2014年1月28日に日本でも新しいThinkPad X1 Carbonの発売が発表され、翌29日にはLenovoの直販サイトで個人向けの販売が開始されたので、早速購入した。おそらく決算期になれば割引率の高いクーポンが出るだろうと思っていて、割引率25%くらいのクーポンが出たら買おうかと思っていたのだが、いきなり25%割引のクーポンが出てきたので、それならば待つ理由もあるまいということで購入した次第である。
2009年5月以来ThinkPad X200sを使ってきた。購入から2年後にHDDをSSDに換装し、同時にOSもWindows VistaからWindows 7に入れ替えたし、その後メモリも4GBから8GBに増設したので、今まで快適に使うことができた。CPUはCore 2 Duo SL9400でだいぶ昔のものだが、特に不自由は感じない。よほどCPUに高い負荷のかかるような使い方でない限り、メモリとSSDにお金をかける方がコストパフォーマンスが高い。Mac Book Air 11インチと同じフットプリントで4セルバッテリー装着時に1.1kgとThinkPad史上最軽量の機種である。
そんなThinkPad X200sの更新を思い立ったのは、バッテリーの劣化が進んでいて、バッテリー購入に数万円かかりそうであること、SSDの容量が不足しており、換装に数万円かかりそうであること、仮にSSDを換装してもSATA2までにしか対応していないため、SSDの速度に限度があること、そしてHDMI端子が無いためにデジタルテレビへの出力ができない等の理由によるものである。
素直に後継機種を選ぶならThinkPad X240sのような12インチサイズの機種になるところだが、最近は14インチの機種でも軽量化が進んでいて、12インチの機種と遜色ない重量になりつつあるし、重量が同じなら14インチの方がキーボードやディスプレイが大きくて使いやすいので、14インチの機種も候補に入れていた。
候補はX240sとT440sとX1 Carbonである。T440sもだいぶ軽くなってきて、最小構成で1.59kgである。かつてのX24が1.68kgだったことや11.6インチのディスプレイを搭載するThinkPad E130が1.5kgあることを思えば、これも持ち運びできる重量である。一方X240sは1.34kgと、やはりこちらの方が軽い。X1 CarbonはX240sと同じ重さでT440sと同じフットプリントなのでいいとこ取りなのだが、新型が出る前は搭載している機器が古いため、X1 Carbonがモデルチェンジしたら購入しようと思っていた。
1月28日にX1 Carbonの仕様と直販価格が発表された。CPUやチップセットはT440sと同様の最新のものになったし、内蔵バッテリーが8セルになったおかげでバッテリー持続時間が最大で14時間にまで延びた。最初にThinkPad X1が出たときから2世代を経て、だいぶ洗練されてきた。
しかしさすがに値段が高かったので、200g重くてもT440sの方が安いならT440sでもいいかなと思って、T440sをX1 Carbonと同じ条件でカスタマイズして値段を見てみたところ、結局X1 Carbonとほぼ同じ値段になってしまった。バッテリー持続時間はT440sの方がやや短い。それならば薄くて軽いX1 Carbonの方が有利だろうと判断した。
もちろんT440sにも良い面はある。メモリスロットが2つあるのでメモリを増設する余地があるし、SSDやバッテリーも換装できる。長く使うならT440sの方が有利だろう。しかし持ち運びにおいて200gの差は大きい。X200sを持ち出す際には9セルバッテリーをつけているが、4セルバッテリー搭載時の1.1kgと9セルバッテリー搭載時の1.4kgとでは印象が全然違う。
そうはいってもやはり値段は高い。安物のネットブックがタブレットに駆逐されたとはいえ、安いノートPCが5万円で買える時代に定価ベースで20万円くらいするというのはあまりにも高い。幸いLenovoの直販サイトではカスタマイズできるので、重要でないものをスペックダウンして安くすることができる。
最初にスペックダウンの対象になったのはCPUである。今までの経験からCPUはさほど重要でないことがわかっているので、一番安いCPUにした。高いCPUだと数万円高くなるのだが、さすがにCPUだけのために数万円出そうと思うほどの違いを感じられない。
OSも一番安いもので十分である。ホームユースとビジネスユースとがあり後者の方が高いが、個人用ならホームユースで十分である。これで15000円ほど安くできる。3GB以上のメモリを使いたかったら64ビット版しか選択肢は無い。今では64ビット版OSであっても大抵のソフトウェアはちゃんと動くので、敢えて32ビット版にする理由は無い。
