反安倍の人達に説得力が無いのは、「アベ死ね」といった人格攻撃まで繰り出して安倍首相を批判しているのに、「では誰の方がふさわしいのか」という肝心な部分に言及しないからである。反安倍の人達が主張するように本当に安倍首相がひどいのなら、安倍首相よりもましな人物を見つけ出すのはとても容易なはずなのに、なぜかそういうことをしない。 反安倍勢力が安倍首相の対抗馬を擁立しがたいのは、人間の中から選ぼうとしているからではないか。内閣総理大臣なんて各省庁から閣議に上がってきた書類にハンコをついたり、米軍の言いなりになって書類にハンコをつくのが仕事なのだから、必ずしも人間がやる必要はない。人間だと余計なことをするが、猫は余計なことをしないので、むしろ猫が内閣総理大臣をやればよい。猫は憲法改正なんてしないし、戦前の社会への復帰を意図しない。見え透いた嘘で押し通すこともない。猫は人間の言葉を話さないので余計なことを言わない。猫はご飯と水とトイレの世話さえきちんとしていれば満足するのでお金がかからない。反安倍の人達にとってこれほど内閣総理大臣にふさわしい人物が他にいようか。 猫に内閣総理大臣をさせるなんて馬鹿にしているのかと思う人もいるだろうが、日本の権力構造は常に二重で、表の権力者には実権がなく、表に出ない人物が影で操っている。だから裏の権力者が機能していれば問題なくて、むしろ表の権力者は余計なことをしない方がよい。 現に和歌山電鐵の貴志駅には猫の駅長がいて、猫の駅長が目当てで和歌山電鐵の電車に乗る観光客が後を絶たない(あざとくも貴志駅には駐車場が無いので、電車で来訪しなければならないことになっている)。では猫が駅長であるせいで駅務に支障しているかというと全然そんなことはなくて、配下の人間が仕事をしているから問題ない。 実務的な問題として、現行の日本の法令においては日本国籍を有する人間しか内閣総理大臣になれないことになっているので、今すぐに猫が内閣総理大臣になれるかというとそれは難しい。それに日本は議員内閣制なので、選挙に当選した議員の中から首班指名された者、すなわち与党の代表者でなければ内閣総理大臣になれない。しかしルールなんて人間が勝手に作ったものでしかないので、たとえ日本国憲法であろうが人間に都合の悪いルールなんて変えればよい。