スキップしてメイン コンテンツに移動

iPod nanoの万歩計

2009年版のiPod nanoというと、とかくカメラとFMラジオが注目されているが、意外と便利なのは万歩計である。加速度センサーの応用なのだが、万歩計としてもよくできていて、歩いたときにはきちんとカウントされ、そうでないときにはカウントされない。ソフトウェアのできがよいのだろうが、実は既にiPhoneやiPod touch向けに同様のアプリがあるため、それを応用しただけのようである。



iPod nanoに内蔵されているため、万歩計を単独で携帯する必要がなく、iPod nanoを携帯して万歩計をオンにしている限り、常に歩数がカウントされるので、万歩計を持ち出すことを意識することなく、確実に歩数をカウントすることができる。面倒なものは長続きしないので、面倒でないということはとても大切である。

万歩計単品で用いるのと異なり、iPodにはもともとPCと同期させる機能がついているため、面倒なことは一切なしに、PCと同期させてネット上で歩数の記録を保管して管理することができる。歩数が可視化されると歩数を稼ぐことが励みになる。

東京近郊に住んでいて都心まで電車で通勤すると、デスクワークであっても1日に1万歩近く歩くことになり、運動によるカロリー消費としては十分であることに気づく。1歩当たり50cmとすると5kmということになるが(歩幅が広ければその分距離は長くなる)、駅まで片道1kmくらい歩き、電車の乗り換えで数百メートル歩いたり、駅から数百メートル歩き、昼休みに数百メートル歩けば、1日に5kmを歩くことはさして困難ではない。帰りに寄り道すれば楽勝である。田舎で暮らしていて近場の移動でも車に乗る人たちに比べれば圧倒的に運動量が多い。どうやったらメタボになるのか不思議なくらいである。

実は、1万歩も歩いても500kcalしか消費していないことになる。日常生活で歩いて消費するカロリーなんて所詮その程度だろう。毎日追加で500kcal消費すればメタボ対策に効果的だが、500kcalなんて小食な人の1食分のカロリーにも満たないし、ジャンクフードを食べればすぐに500kcalくらいになってしまう。やはり、日常生活の運動の中でのみカロリーを消費するというのは難しいのかもしれない。メタボを解消したかったら追加的な運動が必要なようである。

ちょっと郊外に出てウォーキングをすれば、1日に10km、2万歩くらいは簡単に歩くことができる。ちなみに、階段を上ったり山に登ったりすると、運動量は多いが歩数は意外と稼げない。歩数を稼ぐなら平坦な道を歩くのと、一日中万歩計をオンにするのがよい。

少し歩くだけでも歩数を稼げることがわかると、外に出て歩く楽しみが増える。外出時にiPod nanoを万歩計として使うということはiPod nanoを持ち出すということなので、必然的にiPodの使用機会が増える。さらに、万歩計をオンにしているとバッテリー消費が進むので、バッテリー寿命が短くなり、買い替えが促進される。顧客の囲い込みの手段としては効果的である。格好をつけて走っているアメリカの中流階級向けかと思いきや、意外にも東京近郊在住の人にも役に立つ。東京で暮らすということはそれだけ特殊なのだろう。

要素技術は大したことがないが、全体として効果的なソリューションになっており、しかもそれをソフトウェア的に実装している。こういう所がアップルらしい。

と書くと良いことずくめに見えるが、弱点は電池の減りが早いことである。とりあえず1日は持つのだが、やはり残量が少なくなると気になる。これについては、こまめに充電することで解決できる。充電器を持ち運んだり常備したりしなくても、USBでPCに接続すれば、最低限充電だけはできる。加速度センサーのついたiPodならどれにでも万歩計をつけられるというわけではなく、iPhoneやiPod touchのようなバッテリーの持ちの良くない製品には標準では内蔵されていない。これらの商品でも万歩計のアプリをインストールすれば使えるのだが、バッテリーが持たなければ実用に耐えない。

iPod classicやiPod shuffleにはそもそも加速度センサーがついていないので、万歩計を実装することができないが、仮に実装することができてもiPod shuffleのバッテリー容量では実装しても機能しないだろうし、iPod classicのようなHDD内蔵のプレイヤーを外に持ち出して万歩計として使うのはHDDに良くない。加速度センサーが反応するくらいの振動を常時与えていたら、HDDが悪影響を受けるのは必須だからである。iPod nanoのみが万歩計を搭載するというのは、それなりに意味のあることのようである。

