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EXお出かけ早特

2009年10月21日に、「EXお出かけ早特」が発表された。今までありそうで無かった、冬場の閑散期の土日祝日の集約目的の企画商品である。 3日前までに予約すると、普通車用ではのぞみ普通運賃よりも1000円強安くなり、グリーン車用では、のぞみ普通運賃に1000円から1500円プラスすると、のぞみのグリーン車に乗れる。「週末は空いているからのぞみにもIC早特を開放します」という趣旨なのだろう。普通車用は普通のEX-ICとほぼ同じ値段なのでメリットを感じないが、のぞみのグリーン車に格安で乗れるのは魅力的である。ただし、EX-ICの普通車用運賃よりも2000円以上高いので、既にエクスプレス予約会員であるような常連客にとって、「格安でのぞみのグリーン車に乗れる」かどうかは自明ではない。 設定区間はぷらっとこだまとほぼ同じなので、1時間半余計にかかる代わりに安いぷらっとこだまと、ぷらっとこだまのグリーン車用よりも2000円から3000円高いがのぞみに乗れるグリーン車用との比較になる。時間に余裕がないときに時間を買うと思えば出せない金額ではないかもしれない。どちらも事前購入の縛りがあるが、どのみち週末の観光客向けなので、あとは時間と値段の問題である。 価格設定を見ると、既存のエクスプレス予約会員向けというよりもむしろ、行楽目的で新幹線を利用する人に対してエクスプレス予約の入会を促進するのが目的ではないかと思われる。とはいえ、一旦入会してしまえば実はEXお出かけ早特にはあまりメリットが無かったりするので、とりあえず無難な値段で設定してみて反応を見てみるのだろう。

羽田の国際ハブ空港化は可能なのか

前原国土交通大臣は羽田空港を国際ハブ空港化すると発言して物議を醸している。その是非はともかくとして、そもそも羽田を国際ハブ空港化することは可能なのだろうか。 いくら羽田の滑走路が増えるとはいえ、成田発着のすべての国際線を羽田に移転できるほどの発着枠があるわけではない。たしかに、国内線の発着のピークと国際線の発着のピークとはずれているので、国内線と国際線との両方を運航することによって滑走路の利用効率は上がるだろう。また、貨物専用機の発着を深夜に移せば、深夜以外の時間帯の便数増を減らすことができる。しかしそれだけでは十分ではない。国内線と国際線の便数をほぼ半減する必要がある。 国際線の便数を十分に確保するためには、国内線の便数を減らさざるを得ない。新幹線開業に伴って、青森、富山、小松への便は大幅に減らすことができるだろう。不採算路線を廃止することによっても発着枠を確保できる。しかしこれらの空港への便数はもともと多くないので、さらに発着枠を確保するとしたら、地方空港へのノンストップ便を廃止して、千歳や福岡や関空で乗り継ぐハブオペレーションの導入し、国内のハブ空港への路線をA380で運航することが不可欠になる。北海道各方面へは千歳経由、四国や山陰方面へは関空経由、九州方面は福岡経由、沖縄八重山方面は那覇経由とするのである。乗り継ぎによって所要時間が増大するが、運航頻度が増えるため、待ち時間の減少で相殺される。仮に羽田が国際ハブ空港になるとしたら、そのおこぼれで関西空港が国内ハブ空港になるかもしれないので、大阪府にとってはあながち悪い話ではない。 同様に、国際線についても、少なくとも長距離路線についてはハブオペレーションによって発着枠を捻出する必要があるだろう。国際線のうち、収益力の低い路線は成田に残せばよい。発着料に差をつければ自ずとそうなるだろう。また、ハブ空港での乗り継ぎを好まないなら、不便なのを承知の上で成田からノンストップ便に乗ることもできるだろう。JALがデルタに吸収されれば成田の発着枠を大幅に削減できるだろうから、国際線を羽田に移すこともできなくはないのかもしれないが、あいにく国土交通省はデルタによるJAL吸収には消極的である。国内線でも同様に一部を成田に移転させることができれば楽だが、関空発着の国内線よりも悲惨な状況になるだろうから、こちらは実現可能性がない。...

