えきねっと会員向けに「トクだ値」という切符がある。前日深夜(当日午前1時40分)までに予約する必要があり、予約期限を過ぎると便変更不可、利用可能列車限定、利用可能区間限定、さらに座席数制限ありという、航空会社の特定便割引と同様のルールで、新幹線は平日1割引土休日2割引、在来線特急は毎日3割引になる。乗り遅れると乗車券特急券ともに無効になる。その他の条件はえきねっとの通常のサービスと同様である。窓側か通路側か、車端部以外か車端部かといった指定もできる(ただしシートマップによる座席の選択はできない)。
上記の条件に合致するなら、とてもお買い得である。例えば在来線特急の運賃料金は高速バスの2倍程度だが、3割引になると1.5倍程度にまで下がる。スピードや定時性や車内空間を考慮すれば、高速バスよりも有利である。払い戻し手数料は300円なので、払い戻しの可能性を考慮しても十分に安い。高速1000円のおかげでJRも値下げしてくれるようになったので、乗客にはうれしい。
土日きっぷや3連休パスが廃止されたが、新幹線や特急による単純往復なら、土日きっぷよりもむしろ安くなった。例えば東京仙台間は片道8000円弱、往復で15000円台なので、土日きっぷの18000円よりも安くなった。
新幹線ではグリーン車用も利用可能で、グリーン料金部分も2割引になるので、相対的に割安にグリーン車を利用できる。300km以上の区間のグリーン料金は4000円だが、繁忙期の指定席特急料金との差額は3290円しかない。これが2割引になると差額は2500円強である。乗車時間が3時間を越えるなら、十分に魅力的である。200kmまでの区間なら、繁忙期の普通車指定席とグリーン車との差額は1290円なので、2割引になると差額は1000円である。満席状態のときには普通車とグリーン車とで快適性に差があるので、乗車時間1時間半で差額1000円なら悪くない。
いろいろ制限はあるが、乗ってしまえばあとはノーマルチケットと同様である。
このように、使いこなせば実にすばらしい切符なのだが、いくつか残念な部分もある。
まず、在来線用ではグリーン車を利用できない。在来線は距離の割に乗車時間が長いので、グリーン車用があればお買い得なのだが、おそらく座席数が少なく、安売りする必要が無いからだろう。
次に、列車限定なので臨時列車を利用できない。本来なら、乗車率の低い臨時列車に安値で誘導すべきものなのだが、おそらくシステムの機能が追いついていないのだろう。あまり費用をかけずに改修できるものなので、いずれ実現するかもしれない。
また、安値誘導している割には、列車ごとの需要と供給に応じた価格のコントロールがされておらず、ピーク時にはあまり値引きせず換算時に大幅に値引きするというきめ細かい対応ができていない。座席数制限のある切符なので、ピーク時は安いけども座席を取れず、閑散時にはあまり安くならない。これもシステムの機能の問題だろうから、利用者が多ければ実現するかもしれない。
利用可能区間が限定されているのも、おそらくシステムの機能上の問題だろう。
最後に、トクだ値自体はICカードに対応していない。モバイルSuica向けに「スーパーモバトク」というのがあるが、こちらは土日でもあまり安くならない。これはシステムの機能上の問題もさることながら、モバイルSuicaを使うようなビジネスユーザーよりも、車やバスに流れる旅行者を想定しているからだろう。ある意味、マーケティング上の判断といえる。
まだ始まったばかりのサービスなのでシステムの機能があまり充実していないが、これはお金をかければ解決できるものなので、トクだ値の定着を期待したい。
上記の条件に合致するなら、とてもお買い得である。例えば在来線特急の運賃料金は高速バスの2倍程度だが、3割引になると1.5倍程度にまで下がる。スピードや定時性や車内空間を考慮すれば、高速バスよりも有利である。払い戻し手数料は300円なので、払い戻しの可能性を考慮しても十分に安い。高速1000円のおかげでJRも値下げしてくれるようになったので、乗客にはうれしい。
土日きっぷや3連休パスが廃止されたが、新幹線や特急による単純往復なら、土日きっぷよりもむしろ安くなった。例えば東京仙台間は片道8000円弱、往復で15000円台なので、土日きっぷの18000円よりも安くなった。
新幹線ではグリーン車用も利用可能で、グリーン料金部分も2割引になるので、相対的に割安にグリーン車を利用できる。300km以上の区間のグリーン料金は4000円だが、繁忙期の指定席特急料金との差額は3290円しかない。これが2割引になると差額は2500円強である。乗車時間が3時間を越えるなら、十分に魅力的である。200kmまでの区間なら、繁忙期の普通車指定席とグリーン車との差額は1290円なので、2割引になると差額は1000円である。満席状態のときには普通車とグリーン車とで快適性に差があるので、乗車時間1時間半で差額1000円なら悪くない。
いろいろ制限はあるが、乗ってしまえばあとはノーマルチケットと同様である。
このように、使いこなせば実にすばらしい切符なのだが、いくつか残念な部分もある。
まず、在来線用ではグリーン車を利用できない。在来線は距離の割に乗車時間が長いので、グリーン車用があればお買い得なのだが、おそらく座席数が少なく、安売りする必要が無いからだろう。
次に、列車限定なので臨時列車を利用できない。本来なら、乗車率の低い臨時列車に安値で誘導すべきものなのだが、おそらくシステムの機能が追いついていないのだろう。あまり費用をかけずに改修できるものなので、いずれ実現するかもしれない。
また、安値誘導している割には、列車ごとの需要と供給に応じた価格のコントロールがされておらず、ピーク時にはあまり値引きせず換算時に大幅に値引きするというきめ細かい対応ができていない。座席数制限のある切符なので、ピーク時は安いけども座席を取れず、閑散時にはあまり安くならない。これもシステムの機能の問題だろうから、利用者が多ければ実現するかもしれない。
利用可能区間が限定されているのも、おそらくシステムの機能上の問題だろう。
最後に、トクだ値自体はICカードに対応していない。モバイルSuica向けに「スーパーモバトク」というのがあるが、こちらは土日でもあまり安くならない。これはシステムの機能上の問題もさることながら、モバイルSuicaを使うようなビジネスユーザーよりも、車やバスに流れる旅行者を想定しているからだろう。ある意味、マーケティング上の判断といえる。
まだ始まったばかりのサービスなのでシステムの機能があまり充実していないが、これはお金をかければ解決できるものなので、トクだ値の定着を期待したい。