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700系の加速度向上

古い話題だが、2009年6月までに700系の東海道区間での加速度を2.0に向上させる工事が完了した。JR東海のプレスリリースによると新型のデジタルATCの導入によって加速度の向上が可能になったためとあり、加速度向上分による所要時間短縮は当面は余裕時間に充当されるとのことだったので、当初はさほど興味がなかった。

デジタルATCを導入するとなぜ加速度を向上させることができるのか当初はよくわからなかった。終端駅で減速後、再度加速したときに速度が上がりすぎないようにする必要があったが、デジタルATCの導入により、終端駅とそれ以外とで信号を区別することができるようになったらしい。それならばN700系はどうなのだと思ったが、N700系の営業運転開始はデジタルATC導入後なので、最初から車両側で対応していたのだろう。700系でも同様の対応をできるよう改造したようである。新型車両に合わせて旧型車両を改造するのは300系でもあったことである。700系はもともと山陽区間で加速度2.0だったので、東海道区間でも同一の加速度にしたようである。300系の加速度はもともと1.6なので加速度向上の余地がないし、もうじき廃車になる車両にこれ以上投資をしてもあまり意味がない。

しかし、加速度を向上させるということは加速のために投入する電力も増えるということであり、変電所容量をどのように確保したのかが気になっていた。品川駅開業時にダイヤ上は増発が可能になったので、その時点で変電所容量を増やしていたのかもしれない。おそらく、N700系ののぞみが増え高速域での加減速の繰り返しが無くなったのと、300系の運用が減少したことにより、電力消費が減った分の変電所容量を700系の加速度向上に振り向けたのではないだろうか。

とはいえ、もともと定時運行率の高い東海道新幹線で余裕時間を増やしても、効果を発揮する機会は限られているのではないだろうか。あとはダイヤ編成で効果を発揮できるかだが、現状ではひかりもこだまも700系の運用と300系の運用とがあり、すべての時間帯で所要時間を短縮することは難しいため、のぞみの所要時間短縮の機会も限られる。せめてどちらかだけでも700系に統一すればダイヤ編成が楽になるのだろうが。

実際に700系のこだまに乗ってみると、加速度の向上は体感できる。駅を発車した直後に分岐器を通過するので低速域の加速度は控えめだが、中速域での加速は、山陽新幹線のようなせわしなくてうるさい感じである。体感だけでなく、ダイヤ上想定される待避時間よりも実際の待避時間が長く、たしかに駅間所要時間は短縮されているようである。通過列車が来るまでの時間も長く、これならのぞみも減速せずに通過できそうな感じであり、ダイヤに反映されずとも運転上の効率は向上しているのかもしれない。

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