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iPod nanoを使ってみた

iPod nanoを買ってしばらく使ってみたところ、購入時には気づかなかったことにも気づくようになってきた。



まずゲームだが、普通のゲームは使い勝手が悪いものの、加速度センサーを活用した玉転がしゲームはなかなか飽きない。ホイールはゲームの操作には不便なので、このようなホイールを必要としないゲームの方が扱いやすい。

次に万歩計だが、これも加速度センサーの応用である。一日の歩数をNike+iPodのサイトに送信してデータを管理することができる(Nike+iPodのサイトでユーザー登録する必要がある)。ただしこれにも弱点があって、iPodの電源が入っている間の歩数しかカウントされない。音楽を聴きながらエクササイズを目的に歩いたりジムで運動したりする人向けの機能なのだろう。たしかに米国の客層もそんな感じである。東京で電車通勤していれば否応なしに歩かざるを得ないので、わざわざそういうことをする必要がない。ストップウォッチもついているが、これも明らかに運動する人向けである。

FMラジオは日本では余計な機能だが、そういえば日本の携帯電話にはFMラジオのついている機種は少ないので、本来ならばあればあるなりに便利なはずである。余計な機能に思えるのは、ひとえに日本ではFMラジオの局数が少なくてかつつまらないからである。米国だとFMラジオ局が多数あり、多様なジャンルをカバーしているので、気楽に聴きたいときには便利なのだろう。運動するときは自分のペースに合わせた曲を聴き、そうでないときにはもっと気楽な曲を聴くということなのだろう。

カメラは携帯電話についているものよりも解像度が高いようである。もともとiPhone向けにつけたものを流用したのだろうが、どういうニーズを見越してつけたのかよくわからない。携帯電話にカメラがついていて当然の日本では実感が沸かないが、米国では小型ビデオカメラが流行しているらしい。たしかにYouTubeに投稿したりするなら携帯電話から直接投稿するよりも一旦持ち帰って自宅のPCから投稿する方が通信回線にもお財布にも優しいだろう。日本の携帯電話はインセンティブによって買い替えを促していたため、パケット代を無駄遣いさせることで投資を回収しようとするが、ガラパゴスでないシンプルな携帯電話なら、通話中心でも採算が取れるのかもしれない。

ディスプレイが大きくなったのは動画を見るには便利だが、大きくなったといっても2インチ程度の画面であり、携帯電話の画面よりも小さいので、あまり動画を見ようという気になれない。smart.fmみたいな勉強系ビデオポッドキャストを利用する際には便利なのかもしれない。

音声ガイドはiPod shuffle向けの技術の流用だが、せっかくディスプレイが大きいのに音声ガイドをつける理由がよくわからない。しかし、日本人は携帯電話をいじるのは苦にならないからそう思えるのかもしれない。運動している最中には操作したり画面を見たりすることはできないので、そういう意味では音声ガイドがあった方が便利なのだろう。

このように考えてみると、iPod nanoの新機能はの背景には米国のユーザーのライフスタイルがあることが見て取れる。よく考えてみれば当たり前のことで、日本でのみガラパゴス携帯が支持されているのは、それが日本人のライフスタイルに合致しているからである。こういう身近な製品はライフスタイルに影響されるので、ライフスタイルが違うのに他国の仕様に合わせる必要などない。ソニーがもっとしっかりしていればウォークマンがガラパゴス音楽プレイヤーとしての地位を確立できたはずなのだが、そうならなかったせいで「こんな余計な機能はいらない」と思いつつiPodを買うことになる。

もっとも、iPodが売れているのはiTunesとの連携によるものであり、これはアップルのユーザーインターフェースのノウハウによるものだから、ライフスタイルが違ってもやはり便利といえば便利である。iTunes 9ではiPodとの同期をきめ細かく制御できるようになったため、ますます使い勝手が向上している。

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