次に検討したのはSSDの容量である。X1 Carbonは標準でSSD搭載でありHDD搭載オプションは無いのだが、安価な128GBから高価な512GBまで9万円くらいの価格差がある。SSDの換装が容易なら、一番安いSSDにしておいて別途大容量のSSDを購入して換装する方が有利である。しかし、128GBのSSDと256GBのSSDの差額が25%割引適用後で23000円ほどであり、これなら256GBのSSDを別途購入するよりも安い。しかもX1 Carbonに内蔵されるSSDは暗号化対応である。512GBのオプションもあったのだが、現状のディスク消費が120GBほどであり、160GBのSSDだと余裕が無いが、256GBのSSDならまだ十分に余裕があるので、512GBのSSDは時期尚早と判断した。
一方、お金をかけた部分もある。まずはバックライト付キーボード。これは夜間に飛行機の中で作業するときの生産性に影響するし、差額も1500円しかない。メモリーをけちると生産性に如実に影響するので、これは8GBから下げるわけにいかない。ワイヤレスLANアダプターはデュアルバンドで802.11ac対応のものにした。差額は2300円だし、通信規格は年々進歩する部分だからである。
ディスプレイにどの程度お金をかけるか迷ったが、価格の高さやバッテリー持続時間への影響を承知の上で敢えて2560x1440の高解像度のものにした。X200sが1440x900なのでドット数が3倍近くに増えた。実質12000程度の差額だし、高解像度の方が画面を広く使えて生産性に影響するからである。しかしマルチタッチ対応にはしなかった。たしかにWindows 8の売りはタッチパネル対応だが、タブレット端末ならまだしもキーボードやトラックポイントのついている普通のノートPCならわざわざ画面に触れるまでもなくキーボードやトラックポイントで操作する方が速くて楽だからである。それにマルチタッチ対応ディスプレイを搭載すると重量が1.43kgと重くなる。そこまでして欲しいものでもない。
なお、1600x900のHDのディスプレイを搭載したときの重量が1.34kgなのに対し、2560x1440のマルチタッチ非対応のディスプレイを搭載したときの重量は1.28kgと最も軽くなるようである。これはThinkPad X240sよりも軽く、ThinkPad X200sに6セルバッテリーを装着したときの重量とほぼ同じである。意図したわけではなかったが、結果的に最も軽い構成になった。
Microsoft Officeもつけた。本当はこんなものは使いたくないのだが、どうしても必要なので安価なプリインストールで購入することにした。これにも25%割引が適用されるので、差額は17000円程度である。普通に買うよりもはるかに安い。
結局定価ベースで247110円、25%割引適用後で185377円となった。Microsoft Office抜きの値段で168000円程度であり、目標としていたMicrosoft Office抜きで実質15万円よりもややオーバーしたが、薄さ、軽さ、画面の大きさ、バッテリー持続時間の長さを考慮すればあながち悪い買物でもあるまい。ディスプレイで妥協すればほぼ予算通りだったのだが、ここで妥協するつもりはない。
ちなみに5年近く前にThinkPad X200sを購入したときもMicrosoft Office抜きで実質15万円くらいだったが、これはその後SSDとWindows 7のDSP版を購入したり、増設用のメモリを購入したり、さらに外出用の9セルバッテリーや室内用の4セルバッテリーを購入したりしたので、総投資額は22万円くらいになっている。
ハードウェア構成の類似したMacBook Air 13インチとの比較だと、ほぼ同じ条件でカスタマイズしたときの価格が14万円強だが、こちらは13インチだしディスプレイの解像度も1440x900である。X1 Carbonもディスプレイ解像度を1600x900まで落とせば15万円程度まで下がる。高解像度のMacBook Proとの比較だと、ほぼ同じ構成で158000円程度だが、こちらは1.57kgとT440s並の重さである。ThinkPad X1 CarbonはMacBook AirとMacBook Proのいいとこ取りをした機種なので、それがMacBook Proとほぼ同じ値段で手に入るなら悪い話ではない。
最後に納期についてだが、決済から出荷まで18日、出荷から到着まで4日とのことである。商品が到着したら使用感をレビューしてみようと思う。
2009年5月以来ThinkPad X200sを使ってきた。購入から2年後にHDDをSSDに換装し、同時にOSもWindows VistaからWindows 7に入れ替えたし、その後メモリも4GBから8GBに増設したので、今まで快適に使うことができた。CPUはCore 2 Duo SL9400でだいぶ昔のものだが、特に不自由は感じない。よほどCPUに高い負荷のかかるような使い方でない限り、メモリとSSDにお金をかける方がコストパフォーマンスが高い。Mac Book Air 11インチと同じフットプリントで4セルバッテリー装着時に1.1kgとThinkPad史上最軽量の機種である。
