スキップしてメイン コンテンツに移動

Spotifyを使ってみた

音楽ストリーミングで高いシェアを得ているSpotifyを試してみた。フリープランなら無料で利用できる。登録はメールアドレスとパスワードを登録するやり方に加え、FacebookのIDで登録することもできる。月額980円のプレミアムだと音楽をダウンロードできたり、広告による中断が無かったりして自分の音源のように楽しむことができる。逆にいえば、フリープランだとこれらが無い。

登録は簡単で、あとは好みのアーティストやアルバムや曲を探せばよい。また、好みのアーティストに基づいてSpotifyが自動でプレイリストを作ってくれる。iOS、Android、 Windows 10、Mac向けのアプリがあり、これらをインストールして使う。ウェブブラウザ上で音楽再生できれば手軽なのだが、どうやらアプリ必須のようである。ただし、環境設定やアカウント設定はSpotifyのウェブサイト上でできる。

試しに音楽を再生したところ、どうも音質が良くない。そこで同じスピーカーでiTunes Storeで購入したAAC256kbpsの音源を再生すると有意に音質が異なる。やはりストリーミングだから仕方ないのかなと思いつつ調べてみると、回線速度に応じて音質を下げていることがわかった。標準音質だと96kbpsデータだが、節約モードが有効だったので、最低の24kb/sになっていた。たしかにこの音質では話にならない。しかしフリープランだと最良でも高音質の160kbpsしかなく、最高音質の320kbpsにできるのは有料のプレミアムプランだけである。高音質の160kbpsにしてみると、256kpbsよりも少し落ちたかなと感じたもののFMラジオだと思って聞く分には問題ない程度に改善した。Bluetoothスピーカーで再生するならBluetoothの方が制約になるので、この程度で十分かもしれない。音質については、気にならなければ問題ないし、聴いて気になるくらいなら音質が低下していることはわかるものの、念のため再生中に適用されるビットレートを画面に表示してほしい。

プレイリストを再生してみると、既に音源を持っている曲ばかり再生される。なぜなら、好みのアーティストの音源はあらかた保有しているからである。それなら自分の音源をかける方が音質が良い。

アルバムを再生するとフリープランではシャッフル再生しかできない。アルバムの曲順は製作者の意図に沿って並べられているものなので、価格差別のためとはいえ製作者の意図に反した形で再生されるのはいかがなものか。

YouTube Musicと異なり、アプリの画面を閉じても音楽再生が継続するので実用に耐える。というか音楽再生アプリとしてはそれが当然であって、画面を閉じたら音楽再生が止まるYouYube Musicの方がどうかしている。

広告については、フリープランだとどんなにひどい広告なのかと思って待ち構えてきたが、何時間経っても未だに広告が出てこない。一般論として大抵のサービスにおいては広告は有料プランに誘導するための価格差別のための嫌がらせなので、広告の音量が音楽再生時の音量よりも大きくてうるさかったり、音楽のジャンルにそぐわない広告が聞こえてきたりして耳障りなものだが、Spotifyの広告はラジオの広告と同じくらいの音量でありそんなに下品でもないので、YouTubeの広告よりもはるかにまともである。15分に1度くらいなので一般のラジオ局よりも広告の頻度は低い。

フリープランだとSpotifyからあてがわれた曲順でしか再生できないし、曲を途中でスキップするのも1時間に6回までとのことなので、感覚的には自分の音源を再生するというよりもむしろ一時停止できるラジオを聴いているような感じである。ある程度ジャンルやアーティストやアルバムを特定する余地があるので聴く時間が長いだけのことである。Spotifyでは広告収入をアーティストに還元しているとのことなのでなるべくユーザーに音楽を聴いてもらえるよう工夫していのだろう。もしかしてSpotifyが指定した曲順でしか聴けないのもアーティストへの分配を均等化するためなのだろうか。