テレビがつまらなくて何が悪い

普段はテレビなんて全く見ないが、さすがに災害時の情報収集には活用している。インターネットは平時には便利だが、災害時にはアクセスが集中して使い物にならない。 テレビを災害用メディアと割り切ってしまえば、平時のテレビなどどうでもよくなってくる。放送インフラの維持にはお金がかかるので、平時の商売で費用をまかなってくれればありがたい。娯楽の提供が第一の目的でなければ、平時の番組の内容などどうでもよくて、とにかく儲けてくれて、放送インフラの維持の誘因を持ってくれればよい。強いていれば、マスメディアの存在意義はその名の通りマスをコントロールできることにあるので、変に政治的な野心があるよりも、どうでもよい番組を放送してくれる方がありがたい。なまじ有意義な番組が放送されていると、災害時に中断しにくい。くだらない番組を見るような人は電波に従順な人であり、コントロールしやすい人なので、そういう人が日ごろからテレビを見る習慣をつけてくれるとよい。テレビなんてくだらないから見ないなんて言う人はコントロールしにくいので、相手にしなくてもよい。 テレビがつまらないということは、災害報道がないという平和の証であり、むしろ望ましい。平和なときには平和の有難味に気づかないものである。 と考えてみると、一斉に放送できる電波メディアに一定の意義を認めることができるが、地上波と衛星放送を両立させる理由を見出すのが難しい。災害報道くらいなら、衛星放送のチャンネル数で対処できる。現状の衛星放送も埋め草的な側面があって、災害時にこそ真価を発揮しそうに見えるが、災害の多くは局地的なので、地上波のような局地的なメディアの方が扱いやすいのだろうか。災害報道だけならワンセグでも十分なので、ワンセグのみにしてチャンネル数を稼げば容易に多チャンネル化できるが、地域別に帯域を分割するのはあまり効率的でないのだろう。 有線メディアであるケーブルテレビは災害報道には向かないので、娯楽用である。スカパーのようなCS放送も娯楽用だろう。これらは内容で勝負すればよい。実際、アメリカのまともな家庭ではケーブルテレビか衛星テレビがあって当然で、地上波しか見られないのは貧乏人だけである。 一方、災害用と割り切ると、地上波の放送局は過剰ではないか。せいぜい大手が3局くらいあれば対処できそうだが、どうして東京には民放キー局が5つもあるのだろうか...

豊橋駅のうなぎ飯

豊橋駅の駅弁といえば稲荷寿司が有名だが、うなぎ飯というのもある。うなぎといえば浜松というイメージがあるが、実はうなぎの養殖第1位は鹿児島県で、第2位は愛知県である。豊橋には養鰻場があるし、愛知県の鰻の産地として有名な一色からも遠くない。もちろん浜名湖も近い。豊橋は意外にも鰻の産地に近いのである。 そんな豊橋のうなぎ飯だが、ご飯の上に小ぶりな鰻が1匹分のっているだけというシンプルさである。うなぎは冷めても柔らかい。身が薄いがちゃんと鰻の味がする。ご飯の量が意外と多いので、これで1食分になる。残念なのはご飯がべとつき気味なことだが、これは好みにもよるだろう。 昼頃から新幹線ホームの駅弁売り場や、新幹線改札内の待合室等で販売しており、こだまが通過待ちで停車している間に買うことができる。この辺りではこだまは空いているので、周りに気兼ねなく落ち着いて食べることができる。 値段は1050円と高めだが、駅弁にしてはありがちな値段だし、浜松や名古屋の鰻の弁当に比べれば安い。

