武蔵野線と八高線・川越線の205系の置き換えが進んでおり、205系が残るのは相模線、鶴見線、南武支線、仙石線のみになった。素直に考えれば209系以降の新系列車両で置き換えることになるだろうが、209系やE231系は2M3Tなので鶴見線や南武支線の205系を置き換えるとなるとT車を大量に廃車にすることになる。これらの路線の205系を置き換えるなら電動車比率の高い車両の方が向いている。 丁度東西線にE231系800番台があるが、東西線ではワイドドア車の15000系への置き換えを進めており、その中でドア幅の狭いE231系800番台がいると、乗り降りしにくいし楽に立つのも難しい。そこで東西線直通編成向けにワイドドア車を新製投入し、E231系800番台で205系を置き換えるのはどうだろう。 置き換え対象は以下の通り。 相模線:4両編成13本52両(うち電動車26両制御車26両) 鶴見線:3両編成9本27両(うち電動車18両制御車9両) 南武支線:2両編成3本6両(全電動車) 合計85両(うち電動車50両) 対してE231系800番台は10連7本70両なのでこれだけだと足りない。そこで常磐線緩行用から中央線用に転用される209系1000番台2本がいずれ余剰になるので、これを足すと90両になる。電動車は54両なので、余るのはモハユニットが2つと付随車1両のみと効率が良い。余った車両は訓練車にするなり車両基地内での牽引車にするなりすれば廃車にせずに済む。もちろんこのままでは運転台付車両が不足するので一部先頭車化改造が必要だが、205系の先頭車化改造以来実績は豊富である。 東西線用にワイドドア車を新製投入する場合、E235系で新たにワイドドア車を設計すると余計なコストがかかるので、もう東京メトロ15000系のOEMでよいのではないだろうか。どうせ終日東西線車両と同じように運用されているのだから、籍だけJRに入れて整備は東京メトロに委託してもよいのではないだろうか。外観も東京メトロの車両と共通でよいと思う。せいぜい西船橋津田沼間で新規に乗務員訓練が必要になるくらいである。