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自己言及性パラドックスの実証実験

七夕が近づいて、笹の枝に願い事を記した短冊が吊るされるようになった。そこには様々な願い事が書かれているが、もしその中に「願い事が叶いませんように」という願い事があったら、その願い事は叶うのだろうか叶わないのだろうか。

その願い事が叶えば「願い事が叶わない」ということになるので矛盾するし、反対にその願い事が叶わなければ「願い事が叶う」ということになるので、これも矛盾する。論理的には決着がつかないが、それならば実証実験すればよい。矛盾の説話で大切なのは「論理的に矛盾する」という一見面白そうだが何の解決にもならない結果よりもむしろ、「ではその矛で盾を実際に刺してみたらどうなるのか見てみよう」と実証を求めたことである。論理で完結した世界では決着がつかないようなことでも、論理の世界を出て事実の世界に出ればまた異なる見方が得られるかもしれない。実力の拮抗した者同士の勝負は実際にやってみなければわからない。

七夕の時期に「願い事が叶いませんように」という願いと、もう一つ通常の願い事を記した短冊を吊るす。人数が多ければそれに越したことはないが、1000人もいれば十分だろう。七夕のような日本人が誰でも知っているような行事なら人を集めるのは比較的容易だろう。もう一方のコントロール群では、「願い事が叶いませんように」という願いをせずに、通常の願い事だけを記した短冊を吊るす。対照実験のため、両群の通常の願い事は同一とする。また、一定期間以内に願いが叶ったかどうかが判明しなければならないので、「3ヵ月以内に恋人ができますように」といったように期限を区切る。

両群の通常の願い事が叶った割合に統計的に有意な差が存在するかどうかを検定する。「願い事が叶いませんように」という願い事を記した群において通常の願い事が叶った割合が統計的に有意に低いなら、「願い事が叶わない」という願いが叶ったことになるし、反対に「願い事が叶いませんように」という願い事を記した群において通常の願い事が叶った割合が統計的に優位に高いなら、「願い事が叶わない」という願いが叶わなかったことになる。

ただし注意が必要なのは、七夕において通常の願い事が叶う割合が極端に低い場合には、願い事が叶った割合に統計的に有意な差を見出しにくいし、「願い事が叶いませんように」という願いが叶う割合も低いだろうから、なおさら統計的に有意な差を見出しにくい。統計的に有意な差を見出せないと「所詮七夕の願い事なんて叶うようなものではない」ということだけがわかる結果に終わる。

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