ガラパゴスケータイはなぜ機能過剰なのか

日本の携帯電話は、機能過剰でユーザーに買い替えを促し、その開発コストを通話料に転嫁するビジネスモデルだと言われている。それでは国際競争力が無いという理由で、ハードウェアと通話サービスとの分離が促進されることになった。たしかにそう言われると尤もらしいのだが、本当にそれだけだろうか。 基本的に、本来の機能で満足していれば、余計な機能を好まないものである。例えば、掃除機にゴミの吸引以外の機能をつけようと思うだろうか。アメリカ人は電話が好きなので、大抵のアメリカ人は携帯電話に通話機能があれば満足する。電話で話すことによってコミュニケーションが完結するので、他のコミュニケーション手段を求めない。スマートフォンなんて使うのはビジネスパーソンとオタクくらいである。ウォークマンだって、音楽を再生する機能は充実しているが、ビデオカメラも歩数計もついていない。ウォークマンはあくまでも音楽を聴くための機器である。関連性の乏しい機能を同一の機器で実装するのは、価格差別としては面白いかもしれないが、どれか1つでも壊れたら使い物にならない以上、あまり効率的ではない。1台で何でもできれば便利かもしれないが、えてしてどれも中途半端になりかねない。 日本の携帯電話がガラパゴス化するのは、もしかしたら日本人が会話によるコミュニケーションをあまり好まないからだったりしないだろうか。また、iPodが純粋な音楽プレイヤーでないのは、もしかしたらアメリカ人は音楽にじっと耳を傾けるのがあまり好きではないからだったりしないだろうか。さほど重要でない機能のために外に持ち出すのは面倒なので、ついでにPDAやその他のコミュニケーション手段としての機能を持たせたがるのではないだろうか。 もともとこの手の携帯機器は生活習慣に根ざしたものだから、国によって仕様が異なるのは当然である。国際標準なんてものがあると思う方がおかしい。たまたま生活習慣が先鋭的でなければマスマーケットを取りやすいだけのことである。日本企業が自国のマーケットを捨てて国際市場で勝負することにあまり意味があるとは思えない。もちろん市場規模は大きくないので、あまりに多くのメーカーが生き残ることはできないが、それは市場の参加者が多すぎるというだけの話であり、統合や淘汰が進み、市場規模に見合った数に収斂すれば特に問題ない。日本市場から淘汰されたメーカーが国際市場に...

iPod nanoの万歩計

2009年版のiPod nanoというと、とかくカメラとFMラジオが注目されているが、意外と便利なのは万歩計である。加速度センサーの応用なのだが、万歩計としてもよくできていて、歩いたときにはきちんとカウントされ、そうでないときにはカウントされない。ソフトウェアのできがよいのだろうが、実は既にiPhoneやiPod touch向けに同様のアプリがあるため、それを応用しただけのようである。 iPod nanoに内蔵されているため、万歩計を単独で携帯する必要がなく、iPod nanoを携帯して万歩計をオンにしている限り、常に歩数がカウントされるので、万歩計を持ち出すことを意識することなく、確実に歩数をカウントすることができる。面倒なものは長続きしないので、面倒でないということはとても大切である。 万歩計単品で用いるのと異なり、iPodにはもともとPCと同期させる機能がついているため、面倒なことは一切なしに、PCと同期させてネット上で歩数の記録を保管して管理することができる。歩数が可視化されると歩数を稼ぐことが励みになる。 東京近郊に住んでいて都心まで電車で通勤すると、デスクワークであっても1日に1万歩近く歩くことになり、運動によるカロリー消費としては十分であることに気づく。1歩当たり50cmとすると5kmということになるが(歩幅が広ければその分距離は長くなる)、駅まで片道1kmくらい歩き、電車の乗り換えで数百メートル歩いたり、駅から数百メートル歩き、昼休みに数百メートル歩けば、1日に5kmを歩くことはさして困難ではない。帰りに寄り道すれば楽勝である。田舎で暮らしていて近場の移動でも車に乗る人たちに比べれば圧倒的に運動量が多い。どうやったらメタボになるのか不思議なくらいである。 実は、1万歩も歩いても500kcalしか消費していないことになる。日常生活で歩いて消費するカロリーなんて所詮その程度だろう。毎日追加で500kcal消費すればメタボ対策に効果的だが、500kcalなんて小食な人の1食分のカロリーにも満たないし、ジャンクフードを食べればすぐに500kcalくらいになってしまう。やはり、日常生活の運動の中でのみカロリーを消費するというのは難しいのかもしれない。メタボを解消したかったら追加的な運動が必要なようである。 ちょっと郊外に出てウォーキング...

商店街としての大学

かねてから思っているのだが、大学は商店街に似ているのではないだろうか。 1.個人事業主の集合体である 2.短期的には顧客を囲い込んでいる 3.新規参入が困難 4.既得権益によって守られている 5.既得権益を守るときのみ全体として結束する 6.公的補助を受けている 7.顧客が必要としているものが一通り揃っていることになっているが、実は顧客のニーズを捉え切れずに陳腐化している 8.顧客満足を追求しなくても短期的には食いっぱくれないため、趣味で商売しており、自分の時間がふんだんにある 9.外部からは形式的には一定の敬意を払われているが、実は軽蔑されている一方で、コミュニティの中の人はプライドが高い 昔と違って情報交換の手段が多様化している今となっては、研究者の交流手段としての学会、金にならない研究をする人のための研究基金、学位認定のための単位認定機関、教育サービス提供機関さえあればどうにかなるような気がする。これらの異なる目的を物理的に同一の組織でまかなおうとするからおかしなことになるのではないだろうか。特に教育サービスのために支払われたお金が金にならない研究に流用されるビジネスモデルのもとでは、教育サービスが劣化し、かつ金にならない研究をする人のモラルハザードを誘発するので、教育と研究の分離が必要だろう。

