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憧れの職場は洗脳の巣窟

ANAのCAがマスク着用を強硬に求めたらしい。その前には三越の警備員がマスク着用を強硬に求めたようだ。きっと本人は正しいことをしたと思っているのだろう。マスク着用が新型コロナウイルスへの感染を抑止する効果が本当にあるのだったら、マスク着用率の高い日本で未だに新型コロナウイルスへの感染者数が飛び抜けて多いはずがないので、何かがおかしいと気がつくはずなのだが、なまじ組織への忠誠心の高い人は理不尽な命令にも従ってしまう。 日本ではどういうわけか一部の人の間でCAの仕事に人気があり、CA志望者にとってANAは間違いなく第一志望の憧れの職場である。ANAとJALの両方から内定が得られたらどちらに行こうか迷うかもしれないが、ANAとスカイマークの両方から内定が得られたら大半の人がANAを選ぶだろう。そのようにして入社した人は自分よりも職場を上に置いてしまう。看板の立派な会社は、自分よりも職場を上に置く人ばかりなので組織への忠誠心の高い職場である。そういう職場では上から言われたことは理不尽なことであっても忠実に実行しようとする。何かがおかしいと気づいた人はひっそりと辞めていくから、さらに組織への忠誠心の高い人ばかりが残る。 もちろん業界で生き残るためには監督官庁に逆らうわけにいかない。監督官庁が理不尽な指示を出したら従わざるを得ない。それでも真面目に従うか、あるいは従っている振りをするに留めるかについては会社に裁量の余地があって、最も強硬なのは指示に従わない乗客を叩き出すこと、最も緩いのは放送で呼びかけるだけに留めることである。会社は顧客から嫌われても生き残れないので監督官庁の意向と乗客の意向との間でバランスを取る必要がある。監督官庁の言いなりで生き残れるのだったら苦労はない。しかし、その匙加減を決められるのは経営者であって、末端の従業員の裁量の幅は乏しい。ペーペーと直接やり合うのは無駄である。 そういうわけで、誰もが憧れる職場ほど自浄作用が働きにくい。傍から見たら荒唐無稽であっても本人は大真面目である。こういう職場では組織の方針を決める経営者の役割が大きい。バランスを取る上で難しいのは、監督官庁からの指示は比較的わかりやすいが、不特定多数の顧客の意向はよくわからないことである。「こんな頭のおかしな会社とは関わりたくない」と思う人は黙って去っていくので、気がついた頃にはすでに顧客...

へんなきかんしゃ

【蒸気タービン機関車】 ピストンの代わりにタービンで蒸気の運動エネルギーを動力にする蒸気機関車。タービンは部分負荷で熱効率が悪い。そのため、過去に製造されたことがあったがピストン式に淘汰された。 【電気式蒸気機関車】 ボイラーで蒸気タービンを回して発電して、電気モーターで走行する。蒸気機関が発電専用になり最大負荷で運用できるため熱効率が改善するほか、モーターの制御をインバータで行うので、蒸気機関の構造がシンプルになり、運転も容易。 【蒸気式電気機関車】 架線集電した電気でボイラーを沸かして蒸気を動力として走行する。煙を出さないのできれい。ちなみに電気ボイラーで蒸気タービンを回して発電すると単なる熱損失の大きい電気機関車になってしまう。 【石炭ガス化内燃機関車】 石炭をガス化炉でガス化してガスエンジンと液体変速機で走行する。石炭をボイラーで炊くよりも排気がきれい。 【石炭ガス化燃料電池機関車】 石炭をガス化炉でガス化して燃料電池(SOFC)で発電して電気モーターを回す。石炭はエネルギー密度が高く、貯蔵も容易。SOFCからは二酸化炭素と排熱が出るが、煙突から排出すればよい。 【水電解燃料電池機関車】 架線集電で水を電気分解して、取り出した水素を燃料電池(PEFC)で発電して電気モーターを回す。水なら常温で液体なので水素や都市ガスよりも貯蔵が容易だし、水なら容易に入手できる。 【軽油燃料電池機関車】 ディーゼル機関車と同様に軽油を燃料とするが、内燃機関の代わりに燃料電池(SOFC)とモーターで走行する。出力が小さい場合には内燃機関よりも燃料電池の方が熱効率が高い。 【蒸気機関で発電する磁気浮上鉄道】 磁気浮上鉄道の動力源は地上にあるので、高効率の大型石炭火力発電所で発電できる。中部電力の火力発電所の電力でリニア中央新幹線を走らせればこの方式になる。ということはリニア中央新幹線は未来のSLだったのか。

