最近になってBOOMアプリが更新された際、更新履歴の中に「AmazonのAlexaに対応した」とあり、さらにスピーカーの紹介の欄にはGoogle NowやSiriに対応しているとあった。BoseやJBLからはスマートスピーカーが発売されているのにUltimate Earsからは同様の製品が発売されていないと思いきや、2年前からすでに音声入力に対応していたようだ。
もともとスマホでの音声入力には全く興味がなくて、音声アシスタントで理解できる言葉で伝達できる情報量は限られているのでスマホを直接操作する方がはるかに早くて簡単だと思っている。しかし、手元にスマホが無い場面や手が離せない場面でスピーカー経由で音声入力できれば便利かもしれない。例えば浴室にスピーカーを置いて音楽を再生しているとき、スマホは浴室に無い。日本のスマホは防水仕様なので浴室にスマホを持ち込んでもよいのかもしれないが、精密機械を高温多湿環境に持ち込む気になれないし、浴室では音楽を聴ければ十分である。
音声入力をしなくてもスピーカーについているボタンで音量調整や一時停止や次の曲へのスキップ等の最低限の動作はできるものの、それでも手が離せないときにはそれらの操作を音声で行いたい。台所で作業しているときや、屋外で作業しているときも同様だろう。
というわけで音声入力を試してみた。スピーカーとBluetoothで接続した上でBOOMアプリを立ち上げてみると、どうやらファームウェアは最新になっているようだ。早速OK, Googleとスピーカーに話しかけてみるも何の反応もない。スピーカー本体にGoogleが入っているわけではなく、あくまでもスマホ側の音声アシスタントをBluetoothで接続してハンズフリー通話できるだけのようだ。そこでGoogleの音声入力を立ち上げてOK, Googleと話しかけるとやっと音声入力を受け付ける状態になった。
音楽再生中に「音量50%」とか「音量を上げてください」と話しかけるとたしかに音量を調整できた。スピーカーの操作で最も頻度が高いのはこれである。次に「次の曲を再生してください」と話しかけたところ、スマホ上のGoogleの検索結果で「次の曲」というのが出てきただけだった。これでは何の意味もない。手を変え品を変え次の曲へと進めようとしたもののうまくいかなかった。普段音楽をシャッフル再生しているが、時折変な曲が再生されるので、次の曲へと飛ばしたくなる。「一時停止」も認識されなかった。これも必要なコマンドである。一方、「明日の天気」を尋ねたら音声で答えが返ってきた。しかし明日の天気なんて手が離せないときに急いで訪ねるようなものではない。どうやら自分が実現したいこととGoogleが提供している機能との間にはまだだいぶ乖離があるようだ。
手が離せない場面といえば車の運転中がまさにそうで、カーナビの操作や音楽再生の操作等をすべて音声で行えれば便利である。Android AutoやCarPlayで音声入力できれば車載のカーナビなんて必要ないのではないかと思うものの、これでは実現までだいぶ時間がかかりそうである。