700系の加速度向上

古い話題だが、2009年6月までに700系の東海道区間での加速度を2.0に向上させる工事が完了した。JR東海のプレスリリースによると新型のデジタルATCの導入によって加速度の向上が可能になったためとあり、加速度向上分による所要時間短縮は当面は余裕時間に充当されるとのことだったので、当初はさほど興味がなかった。 デジタルATCを導入するとなぜ加速度を向上させることができるのか当初はよくわからなかった。終端駅で減速後、再度加速したときに速度が上がりすぎないようにする必要があったが、デジタルATCの導入により、終端駅とそれ以外とで信号を区別することができるようになったらしい。それならばN700系はどうなのだと思ったが、N700系の営業運転開始はデジタルATC導入後なので、最初から車両側で対応していたのだろう。700系でも同様の対応をできるよう改造したようである。新型車両に合わせて旧型車両を改造するのは300系でもあったことである。700系はもともと山陽区間で加速度2.0だったので、東海道区間でも同一の加速度にしたようである。300系の加速度はもともと1.6なので加速度向上の余地がないし、もうじき廃車になる車両にこれ以上投資をしてもあまり意味がない。 しかし、加速度を向上させるということは加速のために投入する電力も増えるということであり、変電所容量をどのように確保したのかが気になっていた。品川駅開業時にダイヤ上は増発が可能になったので、その時点で変電所容量を増やしていたのかもしれない。おそらく、N700系ののぞみが増え高速域での加減速の繰り返しが無くなったのと、300系の運用が減少したことにより、電力消費が減った分の変電所容量を700系の加速度向上に振り向けたのではないだろうか。 とはいえ、もともと定時運行率の高い東海道新幹線で余裕時間を増やしても、効果を発揮する機会は限られているのではないだろうか。あとはダイヤ編成で効果を発揮できるかだが、現状ではひかりもこだまも700系の運用と300系の運用とがあり、すべての時間帯で所要時間を短縮することは難しいため、のぞみの所要時間短縮の機会も限られる。せめてどちらかだけでも700系に統一すればダイヤ編成が楽になるのだろうが。 実際に700系のこだまに乗ってみると、加速度の向上は体感できる。駅を発車した直後に分岐器を通過するので低速域...

iPod nanoを使ってみた

iPod nanoを買ってしばらく使ってみたところ、購入時には気づかなかったことにも気づくようになってきた。 まずゲームだが、普通のゲームは使い勝手が悪いものの、加速度センサーを活用した玉転がしゲームはなかなか飽きない。ホイールはゲームの操作には不便なので、このようなホイールを必要としないゲームの方が扱いやすい。 次に万歩計だが、これも加速度センサーの応用である。一日の歩数をNike+iPodのサイトに送信してデータを管理することができる(Nike+iPodのサイトでユーザー登録する必要がある)。ただしこれにも弱点があって、iPodの電源が入っている間の歩数しかカウントされない。音楽を聴きながらエクササイズを目的に歩いたりジムで運動したりする人向けの機能なのだろう。たしかに米国の客層もそんな感じである。東京で電車通勤していれば否応なしに歩かざるを得ないので、わざわざそういうことをする必要がない。ストップウォッチもついているが、これも明らかに運動する人向けである。 FMラジオは日本では余計な機能だが、そういえば日本の携帯電話にはFMラジオのついている機種は少ないので、本来ならばあればあるなりに便利なはずである。余計な機能に思えるのは、ひとえに日本ではFMラジオの局数が少なくてかつつまらないからである。米国だとFMラジオ局が多数あり、多様なジャンルをカバーしているので、気楽に聴きたいときには便利なのだろう。運動するときは自分のペースに合わせた曲を聴き、そうでないときにはもっと気楽な曲を聴くということなのだろう。 カメラは携帯電話についているものよりも解像度が高いようである。もともとiPhone向けにつけたものを流用したのだろうが、どういうニーズを見越してつけたのかよくわからない。携帯電話にカメラがついていて当然の日本では実感が沸かないが、米国では小型ビデオカメラが流行しているらしい。たしかにYouTubeに投稿したりするなら携帯電話から直接投稿するよりも一旦持ち帰って自宅のPCから投稿する方が通信回線にもお財布にも優しいだろう。日本の携帯電話はインセンティブによって買い替えを促していたため、パケット代を無駄遣いさせることで投資を回収しようとするが、ガラパゴスでないシンプルな携帯電話なら、通話中心でも採算が取れるのかもしれない。 ディスプレイが大き...