子供に大人の仕事を見せよ

学校教育が良くないのは、子供を学校に隔離して大人の仕事を見る機会が与えないことである。学校の中で身近に仕事をしている大人は教師しかいないが、教師というのは仕事をしている大人の見本としてはあまり良くない(「あまり良くない」というのは「悪い」の丁寧表現である)。 本来ならば、普段から大人が仕事をしているのを間近に観察して、その中で興味のある仕事があれば話を聞いて教えてもらい、そういう経験を積みながら自分の仕事を選んでいくのが一番良い。学校には学校の役割があるだろうから、昼間に学校で勉強することを認めるとしても、せめて放課後くらいは大人が仕事をしているのを見た方がよいのではないか。部活なんかやっても子供と教師にしか接する機会がない。 しかし、学校には兵士を養成する軍隊および監獄としての機能と、親に手間をかけさせないための託児所としての機能が求められているので、親も教師も放課後に子供が自由に動き回ることを良しとしない。子供を自由にしたら盛り場に出て悪い大人にそそのかされてヤクザになるくらいにしか思っていない。悪い大人にそそのかされることなく学校で勉強して大学を出ていい会社なり役所なりに入ることを子供に期待している。「子供元気で留守がいい」という考え方で、とにかく時間を拘束して体力を消耗させて余計なことを考えないように仕向ける。 実際には、子供のすべてが将来ヤクザになるわけではないし、むしろ大半の人はヤクザにはならない。そもそも大半の人は夜の盛り場になんて行こうとしないし、仮に行くとしても危なそうな人達には近づかない。逆にヤクザになるような人は学校で勉強し続けることをよしとせず、学校に行かずに結局ヤクザになるのだから、学校に隔離しようとしても無駄である。働いている大人を悪い人だと決めつけるのは教師の仕事しかしたことのない教師の偏見である。教師が一体何様のつもりなのか。自分で物を作れる人や手を動かして価値を生み出せる人達を蔑んで、自分で物を作らない人達をもてはやすなんて教育に良くない。 そうやって仕事をしている大人を見かけることがないまま卒業前に就職活動を始めると、ものすごいプレッシャーにさらされたり、変なマナーを吹き込むそれこそ本当に悪い大人に振り回されたりして、運が悪いとブラック企業に入ったりしてしまうのだが、実際に会社で働いている人達は、毎日の仕事で堅苦しいのは嫌だし、根...

日産サクラ

日産サクラは今後田舎の足車の本命となる軽自動車サイズの電気自動車である。三菱のeKクロスEVはその兄弟車である。 まずなぜ田舎の足車が電気自動車であるべきかというと、田舎にはガソリンスタンドが少ないし、あっても内陸は輸送コストが高いのでガソリン価格が高い。今後さらにガソリンスタンドの廃業が進むだろうから、遠路はるばる給油のために出かけなければならない状況にある。 電気自動車は車体が大きくて重いと必要な蓄電池量が増えてコストが高くなってしまうが、軽自動車サイズならもともと軽いし、田舎の足車なら航続距離はさほど必要ないので蓄電池の量が少なくて済む。しかも、近所でゆっくり走るなら電池を消耗するような走り方にはならない。電気自動車は冷暖房をつけると急速に電力を消費するが、近所で短時間移動する程度ならさほどエアコンを使わないから問題ない。毎晩自宅で充電するなら航続距離は30km~50km程度あれば十分だし、夜に充電するなら急速充電が必要ないので、自宅に充電設備を設置するためのコストも安い(現在は補助金も出る)。 日産と三菱といえば日本における電気自動車の雄で、日産はリーフの頃から電気自動車を作り続けているし、三菱はi-MIEVという軽自動車サイズの電気自動車を作っていたし、アウトランダーPHEVも作り続けている。 電気自動車は高価な蓄電池を積むのでどうしてもコストが高くなってしまうが、上記のように蓄電池の量を少なめにすることでコストを抑えており、補助金後の実質金額としては軽のトールハイトワゴンの上位グレードと同じくらいの値段になっている。しかもガソリンよりも電気の方がコストが安いので、ランニングコストを考慮すればむしろ割安なのではないか。今回のモデルは高価なバッテリーEVということもあって動力性能に余裕を持たせているが、値段がこなれてきたら動力性能を少し下げてその分が安くする余地が出るのではないだろうか。 もっとも、電気自動車では航続距離が足りないというニーズもあるだろうから、ノートe-Powerのように同じプラットフォームで蓄電池を減らしてエンジンを積んだシリーズハイブリッド車があってもよいのではないだろうか。いまどきの軽自動車は大きく重くなっているので、660ccのエンジンではサイズに比して排気量が少なすぎて燃費が悪い。それならエンジンを発電専用にして効率の良い領域でのみ...