日本のアカウントでは、フリープランはPCとタブレットでは月15時間しか利用できないという制約がある(スマホには適用されない)。これが無ければ大抵のことは我慢できるし無料の割にはできすぎていると思ったが、月15時間ということは完全にお試し用である。それ自体は仕方ないとしても、Spotifyの公式サイトを探してみてもフリープランは月15時間しか利用できないという記述は見当たらなかった。プレミアムプランとの比較においても、フリープランは月15時間までという記述が無い。日本アカウント限定とはいえ、サービスに関する重要な表示をしないのはよろしくない。

好みのアーティストの音源を多数保有しているなら、フリープランは新しい音源を探すための試聴用と割り切って、気に入った音源を発見したら追加でその購入するのがよいかもしれない。毎月980円ということは1年間で12000円弱だが、アルバム8枚分くらいである。大量に音源を購入するくらいなら毎月980円払う方が割安に見えるが、誰にとっても1日は24時間なので、今度は聴くのが追い付かない。

外出先や車の中で聞くとなるとストリーミングというわけにはいかないので、ダウンロードできれば便利だが、プレミアムで音源をダウンロードできても脱退してお金を払うのをやめてしまったら手元に残らない。購入した音源ならデータをずっと手元に残すことができる。

Windows版アプリだとローカル音源を検索して再生できる。ローカル音源の方が音質が良い。iOS版やAndroid版にも同様の機能がほしいが、ローカル音源を探す機能はあってもそれを再生する機能はついていない。スマホに大量の音源を入れることを想定していないのだろうが、今や256GBのmicroSDも安価に入手できるので、少なくともAndroidスマホにはローカル音源を大量に置くことができる。

このブログの人気の投稿

中野駅配線改良案

【現状での課題】 発着番線がバラバラでわかりにくい。 緩行線新宿方面行きは2番線または5番線発。三鷹方面へは1番線発、3番線発、または6番線発。東西線は4番線または5番線発。次の列車の発着番線を階段下の電光掲示板でいちいち確認しなければならない。 対面乗り換えができない。 緩行線と快速との対面乗り換えができないばかりでなく、緩行線と東西線との対面乗り換えもできない。緩行線中野止まりの列車から三鷹方面への乗り換えは2番線から3番線への移動が必要。東西線中野止まりの列車から三鷹方面への乗り換えは4番線から1番線への移動が必要。緩行線上りから東西線への乗り換えは5番線から4番線への移動が必要。緩行線上り東西線直通列車から緩行線上り新宿方面への乗り換えは5番線から2番線への移動が必要。すべて階段の昇り降りが伴う。 中野駅での乗り換えの不便さから派生する杉並三駅問題。 高円寺、阿佐ヶ谷、西荻窪から新宿方面に行く場合、中野駅で快速に乗り換えるのも、東西線直通列車から緩行線に乗り換えるのも不便であり、新宿志向の強いこれらの駅で快速が通過すると極めて不便になる。そのため、快速列車がこれらの駅に停車せざるをえなくなり、快速の所要時間が増大し、遠方からの旅客の負担になっているのに加え、特別快速や特急のダイヤも制約される。 【背景】 緩行線の車庫の存在。 大正時代に両国から中野までの線路が建設されて以来、中野が総武線からの乗り入れ列車の終点であり、車庫も中野にあった。現在は検修機能は三鷹に集約されているものの、留置線は引き続き使用されている。なお、三鷹の車庫はもともとは快速線用として建設されたもので、豊田に快速線の車庫ができた際に緩行線の車庫になった。 総武線側と中央線側の旅客数の違い。 比較的混雑する総武線側は列車本数が多く、しかも都心側で折り返し可能な駅が中野と三鷹しかない。一方、中央線側は乗客数が少ないため、輸送力を調整する必要がある。現状では中野を境に輸送力に大きな差をつけているが、緩行線の利便性を向上して乗客数を増やせば中野での折り返しが必要なくなる。 東西線と緩行線の両方に中野駅折り返し列車が存在する。 そのため、緩行線の2面3線のホームが東西線の島式ホームを挟み込む形になっている。2番線は主に中野での折り返し列車向けに使われているが、車庫への入出庫用...

