従来、Apple In-Ear Headphoneを使っていた頃は、ソニーノイズアイソレーションイヤーチップでもそこそこの遮音性を確保できていたものの、夏場には耳の穴が蒸れるのが課題だった。Audio-TechnicaのIM-02を使うようになってからは、音質や音抜けの良さには満足しているものの、コンプライをつけても隙間ができて遮音性が良くなかったし、夏になってシリコンゴム製のイヤーチップをつけるようになってからはなおさら遮音性が悪くなり、ノイズばかりで音楽がよく聴こえなくて困っていた。
Amazonで購入する方が安いのだが、今まで装着したことのないイヤーチップを実物も見ないで買うのはリスクが高いので、店頭で購入した。店頭で現物を見るとイヤホンを挿す部分の穴が小さいのでサイズが合わないことを危惧したが、シリコンゴムはよく伸びるのでおそらく大丈夫だろうと判断した。
早速Apple In-Ear Headphoneに装着してみると、予想通りにシリコンゴムが広がって無事装着できた。最初は音が籠もった感じだったが、ポジションを調整してみるとちゃんと聴こえるようになった。次にAudio-TechnicaのIM-02に装着したところ、こちらは装着に少々苦労したものの、それでも無事に装着できた。しかし、耳の穴に入れてみるとドライバユニットが外にはみ出す。IM-02はShure掛けするタイプなのだが、タッチノイズが発生する。これに対しては、耳の後ろに掛けるケーブルを耳に密着させることで改善できる。
遮音性と表裏一体だが、耳の中での異物感があるのは否めない。特にトリプルフランジイヤパッドは耳の穴の奥にまで押しこむことで遮音性を確保するタイプなので、なおさらである。これに対しては、複数のイヤホンを使い分け、トリプルフランジイヤパッドは低周波ノイズの多い乗り物の中に限定して使うといった対応が考えられる。夏はともかく冬はコンプライの方がよいかもしれない。
ちなみに、店頭でShureのSE215を試聴してみたところ、トリプルフランジではない普通のシリコンゴム製のイヤーチップにも関わらず遮音性は抜群で、家電量販店特有の騒音が遮断され、かつ音質もそれなりに良かった。遮音性重視ならこれや廉価版のSE112がよいのではないだろうか。