AirMac Expressを導入

かねてから欲しかったAirMac Expressをついに導入した。自宅でPCとスピーカーとの間をワイヤレスにしたかったのと、ホテルで有線LANに接続するときに好きな場所でPCを使いたいからでである。 最初の設定は、素直な環境で使うならWindowsでもさほど難しくない。特殊な環境で使う場合にはいろいろ試行錯誤が必要かもしれない。複数の設定ファイルを保存しておいて状況に応じて使い分ければ、複数の環境で使うときにもさほど不便ではない。 ホテルでは、アップルが推奨する通りの使い方をしている。AirMac Expressを有線LANに接続して、ブリッジモードにして、PCとの間は無線である。JBL on Tourという携帯スピーカーをAirMac Expressに接続し、PCとスピーカーとの間もワイヤレスにしている。ホテルの有線LANはケーブルが短く机の上でしかPCを使えない場合が多いのだが、無線化することによってベッドの上など好きな場所で使えるので、確かに便利である。安くて狭いホテルならベッドと机とが接近しているのでさほど問題ないのだが、シングル8000円以上のクラスだと窓際に机があることが多く、枕元とPCとの間の距離が長い。こういうときにはケーブルに制約されない方が便利である。 オーディオ機器としても上々で、Apple Losslessのデジタル信号で送信され、AirMac Express側で復号されるので、数秒のタイムラグが発生することを除けば有線接続と変わらない音質である。単純に無線接続のスピーカーが欲しいだけならBluetoothも選択肢の一つだが、音質の面ではAirMac Expressに及ばないだろう。それに、AirMac Expressはスピーカーの無線化だけでなく無線LAN環境としても使えるので、ホテルの客室で無線LANを使いたければAirMac Expressの方がコストパフォーマンスに優れているように思える。 AirMac Expressを使うようになると、無圧縮音源をApple Losslessでエンコードしたくなるので、ますますアップルに囲い込まれてしまうが、今のところ総合的な扱いやすさでは勝っているので、これは仕方がない。無圧縮音源ならいざとなればいつでも任意の圧縮方式に変換できるので、特に実害はない。 外付けのスピーカーを...

iPod nanoを買ってしまった

2008年4月以来、通勤用と割り切ってiPod shuffleを使ってきたが、任意の曲を選択できてより再生時間の長いものが必要になった。そう思っている矢先に新型のiPodが発表されたので、いろいろ検討した結果、iPod nanoを買うことにした。 iPod nanoの32GBモデルが出れば迷いは無かったのだが、最大でも16GBまでなのは残念であるiPod touchは最大64GBモデルまであるが、10月まで手に入らないし、それに音楽プレイヤーとして使うには余計なものがついていて値段が高い。さすがにClassicでは大きくて重いし、それにいまどきハードディスクを携帯する気にもなれない。 どうせ16GBならiPod nanoの旧モデルを買う方がコストパフォーマンスが良いかとも思った。新型は光沢加工で下品な感じだし(こちらの方が傷がつきにくいのだろうか)、カメラやラジオやスピーカーなんてどうせ使わないし、音楽プレイヤーとして使うなら画面が大きくなくてもよいからである。そんなものがついているくらいなら、ソニーのウォークマンみたいにノイズキャンセリング機能でもつけてくれる方が余程有り難いのだが、アップルは想定している顧客層はポピュラー音楽を大音量でかけるような人たちだろうし、毎日電車の中で聴くような人は日本くらいにしかいないだろうから、マーケティング上の理由で実現しないのだろう。日本国外でノイズキャンセリングヘッドホンを買うのは飛行機での出張の多いビジネストラベラーくらいである。そういう人たちに売るなら、むしろiPod touchにノイズキャンセリング機能をつけて飛行機の中でゲームで暇つぶしをしてもらう方がより現実的だろう。 とはいいながらも、結局新型の方を買ってしまった。旧型との値段の差がさほど無いし、いろいろ細かい部分で改良されているだろうと期待してのことである。 実際に使ってみると、今まで使ってきたiPod nanoと比べて明らかに音が良い。パワーに余裕があるからだろう。また、重さはiPod shhuffleの2倍くらいで、大きさとのバランス上、全然重く感じない。大きさは掌にすっぽり収まるサイズである。新型はディスプレイが大きくなった分だけホイールが小さくなったが、さほど気にならない。操作感はなかなか良い。こういう部分の使い勝手はさすがアップルである...