iTunesの「空き領域へ曲を自動的にコピー」機能

音楽再生環境をiPhoneに移した。電話を着信した際に、即座に通話できるようにするためである。しかしこのiPhoneはメモリ容量が16GBしかない。64GBあれば手持ちの音楽ライブラリのほぼすべてを入れることができるのだが、そもそも電話として導入されているものなので贅沢は言えない。Android端末だとmicroSDカードを挿して容量を増やすことができて、今なら128GBのmicroSDXCカードが4000円くらいで買えるのだが、iPhoneやiPodだと内蔵されている容量しか使えない。 どのみち64GB分に音楽ライブラリがあったって全部聴くにはまるまる21日かかるのだから、一度に全部を持ち歩く必要もない。それに、普段シャッフル再生ばかりなので、その日に聴く分だけランダムにコピーされていれば十分である。幸い、iTunes上で同期する際には「空き領域へ曲ど自動的にコピーする」というオプションがあり、これを有効にしておくと、その名の通りiTunes側で適当に曲を見繕って入れてくれる。これはもともとiPod shuffle向けの機能だったのだが、iPod shuffleに限らず音楽ライブラリのサイズに比べて音楽プレイヤーのメモリ容量が不足する場合には便利な機能である。 それだけだと「そういう機能がありますよ」という紹介でしかないのだが、しかし、少し調べてみた限りでは、iTunesがどうやって曲を選んでいるのかよくわからない。どうせシャッフル再生するので、同期するたびにランダムに選んでくれれば十分なのだが、コピーされた曲を見てみると、ある程度アルバム単位でまとめてコピーしているように見える。また、同期するたびに再生済の曲を削除して別の曲を代わりに入れてくれるとありがたいのだが、そうなっているようにも見えない。だとすると時折曲を入れ替える必要があるかもしれない。 できれば、特定のジャンルの中から、あるいはチェックマークをつけたアーティストやアルバムの中から容量に合わせてコピーするとかできればよいのだが、今のところそういう機能は無いようである。

ThinkPad X13とMacBook Air

MacBook Airと同じクラスで比較するならThinkPad X13だろうと思って比較してみた。ThinkPad X13はしばらく前までは12.5インチディスプレイを積んでいたが、同じサイズでディスプレイを13.3インチに拡大した。まずMacBook Airと似ている項目から。 価格:ともに最小構成の価格でThinkPad X13のセール価格は97152円、MacBook Airは115280円。ただしThinkPad X13の最小構成はディスプレイがFHDですらなくHDであり今どきありえないので、FHDの機種で比較すると119119円とほぼ拮抗している。 寸法:ThinkPad X13は約 311.9x217x16.5mm、MacBook Airは304.1x212.4x16.1mmとほぼ同じサイズだがThinkPad X13の方がフットプリントわずかに小さく厚さがわずかに大きい。 重量:ThinkPad X13は1180g、MacBook Airは1290gと、これもThinkPad X13の方が有利。尚、ThinkPad X13は標準で天板がカーボンであり、上記はカーボン天板での数字だが、インテルチップの廉価版およびAMDチップの機種は天板が樹脂製であり大きさ重さが一回り大きい。いずれにせよ、いまどきの携帯性重視のノートPCは900g前後なので、決して軽くはない。 両者で異なるのは以下の項目。 ポート:MacBook AirがThunderbolt 3対応のUSB Type-C端子2個とステレオミニジャック1個のみに対して、ThinkPad X13は昔ながらの構成でUSB 3.1 Type-Aが2個、USB Type-Cが2個(うち1個がThunderbolt 3対応、もう1個はVideo-out対応)、HDMI、イーサネット拡張コネクター、セキュリティーキーホール(いわゆるケンジントンロック用)、ステレオミニジャックと全部ついており、USBハブを携帯する必要がない。 ディスプレイ:ともに13.3インチだがMacBook Airは16:10で2,560 x 1,600なのに対し、ThinkPad X13は16:9でFull HDの1920x1080。たしかにFHDでは画面はきれいではないが、Excelを使う程度なら十分な解像度ではある。 キーボード:Mac...