LIBRATONE TRACK+(2nd)を導入

Audio-technica ATH-CKR70TWの右側が使えなくなってしまったので、代替機としてLIBRATONE TRACK+(2nd)を購入した。LIBRATONE TRACK AIR+が完全ワイヤレスタイプであるのに対し、こちらはネックバンド式である。せっかく一度は完全ワイヤレス生活を実現したにも関わらずネックバンド式に退化した理由は以下の通り: 完全ワイヤレス式だと連続再生時間が実質3時間程度しかなく、乗り物での長時間の移動でバッテリーが不足する。ネックバンド式なら公称15時間なので7時間くらいは連続使用できるだろう。 ネックバンド式は使用しながら充電できる。 完全ワイヤレス式だと右側のバッテリーが減りやすく、右側のバッテリー残量に制約される(Apple AirPods Proだと左右ともに4時間半持つとのことなので、おそらく何ら化の工夫があるのだろう)のに対し、ネックバンド式は左右がつながっているのでバッテリーを有効に活用できる バッテリー容量が大きくてパワーに余裕があるのは音響製品には有利 完全ワイヤレス式は小さいイヤホンにすべて詰め込む必要があるので極限設計となり信頼性を確保しにくい。「ワイヤレスイヤホンは家電の総合格闘技」と呼ばれるように、音響製品以外の様々な技術が必要で、超小型のチップにソフトウェアを組み込んだりするなど、音響製品専業メーカーには技術的に難しい。 完全ワイヤレス式は右、左、充電ケースから成るが、どれか1つでも壊れると事実上使えなくなる。単独パーツの交換は非常に高価なので結局新品に買い換えることになる。 ネックバンド式は左右がつながっているので落とす心配がない。 といったように、完全ワイヤレス式よりもかさばるという唯一の重要な欠点を補って余りある様々な利点がある。 ほぼ同じ値段でAudio-technicaのネックバンド式高音質タイプもあったのだが、こちらはノイズキャンセリングがついていなかった。移動用に使いたいのでノイズキャンセリング機能はほしい。 【見た目】 青みがかった濃いグレーメタリックで、MacやiPadのスペースグレーを少し青くしたような感じである。 【イヤーチップのフィット感】 イヤーチップを4種類から選べるし、シリコン製の耳に引っ掛けるものもついているので、フィット感は上々。隙間なく装着できるし、それでいて圧迫...