利潤動機はなぜ大切なのか

組織には大きく分けて2種類の人種がいる。1つは客先に出て金を稼ぐことのできる人であり、もう1つは客先に出られない人である。直接金になる仕事は金を稼げる人がする。直接金にならない仕事は金を稼げない人がする。 本来なら金を稼げない人を組織に置く理由はないのだが、正社員は解雇できないので、何か仕事を与える必要がある。客先に出すと迷惑なので、社内の当たり障りのない仕事をさせようとする。 仕事のできる人がする場合と、仕事のできない人がする場合とで、結果が大きく異なるのは当然である。その最もわかりやすい例が環境である。従来は「昼休みに電気を消しましょう」みたいな馬鹿馬鹿しいことばかりだったので、客先に出て金を稼げる人たちからは馬鹿にされていた。ところがキャップアンドトレードで環境が金になる仕組みができると、たちどころに客先に出て金を稼げる人たちが参入してきて、イノベーションが創発されるようになった。また、金融業が理系にとって魅力的な職場になると、優秀な人たちはこぞって金融業に参入するようになった。 しかし競争が存在する以上、金を稼げない人は金を稼げる世界に残ることはできない。そういう人たちは金を稼げない世界に参入することになる。利潤動機を失うと、金を稼げない人ばかりになり、ますます金を稼げなくなる。だからこそ、どこよりも金になる仕組みを作ることが大切なのである。

スポーツジムを人力発電所にせよ

スポーツジムでは運動エネルギーが発生している。このエネルギーで発電できないものだろうか。実際の発電量は大したことがないだろう。スポーツジムというのは意外と電力を浪費するものなので、スポーツジムで消費する電力をまかなうので精一杯かもしれない。しかしそれだけでもそのスポーツジムをカーボンニュートラルにすることができるので、グリーン電力証書の値段を考えればあながち悪い投資でもない。 自転車漕ぎのような機械なら、簡単に発電できる。ウェイトトレーニング系も同様である。ランニングマシンはむしろ電力を消費する方なので難しいだろう。体操系なら、振動で発電する装置を床に仕込めばよい。また、体を動かすと体温が上がるので、冷却の際にペルチェ素子を当てて発電することができる。呼吸の際には空気が動くので、風力発電が可能である。人体にはいろいろなエネルギーが潜んでいるものである。通常はそれは体脂肪という形で貯蔵されているが、スポーツジムを人力発電所とすることで、その体脂肪のエネルギーを電力に変えることができる。たしかに、食物を生産するためのエネルギーを考えれば、余計なものを食べずに体脂肪をつけない方が圧倒的に効率的なのだが、現に人間に体脂肪がついている以上、それを使わない手は無い。体脂肪で発電するとしても、本来なら体脂肪を燃料電池とする方が効率的なのだが、人力発電所の方が実現可能性が高い。 スポーツジムに通うような人は比較的所得が高く、環境に関心を寄せるだけの余裕があるだろうから、「自身の運動が環境に貢献する」と言われれば運動する動機になるかもしれない。運動量に応じてポイントを交付して、それを会費に充当するか、あるいは自身の排出権にすることができるようにすればよいだろう。自身の運動量と二酸化炭素排出量とが釣り合わない場合には、生活態度を見直すきっかけになるだろう。 メリットを実感しやすいのは、身の回りの電気製品の充電である。携帯電話やノートパソコンや携帯音楽プレイヤーを自身の運動によって充電できれば便利だろう。もちろん、わざわざ苦労して体を動かすまでもなく、原子力発電所で発電した電力を電力会社から購入する方が圧倒的に安い(10円程度である)。しかし、わざわざお金を払って体を動かそうとするような物好きな人に対して、電気は買った方が安いなどと言ってもあまり意味がないだろう。

