バイオマス燃料が化石燃料ほど広く用いられないのは、水分が多くて熱量が乏しいからである。水はそれ自体燃焼しないので、燃焼炉の中ではエネルギー効率阻害要因である。水分を脱水すれば熱量が増えるが、脱水するためには当然熱エネルギーが必要である。しかし、植物には光合成により炭化水素を生成する機能があるだけでなく、淡水を保持する機能もある。炭化水素も淡水も共に貴重な資源である。分離していれば極めて有用であるにも関わらず、混在しているために互いの価値を相殺している。
バイオマス燃料から炭化水素と水分とをうまく分離する方法はないものだろうか。既にいろいろ工夫されているだろうから、素人考えで簡単に解決するとは思えないが、次のような仕組みを考えてみた。
まずバイオマス燃料を加熱して水分を蒸発させる。ここまでは通常のバイオマス燃料の燃焼過程である。次に、蒸発した水分を取り込み、加熱して蒸気タービンを回して発電する。脱水した燃料が得られるので、それをボイラーで燃やし、脱水されていないバイオマス燃料を脱水することと、水蒸気を加熱することとに用いる。
このようにすると蒸気タービンを回すための水と蒸気を発生させるための燃料とを同時に得ることができる。蒸気タービンを回した後の水を蒸留すると、植物から淡水を得ることができる。最終的には、バイオマス燃料から電力と淡水とが得られる。
上記においてすぐに気づく問題点は、水蒸気と煙とをどのように分離するかである。タービンを回すだけなら、通常のバイオ燃料燃焼炉と同様に水蒸気と煙とが混ざっても、単に熱効率が悪いだけで済むかもしれないが、最終的に蒸留水を取り出すことを目指すなら、最初から混ざらないようにしたい。一旦混ざったものを分離するにはエネルギーが必要だからである。
水分が蒸発しきるまでは炭化水素が燃焼することはないので、てんやの天ぷら揚げ器よろしく、ベルトコンベア式に脱水工程と燃焼行程を経るのがよいのではないだろうか。水分が蒸発しきってから燃料が発火するまでの温度差をうまく確保できれば何とかなりそうな気がする。
燃料としてボイラーで燃やす際には、その熱が脱水すべきバイオマス燃料に当たるようにする。そのため、バイオマス燃料を工程に応じて移動させる技術が必要になる。脱水させる場所が上にあり、その真下に燃焼炉があるようにする。水分を多く含むバイオマス燃料を脱水させるのにはかなりの熱量が必要だが、脱水した高温のバイオマス燃料を加熱するにはさほど熱量を要さない。そのため、ヘアピン型に折り返すのが効率的かもしれない。
燃焼炉の中でも機能する移動装置というのはすぐには思いつかないが、重力式なら簡単だが、一旦下がったものをまた上げるのは難しい。水分を多く含み発火していないバイオマス燃料をベルトコンベアで運ぶなら、さほど高温に耐えられなくてもよいので、脱水工程では下から上に上げ、燃焼行程では上から下に下げるのが良さそうな気がする。
あとは、それぞれの工程から発生する水蒸気の通り道と煙の通り道を分離するように設計すればよい。化学プラントよろしくパズルのように組み合わせれば、とりあえず何とかなりそうな感じである。
一応環境にも配慮するとなると、煙の有害成分は除去するのは当然のこととして、二酸化炭素はイオン化した鉄と同時に海中に放出すると海藻が育つので、海洋生物という形で二酸化炭素を固定することができる。海洋生物は水産資源としても利用できるし、海藻からはバイオエタノールを取り出すことができるので、内燃機関用の燃料とすることができる。ただしこの手のものはバイオエタノール燃焼炉固有の話ではないので、分けて考える方がわかりやすいだろう。
バイオマス燃料から炭化水素と水分とをうまく分離する方法はないものだろうか。既にいろいろ工夫されているだろうから、素人考えで簡単に解決するとは思えないが、次のような仕組みを考えてみた。
まずバイオマス燃料を加熱して水分を蒸発させる。ここまでは通常のバイオマス燃料の燃焼過程である。次に、蒸発した水分を取り込み、加熱して蒸気タービンを回して発電する。脱水した燃料が得られるので、それをボイラーで燃やし、脱水されていないバイオマス燃料を脱水することと、水蒸気を加熱することとに用いる。
このようにすると蒸気タービンを回すための水と蒸気を発生させるための燃料とを同時に得ることができる。蒸気タービンを回した後の水を蒸留すると、植物から淡水を得ることができる。最終的には、バイオマス燃料から電力と淡水とが得られる。
上記においてすぐに気づく問題点は、水蒸気と煙とをどのように分離するかである。タービンを回すだけなら、通常のバイオ燃料燃焼炉と同様に水蒸気と煙とが混ざっても、単に熱効率が悪いだけで済むかもしれないが、最終的に蒸留水を取り出すことを目指すなら、最初から混ざらないようにしたい。一旦混ざったものを分離するにはエネルギーが必要だからである。
水分が蒸発しきるまでは炭化水素が燃焼することはないので、てんやの天ぷら揚げ器よろしく、ベルトコンベア式に脱水工程と燃焼行程を経るのがよいのではないだろうか。水分が蒸発しきってから燃料が発火するまでの温度差をうまく確保できれば何とかなりそうな気がする。
燃料としてボイラーで燃やす際には、その熱が脱水すべきバイオマス燃料に当たるようにする。そのため、バイオマス燃料を工程に応じて移動させる技術が必要になる。脱水させる場所が上にあり、その真下に燃焼炉があるようにする。水分を多く含むバイオマス燃料を脱水させるのにはかなりの熱量が必要だが、脱水した高温のバイオマス燃料を加熱するにはさほど熱量を要さない。そのため、ヘアピン型に折り返すのが効率的かもしれない。
燃焼炉の中でも機能する移動装置というのはすぐには思いつかないが、重力式なら簡単だが、一旦下がったものをまた上げるのは難しい。水分を多く含み発火していないバイオマス燃料をベルトコンベアで運ぶなら、さほど高温に耐えられなくてもよいので、脱水工程では下から上に上げ、燃焼行程では上から下に下げるのが良さそうな気がする。
あとは、それぞれの工程から発生する水蒸気の通り道と煙の通り道を分離するように設計すればよい。化学プラントよろしくパズルのように組み合わせれば、とりあえず何とかなりそうな感じである。
一応環境にも配慮するとなると、煙の有害成分は除去するのは当然のこととして、二酸化炭素はイオン化した鉄と同時に海中に放出すると海藻が育つので、海洋生物という形で二酸化炭素を固定することができる。海洋生物は水産資源としても利用できるし、海藻からはバイオエタノールを取り出すことができるので、内燃機関用の燃料とすることができる。ただしこの手のものはバイオエタノール燃焼炉固有の話ではないので、分けて考える方がわかりやすいだろう。