ワイヤレスイヤホンが使えないので古いiPodを発掘してみた

有線イヤホンを使おうにもiPhone SEにはイヤホン端子がついていないし、かといってLightning端子のついた有線イヤホンも持っていないので、イヤホンジャックのついたiPodを復活させてみようかと思って古いiPodを発掘してみた。 まずは2012年に購入したiPod touch 5G。古いOSのままアップデートされなくなり、対応するアプリも無くなってしまったのとバッテリーが膨張してきたので、だいぶ前に音楽プレイヤーとしての用途をスマホに譲って引退していた。電源を入れるとmacから認識され、曲を同期することができた。しかし音楽再生だけにしか使えない機器にしてはいまどき大きいかなと思った。しかしそれでも同じ大きさのiPhoneに比べてだいぶ軽いのは魅力的である。 次に取り出したのは2008年に購入したiPod Shuffle(第2世代)である。2010年にiPod touch 4Gを購入するまで使っていた。これは小さくて軽いので有線イヤホンをつないで持ち歩いても邪魔にならない。携帯音楽プレイヤーにイヤホンを挿しているというよりもむしろ有線イヤホンの先に携帯音楽プレイヤーがあるといった感じだある。しかしこれは接続しても一向にmacから認識されない。少し調べてみたところ、7年以上経過した古いiPodはAppleからサポートされないようである。2GBの容量であっても頻繁にmacと同期できれば短時間の移動用には使えるかなと思ったが、macと同期できなければ使えない。これはもうリサイクルに出した方がよいかもしれない。 となるとLightning端子のついた有線イヤホンでも買うかと思ってAmazon等を調べてみたが、さすがにいまどきの主流から外れているだけあって、Apple純正のEarPodsを除けば最低限のものしかない。音響製品は音が悪いと結局使わなくなってしまって安物買いの銭失いになる。AppleのEarPodsは装着感が軽い一方で外れやすいし、隙間が多くて乗り物の中での使用には向かない。Lightlingコネクタにイヤホンを挿してしまうと充電できなくなってしまうが、MagSafe充電器で充電すればLightningの穴をイヤホンに譲ることができる。しかしMagSage充電器は5000円もするので、だったらその差額でワイヤレスイヤホンを購入した方が便利かと思った。 App...

Audio-Technica ATH-CKR70TWの右側が充電できなくなった

今まで1年以上にわたってAudio-Technica ATH-CKR70TWを愛用してきたが、ある日突然右側が充電できなくなった。それまで普通に使えていて、いつも通りイヤホンを充電ケースに入れたところ、左側は問題なく充電できるのだが、右側は充電されていることを示すランプが点灯しない。1時間くらいしか使わなかったのでまだバッテリー残量があるはずだと思ってケースから取り出したが、右側だけはBluetoothでも認識されなかった。電源が落ちたのかと思って電源を入り切りするためにボタンを押したが反応せず。しばらく充電ケースに入れたままにしておいても充電されず。いきなりバッテリーが落ちるのはおかしいし、何をしても全く反応が無いのは奇妙である。 充電できない場合に真っ先に考えるべきは端子の接触が良くないことなので端子を拭いたが、それでも反応がないまま。左のイヤホンをケースに入れたまま右のイヤホンをケースに入れると左のイヤホンが白く点灯することから、ケースは右のイヤホンが入ったことを認識できているようである。また、左のイヤホン自体はごく正常に動作している。となれば問題があるとしたら右のイヤホン本体ということになる。 保証期間内ならメーカーに修理に出すところだが(といっても実際には新品への交換のようであるが)、保証期間をしばらく過ぎた頃に壊れるなんてまるでソニーである。しかしワイヤレスイヤホンならケーブルが露出しているわけではないので断線のリスクはかなり低いはずなのだし、落としたりしない限り衝撃で壊れることも無いはずだが、一体何をどうやったら壊れるのだろうか。 オーディオテクニカの修理サイトで修理金額の目安について検索したところ、本体左右セット交換で10,450円とあった。片側のみの交換はできないようである。しかし1万円も払うくらいだったらAnkerあたりの安い新品を買えてしまう。