スマートグリッドは本当に実現可能なのか

日本では電力会社が発電と送電の両方を担っており、電力需要に合わせてきめ細かく供給を調節している。送電線に通信回線を併設して、電圧の情報を収集し、集中的に制御している。各地に風力発電や太陽光発電の施設ができると、電力会社がそれを買い取らされて、その残りの電力需要を石油火力発電で調整している。 最近はスマートグリッドと称して「情報技術を活用して分権的に需給を調整する」みたいな話が出るが、本当にそんなことができるのか疑わしい。分権的に発電するためには、需要と供給とを調整する仕組みが必要である。需要と供給の調整手段として真っ先に思い浮かぶのは価格メカニズムだが、価格メカニズムというのは市場全体の姿の概略を記述した程度のものでしかなく、電力のように需要と供給のマッチングを厳密に行うような状況で、品質を厳格にコントロールできるような代物ではない。 もし電力に品質を求めるなら、誰かが責任を負わなければならない。しかし連帯責任は無責任なので、電力が不足するなら発電しようかなと思う程度で、できなければ無理はしない。電力はサービスと同様に貯蔵できないので、電力が余れば電圧が上昇するので回路を切断しなければならないし、電力が不足すれば、少なくとも一時的には電圧降下が避けられない。なぜなら、供給の不足が価格という情報に反映されて人間の意思決定に影響するのにはタイムラグが伴うからである。このタイムラグを無くす仕組みがなければ電力の品質を確保することはできない。 単純素朴に考えれば、電力供給に対する責任を負うなら、責任を負わない発電業者よりも高い値段で電力を買い取ってほしいものである。しかしそれは現在の電力会社の姿に他ならない。結局電力会社にとっては、コントロールできない発電所が増えるばかりで、既存の石油火力発電所の稼働率が下がるだけということになる。電力会社が抵抗するのも無理はない。 分権的な市場メカニズムよりも、契約ベースで自動的にコントロールする方が有望だろう。 電力供給が不足するときには、重要度の低い所への供給を自動的に遮断するという方法があり、これはスマートメーターで実現しようとしていることである。需要が逼迫しているときには供給されない代わりに、供給に余裕があるときには格安で手に入る電力というのは、使い方によっては魅力的だろうから、契約形態によっては可能かもしれない。例えば、平日の昼...

鉄道版漫画喫茶が欲しい

漫画喫茶が好まれるのは、漫画を個人で所蔵するのが効率的でないからである。飲み食いできてネットもできる有料の図書館に行って、見たいときに見たいものを見る方が住環境に良い。どんなに大量に溜め込んだところで人間の脳で処理できる情報量には限りがあるのだから、読みたい分だけ読めれば十分である。 一部に漫画喫茶を時間潰しや生活の場所にする人もいるようだが、生活の場所にするにはさほど割安でも快適でもないし、時間潰しが目的なら、スターバックスみたいな店にネットブックを持ち込む方が安上がりだろう。 そういうわけで漫画の充実した漫画喫茶は多いが、どういうわけか鉄道の雑誌や書籍を所蔵する漫画喫茶というのは聞いたことが無い。時刻表のバックナンバーなんて個人で持つにはかさばりすぎるし、鉄道関係の雑誌や書籍にしても同様である。いわば、書泉グランデ6階がそのまま漫画喫茶になったようなイメージである。 どうせ鉄道版の漫画喫茶にするなら、内装も鉄道関係のものにするとよいだろう。座席はもちろん鉄道車両の座席で、普通車、グリーン車、寝台車と各種取り揃えるのがよい。食堂車やロビーカーもあればよい。代金の支払いは切符を買って自動改札口を通る方式がよい。切符を買う代わりにモバイルSuicaを使う方式も面白いだろう。 鉄道は技術の裾野が広いので、いろいろな会社で協業して鉄道の見本市みたいな空間にすると面白い。せっかくなので、鉄道博物館の一角にそういう空間があるとよいのではないだろうか。むしろ、そういう空間で快適なサービスを提供しようとすることにより、本業の鉄道サービスでも有用なヒントを得られるかもしれない。