外部入力端子はMacBook Airと同様にUSB Type-Cが2個あるのみ。LANやHDMIの端子のついた多機能型のUSB Type-Cハブと組み合わせる分にはさほど不便なく使えるが、実際にはUSBハブの出番はあまりないので、Type-C2個でも意外と間に合ったりする。USB Type-Cの電源ケーブルは機種に依存せずに汎用的に使えるので便利である。