Audio-Technica ATH-CKR70TWのバッテリー持続時間

今までAudio-Technica ATH-CKR70TWを使ってきて唯一不満なのはバッテリー持続時間である。カタログスペック上は7時間持つことになっているのだが、実質3時間程度である。しかも、左側のイヤホンよりも右側のイヤホンの方がバッテリーが減りやすいので、右側のイヤホンのバッテリー持続時間に制約される。スマホなら充電しながら使うこともできるが、ワイヤレスイヤホンに限っては充電中には使えない 実質3時間程度なら片道の通勤には十分なのだが、長距離の移動だとやはり足りない。飛行機で移動する場合、保安検査場を通過するときには外すので、その前後の時間に充電するようにすれば飛行機+空港バスの時間くらいはカバーできる。1時間くらいで満充電されるので、20分くらい充電すれば1時間くらいの使用時間を確保できる。新幹線で片道3時間くらい乗る場合にも、前後の乗り換えの時間に充電すれば、せわしないがどうにか使うことができる。 困るのは新幹線や高速バスで4時間~5時間くらい乗り通すときで、途中で一旦充電しないとバッテリーが持たない。高速バスなら途中で休憩があるので、休憩時にこまめに充電することはできるが、新幹線にはそのようなイヤホンを外すタイミングが無いので、どこかで時間を決める必要がある。新幹線に長時間乗車する場合には途中で弁当を食べることが多いので、その時間の前後を充電する時間に充てている。 2組持って交互に使えばほぼ連続して使うことができるのだが、なにぶん高価なワイヤレスイヤホンゆえ、2組持つのは気が引ける。Apple AirPods Proはカタログ値で4時間半、実際に使っても4時間半持つとのころなので、長距離移動ならこちらの方が有利かもしれない。しかも2022年後半にはAirPods Proの新型が出るとの噂である。その頃にはAudio-Technica ATH-CKR70TWのバッテリーの劣化が進んでいるだろうから、2組で運用してAudio-Technica ATH-CKR70TWを交互使用のための予備とするのもよいかもしれない。 AirPods 3だと連続6時間再生できるようなのでこれなら単独でも長距離移動で使えそうだが、乗り物の中での使用に不可欠なノイズキャンセリング機能がついていないので、乗り物での移動には向かない。

Sonos Roam SL

Sonos Roamからマイクを省略したSonos Roam SLがSonos Roamよりも2000円安い値段で発売された。Sonos OneとSonos One SLとの組み合わせと同様に、2本使う前提で1本にマイクがあればもう1本にはマイクは不要との考え方だろうが、音声入力を使わずに音楽再生のみに使うのなら、盗聴のリスクがなくて2000円安いSLの方が有利だろう。Sonos Roamはどのみちハンズフリー通話ができないので必ずしもマイクは必要ない。マイクがついていなくて唯一不利なのは、オートマティックTruePlayに対応していないことくらいである。 自宅用としてもおそらくこのサイズで十分なのではないだろうか。なぜなら、Sonos One SLを日本の狭い部屋で使うとパワーが十分すぎるためである。普段は自宅用に2本使ってAirPlayで使い、旅行のときには1本を持ち出してBluetoothで接続する運用にすれば、自宅用と旅行用とをまとめることができ、総費用を安くできる。 ただし、Sonos Roamは定価ベースでSonos Oneよりも3000円安いだけなので、小さいからといってそんなに安いわけではない。自宅専用で使い、かつ部屋が広くて周りに気兼ねがないなら、大きなスピーカーの方が有利だろう。 旅行のときにSonos Roamを持ち出すかSonos Roam SLを持ち出すかは悩ましい。どうせBluetoth接続でしか使わないならマイクは不要だといえる一方で、オートマチックTruePlayが真価を発揮するのは今まで設置したことのない場所で使うときだからである。

店頭でThinkPad X1 nanoに触ってみた

もしThinkPadを買うならThinkPad X1 nanoが欲しいと思っていたので、店頭で展示されていた商品に触ってみた。剛性感がある割には軽いのは大したものだが、キーストロークの浅さとトラックポイントの薄さが気になった。キーストロークが浅いなりに打ちやすくなるように工夫した痕跡は見られるが、それでもこれはもはやThinkPadのキーボードではない。トラックポイントも、薄型化のために突起を薄くしてしまうとトラックポイントキャップの弾性が小さくなるため指に大きな力を掛ける必要があり、意のままに操れる感覚はない。幸いタッチパッドもあるので必ずしもトラックポイントを使う必要がないのだが、このキーボードとポインティングデバイスを使うくらいならMacでもよいのではないかと感じた。少なくともタッチパッドに関してはMacの方が圧倒的にすぐれている。 ThinkPad X1 nanoにはファンがついているので、通風孔を塞がないように気を遣う必要があるが、M1チップのMacBook Airは発熱が少なくファンレスで静かなのに爆速なので、置き場所を選ばずに使える。CPU性能に余裕があるために発熱を抑えているためだが、膝の上に乗せても熱くないのは快適である(冬場にはもう少し暖かくてもよいのではないかという気はするが)。アルミ筐体は放熱のためでもあるが、剛性感があるのも良い。 ThinkPad X1 nanoの外部入力端子はMacBook Airと同様にUSB Type-Cが2個あるのみ。LANやHDMIの端子のついた多機能型のUSB Type-Cハブと組み合わせる分にはさほど不便なく使えるが、実際にはUSBハブの出番はあまりないので、Type-C2個でも意外と間に合ったりする。USB Type-Cの電源ケーブルは機種に依存せずに汎用的に使えるので便利である。