このブログの人気の投稿

中野駅配線改良案

【現状での課題】 発着番線がバラバラでわかりにくい。 緩行線新宿方面行きは2番線または5番線発。三鷹方面へは1番線発、3番線発、または6番線発。東西線は4番線または5番線発。次の列車の発着番線を階段下の電光掲示板でいちいち確認しなければならない。 対面乗り換えができない。 緩行線と快速との対面乗り換えができないばかりでなく、緩行線と東西線との対面乗り換えもできない。緩行線中野止まりの列車から三鷹方面への乗り換えは2番線から3番線への移動が必要。東西線中野止まりの列車から三鷹方面への乗り換えは4番線から1番線への移動が必要。緩行線上りから東西線への乗り換えは5番線から4番線への移動が必要。緩行線上り東西線直通列車から緩行線上り新宿方面への乗り換えは5番線から2番線への移動が必要。すべて階段の昇り降りが伴う。 中野駅での乗り換えの不便さから派生する杉並三駅問題。 高円寺、阿佐ヶ谷、西荻窪から新宿方面に行く場合、中野駅で快速に乗り換えるのも、東西線直通列車から緩行線に乗り換えるのも不便であり、新宿志向の強いこれらの駅で快速が通過すると極めて不便になる。そのため、快速列車がこれらの駅に停車せざるをえなくなり、快速の所要時間が増大し、遠方からの旅客の負担になっているのに加え、特別快速や特急のダイヤも制約される。 【背景】 緩行線の車庫の存在。 大正時代に両国から中野までの線路が建設されて以来、中野が総武線からの乗り入れ列車の終点であり、車庫も中野にあった。現在は検修機能は三鷹に集約されているものの、留置線は引き続き使用されている。なお、三鷹の車庫はもともとは快速線用として建設されたもので、豊田に快速線の車庫ができた際に緩行線の車庫になった。 総武線側と中央線側の旅客数の違い。 比較的混雑する総武線側は列車本数が多く、しかも都心側で折り返し可能な駅が中野と三鷹しかない。一方、中央線側は乗客数が少ないため、輸送力を調整する必要がある。現状では中野を境に輸送力に大きな差をつけているが、緩行線の利便性を向上して乗客数を増やせば中野での折り返しが必要なくなる。 東西線と緩行線の両方に中野駅折り返し列車が存在する。 そのため、緩行線の2面3線のホームが東西線の島式ホームを挟み込む形になっている。2番線は主に中野での折り返し列車向けに使われているが、車庫への入出庫用

iTunesの「空き領域へ曲を自動的にコピー」機能

音楽再生環境をiPhoneに移した。電話を着信した際に、即座に通話できるようにするためである。しかしこのiPhoneはメモリ容量が16GBしかない。64GBあれば手持ちの音楽ライブラリのほぼすべてを入れることができるのだが、そもそも電話として導入されているものなので贅沢は言えない。Android端末だとmicroSDカードを挿して容量を増やすことができて、今なら128GBのmicroSDXCカードが4000円くらいで買えるのだが、iPhoneやiPodだと内蔵されている容量しか使えない。 どのみち64GB分に音楽ライブラリがあったって全部聴くにはまるまる21日かかるのだから、一度に全部を持ち歩く必要もない。それに、普段シャッフル再生ばかりなので、その日に聴く分だけランダムにコピーされていれば十分である。幸い、iTunes上で同期する際には「空き領域へ曲ど自動的にコピーする」というオプションがあり、これを有効にしておくと、その名の通りiTunes側で適当に曲を見繕って入れてくれる。これはもともとiPod shuffle向けの機能だったのだが、iPod shuffleに限らず音楽ライブラリのサイズに比べて音楽プレイヤーのメモリ容量が不足する場合には便利な機能である。 それだけだと「そういう機能がありますよ」という紹介でしかないのだが、しかし、少し調べてみた限りでは、iTunesがどうやって曲を選んでいるのかよくわからない。どうせシャッフル再生するので、同期するたびにランダムに選んでくれれば十分なのだが、コピーされた曲を見てみると、ある程度アルバム単位でまとめてコピーしているように見える。また、同期するたびに再生済の曲を削除して別の曲を代わりに入れてくれるとありがたいのだが、そうなっているようにも見えない。だとすると時折曲を入れ替える必要があるかもしれない。 できれば、特定のジャンルの中から、あるいはチェックマークをつけたアーティストやアルバムの中から容量に合わせてコピーするとかできればよいのだが、今のところそういう機能は無いようである。

東横INNレンタカーサービスを利用してみた

東横イン では、 タイムズカーレンタル (旧マツダレンタカー)と提携して、 宿泊客向けに安価にレンタカーを提供するサービス を実施している。コンパクトカー(デミオ)が24時間5460円(税込、免責補償込)で利用できるだけでなく、東横インの駐車場を無料で利用できたり(大半の東横インの駐車場は有料である)、ホテルまで配車してもらえたりする。ちなみに ルートイン と オリックスレンタカー が提携して 同様のサービス を提供しているが、駐車場無料や配車サービスは含まれていない。また、東横INNレンタカーサービスに比べて少しだけ高い。 東横INNレンタカーサービスを利用するには、まず東横インに宿泊予約をした上で、東横INNレンタカーサービス専用の電話番号に電話してレンタカーの予約をする。その際、東横インの予約番号を尋ねられるが、楽天トラベル等の他のサイトを経由して予約するのでも問題ない。予約情報は予約センターから宿泊先の東横インにFAX(電子メールではないらしい)で送信され、駐車場が必要な場合には駐車場の予約もなされるようだが、念のため駐車場の予約状況については東横インに直接確認してほしいと言われる。予約が完了すると7桁の予約番号をもらうので、変更やキャンセルの場合にはこの予約番号を告げる。 24時間をどう配分するかについては選択の余地がある。早朝に出発するなら前日夕方から借りると便利である。反対に、夕方の帰着がレンタカーの営業時間後である場合や帰着が遅れる可能性がある場合には、翌朝まで借りておけば安全だろう。1泊して空港から往復するなら、正午から翌日正午までといったような借り方が便利だろう。空港からの往復で利用するなら、大人2人なら空港リムジンバスで市内に往復するのと同じくらいの値段だし、デミオだと狭いが無理して3人とか4人で乗ればバスよりも安い。 デミオは後部座席と荷物室が狭いので、大人4人で乗るのは難しいが、どのみち安いので2台借りて2人づつ分乗するか、あるいはもっと大きなサイズの車を借りるかした方がよいだろう。デミオクラス以外の車を借りるときには基本料金から15%割引である。ただしこの程度だったら他社とあまり変わりなかったりする。 東横インにチェックインしたときに東横INNレンタカーサービスを利用している旨は伝わっていた。駐車場の予約情報が伝わっている