ソニーから、ノイズキャンセリング機能つきのBluetoothヘッドホンが発売された。
バッテリーとコントローラーの部分が小さくて、普通のノイズキャンセリングヘッドホンやBluetoothヘッドホンよりも一回り小ぶりである。その代わり電池式ではなく内蔵バッテリー式で、USBで充電する。バッテリー持続時間は3時間、USBでの充電時間は2.5時間である。バッテリーが劣化すれば持続時間が半分くらいまで減少するので、実質的に電車通勤の片道分である。かなり割り切った使い方が求められる。電車通勤時には取り回しの良さが求められるので、バッテリー持続時間を犠牲にしてでも小さくしたのだろう。
幸い、ウォークマン本体からminiUSBで充電することも可能で、それ故に「ウォークマン用」とされているのだろう。ただし、USB充電はあくまでも給電のみであり、たしかに「おすそわけ充電」でしかない。それならばPCやACアダプターやエネループモバイルブースターや経由で普通に充電する方がましである。
ノイズキャンセリング機能つきのBluetoothヘッドホンとしては、オーディオテクニカのATH-BT04NCの方がよくできている。
こちらは有線接続のノイズキャンセリングヘッドホンとする場合にはバッテリー持続時間は60時間、Bluetoothを併用する場合のバッテリー持続時間は8時間である。電池式なのでエネループを使用できる。電車通勤でBluetoothが必要なときのみBluetooth使い、それ以外では有線接続してノイズキャンセリング機能のみを使うなら、まる1日使うことができる。この手の製品はバッテリー持続時間が制約要因なのだから、それに対応する工夫が必要である。
そもそもBluetoothヘッドホンが必要なのだろうか。本体とは無線接続するものの、バッテリーとコントローラーがついているため、iPod shuffleやiPod nanoがくっついているのと大差ない。iPod nanoにノイズキャンセリングヘッドホンを接続すれば、取り回しが良くかつノイズキャンセリング機能も使える。例えばPHITEK Blackbox i10なら、iPodから電源を取るので、ヘッドホン部分にバッテリーがついておらず、普通のヘッドホンと同じように使える。それでいてiPod nanoと接続する分にはまる1日使える。iPod nanoは小さくて軽く、クリップもついているので、有線接続であっても全然気にならない。こちらの組み合わせの方が手軽で実用的なのではないか。