Android File Transferを使ってみた

Mac上でAndroidデバイスが認識されなくて不便だったのだが、ふと思い立ってGoogle先生に尋ねてみたところ、Googleが Android File Transfer というMac用のアプリを公開しており、それをMacに入れるとMacにUSB接続されたAndroidのファイルシステムの読み書きができることがわかった。 早速インストールしてみると、今まで不便だったのは一体何だったのだろうかと思うくらい、普通に認識できる。本体のROMだけでなく、microSDカードも認識できる。これでMacを母艦にすることができるようになった。 しかし疑問なのは、このAndroid File Transferというソフトウェアの中身である。Android特有のファイルシステムの読み書きを可能にするドライバなのかなと思ったが、FAT32でフォーマットされたmicroSDもそのままではMacから認識できないので、ファイルシステムの問題ではなさそうである。調べてみると、USB接続する際のファイル転送モードのうち、Androidで採用されているMTPにMacが対応したいないことから、Mac側にMTP対応のソフトウェアをインストールする必要があるとのことである。MTPはもともとMicrosoftがWindows Media PlayerのためにPTPを拡張したプロトコルだったが、その後USBデバイスクラスの1つとして承認されているので、Microsoft特有の技術ではない。 この程度のものならmacOSに取り込んでくれればよいのにと思うものの、iPhoneを売りたいAppleがわざわざAndroidスマホのために便宜を図る動機はないだろうし、そもそもMacを使うくらいのApple信者だったらiPhoneを使って当然だよねと考えているのかもしれない。

人はなぜコーヒーを吹くのか

コーヒーを飲んでいる最中に笑って吹き出してしまいコーヒーを吹いてしまうという漫画的な描写がある。コーヒーを吹くという描写はよく見かけるが、お茶を吹くとか牛乳を吹くといった描写をなかなか見かけないことから、吹くための条件がいくつかある中で、たまたまコーヒーがその条件を充足しているのではないだろうかと思うに至った。 まず思いつくのは、冷たい飲み物を吹くことはあまりないことから、飲み物の温度がかなり高くなければならないということである。なぜ飲み物の温度が高くなければならないかというと、笑うときに息を噴き出すときの口と飲み物との間の距離が短すぎてはいけないし、かといって長すぎてもいけなくて、冷たい飲み物を飲むときには口から離さずにぐびぐび飲んでしまうからではないだろうか。一方、熱い飲みものを飲むときには、熱いものがいきなり口の中に入らないように少々距離をとって冷ましながら吸うことになる。飲み物の温度と口との間の距離には何らかの傾向が見られるだろう。 次は飲み物の流動性で、あまりに流動性が低いと息を吹いても吹き飛ばない。その点、コーヒーは流動性が高いので吹き飛びやすい。 あと思い当たるのはコーヒーカップには取手がついているが、湯呑みには取手がついていないことである。取手はカップの重心から離れているので、取手を持つと迅速にカップを移動させることが難しい。一方、湯呑みを両手で持っている場合にはいざとなったらすぐに動かすことができる。笑うときに咄嗟に湯呑みを移動させれば、お茶を吹かずに済むが、コーヒーカップを咄嗟に移動させるのは難しいので笑って息を吹いてしまうと目の前にコーヒーが残っていて、それを吹くことになってしまう。