スキップしてメイン コンテンツに移動

Intel 320シリーズSSDにWindows 7 64bit SP1のDSP版を入れる





おそらく大勢の人が既にやっていることかと思うが、発売されたばかりのIntelのSSDにWindows 7を入れた。

換装前:Windows Vista Business 32bit版(プリインストール)、富士通製HDD(320GB)
換装後:Windows 7 HomePremium SP1 64bit版(DSP版)、Intel 320シリーズSSD(160GB)

参考までに換装対象の機種はThinkPad X200s(2009年5月購入)で、CPUは低電圧版Core2DuoのSL9400(1.86GHz)、メモリは購入時から4GBである。ハードウェア構成に余裕があるのは、たまたまハイパフォーマンスモデルが安売りされていたからに過ぎない。購入時点ではWindows Vistaしか無かったし、SSDもまだ高価だった。タイミングが悪いので、後でHDDやOSを入れ替えればよいと思って安売りされているうちに購入した次第である。

旧環境での不満はOSがVistaであり起動と終了に時間がかかることとネットワーク周りの出来が悪いこと、及びHDDの駆動音がうるさいこと、持ち運びの際にHDDへの衝撃が気になることである。32bit版OSだと、せっかくメモリを4GB搭載していても3GBまでしか使えないが、普段使っているメモリは2GB程度なので、それは気にならなかった。

購入から2年経過し、SSDの値段が半分くらいに下がったし、折しもIntel 320シリーズが発売されたりWindows 7 SP1が出たりしたし、64bit環境もだいぶこなれてきたので、連休中の暇潰しを兼ねてついに実行に移した。Windows 7をHomePremiumのDSP版にしたのは、どのみち64bitに移行する際にクリーンインストールが必要なのと、何よりもWindowsにかけるお金を最小化したかったからである。

手順は以下の通りである。

・USB接続の外付けHDDに個人データのバックアップを取る
・HDDを外してSSDを入れる
・USB接続のDVDドライブにWindows 7のメディアを入れてPCを起動する
・インストーラー任せでWindows 7をインストールする
・普段使うソフトウェアをインストールする
・個人データを戻す
・OSやソフトウェアのアップデートをダウンロードして入れる

上記すべての工程で半日だった。Windows 7のインストールまではすぐに終わったが、各種ソフトウェアのアップデートをダウンロードするのに時間がかかった。ただし回線が太ければもっと時間を短縮できる。やってみると意外と簡単だった。クラウドを活用していて個人データも使用しているソフトウェアの種類も少ないのと、素のWindows 7でもドライバが充実しているために追加作業が少なかったためである。

効果を感じたのは以下の部分である。

・サスペンドから復帰後に無線LANに自動接続されるまでの時間が大幅に短縮され、UNIX並になった
・起動と終了にかかる時間が大幅に短縮された
・本体からほとんと全く音が出なくなった
・発熱が減少し、ファンがほとんど回らなくなった
・OSのディスク消費量が60GBから15GBに減少

ほぼ予想通りだが、ネットワーク周りが改善されたのは意外だった。これでWindows最大の弱点が1つ解消した。逆にあまり効果を感じなかった部分もある

・アプリケーションソフトウェアの動作(もともとそれなりに速い)
・本体重量(15gだけ軽くなった)
・バッテリー持続時間(SSDになった分と使用メモリが増えた分とで相殺?)
・OSが64bitになったこと(目立った向上は無いが不具合もない)

ディスクへのアクセススピードの短縮と静音化という、SSD本来の効果は発揮されたが、ディスクアクセスと関係ない部分では効果が無いということである。HDD環境であっても意外健闘していたことがわかった。としたがって、モバイルノートPCにSSDを入れる意味はあるが、デスクトップPCにSSDを入れるのは単なる趣味だと思う。なお、OSのディスク消費量の減少や、起動と終了にかかる時間の減少はWindows 7によるものだろうから、VistaをWindows 7に入れ替えたことには効果があったように見えるが、32bit OSと64bit OSとの間に有意な差は見られない。ディスク消費量の減少は、高価なSSDを導入する際には効いてくるので、SSDに換装するなら同時にWindows 7に入れ替える方が全体としては安くつく。

ともあれ、歴代のThinkPad Xシリーズの中で最軽量の構成になったし、Core2Duoは電力消費が少ないし、負荷のかかる処理をしなければ十分な能力を持っている。これで11インチのMacBook Airとほぼ同等になった。重量とフットプリントは同じ、SSD搭載も同じ、CPUは13インチのMacBook Airと同じもの、キーボードとトラックポイントは圧倒的に上、ただし厚さは2倍である。MacBook Airを買ったつもりになってあと2年は使いたいものである。

このブログの人気の投稿

中野駅配線改良案

【現状での課題】 発着番線がバラバラでわかりにくい。 緩行線新宿方面行きは2番線または5番線発。三鷹方面へは1番線発、3番線発、または6番線発。東西線は4番線または5番線発。次の列車の発着番線を階段下の電光掲示板でいちいち確認しなければならない。 対面乗り換えができない。 緩行線と快速との対面乗り換えができないばかりでなく、緩行線と東西線との対面乗り換えもできない。緩行線中野止まりの列車から三鷹方面への乗り換えは2番線から3番線への移動が必要。東西線中野止まりの列車から三鷹方面への乗り換えは4番線から1番線への移動が必要。緩行線上りから東西線への乗り換えは5番線から4番線への移動が必要。緩行線上り東西線直通列車から緩行線上り新宿方面への乗り換えは5番線から2番線への移動が必要。すべて階段の昇り降りが伴う。 中野駅での乗り換えの不便さから派生する杉並三駅問題。 高円寺、阿佐ヶ谷、西荻窪から新宿方面に行く場合、中野駅で快速に乗り換えるのも、東西線直通列車から緩行線に乗り換えるのも不便であり、新宿志向の強いこれらの駅で快速が通過すると極めて不便になる。そのため、快速列車がこれらの駅に停車せざるをえなくなり、快速の所要時間が増大し、遠方からの旅客の負担になっているのに加え、特別快速や特急のダイヤも制約される。 【背景】 緩行線の車庫の存在。 大正時代に両国から中野までの線路が建設されて以来、中野が総武線からの乗り入れ列車の終点であり、車庫も中野にあった。現在は検修機能は三鷹に集約されているものの、留置線は引き続き使用されている。なお、三鷹の車庫はもともとは快速線用として建設されたもので、豊田に快速線の車庫ができた際に緩行線の車庫になった。 総武線側と中央線側の旅客数の違い。 比較的混雑する総武線側は列車本数が多く、しかも都心側で折り返し可能な駅が中野と三鷹しかない。一方、中央線側は乗客数が少ないため、輸送力を調整する必要がある。現状では中野を境に輸送力に大きな差をつけているが、緩行線の利便性を向上して乗客数を増やせば中野での折り返しが必要なくなる。 東西線と緩行線の両方に中野駅折り返し列車が存在する。 そのため、緩行線の2面3線のホームが東西線の島式ホームを挟み込む形になっている。2番線は主に中野での折り返し列車向けに使われているが、車庫への入出庫用...

iTunesの「空き領域へ曲を自動的にコピー」機能

音楽再生環境をiPhoneに移した。電話を着信した際に、即座に通話できるようにするためである。しかしこのiPhoneはメモリ容量が16GBしかない。64GBあれば手持ちの音楽ライブラリのほぼすべてを入れることができるのだが、そもそも電話として導入されているものなので贅沢は言えない。Android端末だとmicroSDカードを挿して容量を増やすことができて、今なら128GBのmicroSDXCカードが4000円くらいで買えるのだが、iPhoneやiPodだと内蔵されている容量しか使えない。 どのみち64GB分に音楽ライブラリがあったって全部聴くにはまるまる21日かかるのだから、一度に全部を持ち歩く必要もない。それに、普段シャッフル再生ばかりなので、その日に聴く分だけランダムにコピーされていれば十分である。幸い、iTunes上で同期する際には「空き領域へ曲ど自動的にコピーする」というオプションがあり、これを有効にしておくと、その名の通りiTunes側で適当に曲を見繕って入れてくれる。これはもともとiPod shuffle向けの機能だったのだが、iPod shuffleに限らず音楽ライブラリのサイズに比べて音楽プレイヤーのメモリ容量が不足する場合には便利な機能である。 それだけだと「そういう機能がありますよ」という紹介でしかないのだが、しかし、少し調べてみた限りでは、iTunesがどうやって曲を選んでいるのかよくわからない。どうせシャッフル再生するので、同期するたびにランダムに選んでくれれば十分なのだが、コピーされた曲を見てみると、ある程度アルバム単位でまとめてコピーしているように見える。また、同期するたびに再生済の曲を削除して別の曲を代わりに入れてくれるとありがたいのだが、そうなっているようにも見えない。だとすると時折曲を入れ替える必要があるかもしれない。 できれば、特定のジャンルの中から、あるいはチェックマークをつけたアーティストやアルバムの中から容量に合わせてコピーするとかできればよいのだが、今のところそういう機能は無いようである。

ThinkPad X13とMacBook Air

MacBook Airと同じクラスで比較するならThinkPad X13だろうと思って比較してみた。ThinkPad X13はしばらく前までは12.5インチディスプレイを積んでいたが、同じサイズでディスプレイを13.3インチに拡大した。まずMacBook Airと似ている項目から。 価格:ともに最小構成の価格でThinkPad X13のセール価格は97152円、MacBook Airは115280円。ただしThinkPad X13の最小構成はディスプレイがFHDですらなくHDであり今どきありえないので、FHDの機種で比較すると119119円とほぼ拮抗している。 寸法:ThinkPad X13は約 311.9x217x16.5mm、MacBook Airは304.1x212.4x16.1mmとほぼ同じサイズだがThinkPad X13の方がフットプリントわずかに小さく厚さがわずかに大きい。 重量:ThinkPad X13は1180g、MacBook Airは1290gと、これもThinkPad X13の方が有利。尚、ThinkPad X13は標準で天板がカーボンであり、上記はカーボン天板での数字だが、インテルチップの廉価版およびAMDチップの機種は天板が樹脂製であり大きさ重さが一回り大きい。いずれにせよ、いまどきの携帯性重視のノートPCは900g前後なので、決して軽くはない。 両者で異なるのは以下の項目。 ポート:MacBook AirがThunderbolt 3対応のUSB Type-C端子2個とステレオミニジャック1個のみに対して、ThinkPad X13は昔ながらの構成でUSB 3.1 Type-Aが2個、USB Type-Cが2個(うち1個がThunderbolt 3対応、もう1個はVideo-out対応)、HDMI、イーサネット拡張コネクター、セキュリティーキーホール(いわゆるケンジントンロック用)、ステレオミニジャックと全部ついており、USBハブを携帯する必要がない。 ディスプレイ:ともに13.3インチだがMacBook Airは16:10で2,560 x 1,600なのに対し、ThinkPad X13は16:9でFull HDの1920x1080。たしかにFHDでは画面はきれいではないが、Excelを使う程度なら十分な解像度ではある。 キーボード:Mac...