そんなThinkPad X200sの更新を思い立ったのは、バッテリーの劣化が進んでいて、バッテリー購入に数万円かかりそうであること、SSDの容量が不足しており、換装に数万円かかりそうであること、仮にSSDを換装してもSATA2までにしか対応していないため、SSDの速度に限度があること、そしてHDMI端子が無いためにデジタルテレビへの出力ができない等の理由によるものである。
素直に後継機種を選ぶならThinkPad X240sのような12インチサイズの機種になるところだが、最近は14インチの機種でも軽量化が進んでいて、12インチの機種と遜色ない重量になりつつあるし、重量が同じなら14インチの方がキーボードやディスプレイが大きくて使いやすいので、14インチの機種も候補に入れていた。
候補はX240sとT440sとX1 Carbonである。T440sもだいぶ軽くなってきて、最小構成で1.59kgである。かつてのX24が1.68kgだったことや11.6インチのディスプレイを搭載するThinkPad E130が1.5kgあることを思えば、これも持ち運びできる重量である。一方X240sは1.34kgと、やはりこちらの方が軽い。X1 CarbonはX240sと同じ重さでT440sと同じフットプリントなのでいいとこ取りなのだが、新型が出る前は搭載している機器が古いため、X1 Carbonがモデルチェンジしたら購入しようと思っていた。
1月28日にX1 Carbonの仕様と直販価格が発表された。CPUやチップセットはT440sと同様の最新のものになったし、内蔵バッテリーが8セルになったおかげでバッテリー持続時間が最大で14時間にまで延びた。最初にThinkPad X1が出たときから2世代を経て、だいぶ洗練されてきた。
しかしさすがに値段が高かったので、200g重くてもT440sの方が安いならT440sでもいいかなと思って、T440sをX1 Carbonと同じ条件でカスタマイズして値段を見てみたところ、結局X1 Carbonとほぼ同じ値段になってしまった。バッテリー持続時間はT440sの方がやや短い。それならば薄くて軽いX1 Carbonの方が有利だろうと判断した。
もちろんT440sにも良い面はある。メモリスロットが2つあるのでメモリを増設する余地があるし、SSDやバッテリーも換装できる。長く使うならT440sの方が有利だろう。しかし持ち運びにおいて200gの差は大きい。X200sを持ち出す際には9セルバッテリーをつけているが、4セルバッテリー搭載時の1.1kgと9セルバッテリー搭載時の1.4kgとでは印象が全然違う。
そうはいってもやはり値段は高い。安物のネットブックがタブレットに駆逐されたとはいえ、安いノートPCが5万円で買える時代に定価ベースで20万円くらいするというのはあまりにも高い。幸いLenovoの直販サイトではカスタマイズできるので、重要でないものをスペックダウンして安くすることができる。
最初にスペックダウンの対象になったのはCPUである。今までの経験からCPUはさほど重要でないことがわかっているので、一番安いCPUにした。高いCPUだと数万円高くなるのだが、さすがにCPUだけのために数万円出そうと思うほどの違いを感じられない。
OSも一番安いもので十分である。ホームユースとビジネスユースとがあり後者の方が高いが、個人用ならホームユースで十分である。これで15000円ほど安くできる。3GB以上のメモリを使いたかったら64ビット版しか選択肢は無い。今では64ビット版OSであっても大抵のソフトウェアはちゃんと動くので、敢えて32ビット版にする理由は無い。
次に検討したのはSSDの容量である。X1 Carbonは標準でSSD搭載でありHDD搭載オプションは無いのだが、安価な128GBから高価な512GBまで9万円くらいの価格差がある。SSDの換装が容易なら、一番安いSSDにしておいて別途大容量のSSDを購入して換装する方が有利である。しかし、128GBのSSDと256GBのSSDの差額が25%割引適用後で23000円ほどであり、これなら256GBのSSDを別途購入するよりも安い。しかもX1 Carbonに内蔵されるSSDは暗号化対応である。512GBのオプションもあったのだが、現状のディスク消費が120GBほどであり、160GBのSSDだと余裕が無いが、256GBのSSDならまだ十分に余裕があるので、512GBのSSDは時期尚早と判断した。
一方、お金をかけた部分もある。まずはバックライト付キーボード。これは夜間に飛行機の中で作業するときの生産性に影響するし、差額も1500円しかない。メモリーをけちると生産性に如実に影響するので、これは8GBから下げるわけにいかない。ワイヤレスLANアダプターはデュアルバンドで802.11ac対応のものにした。差額は2300円だし、通信規格は年々進歩する部分だからである。
ディスプレイにどの程度お金をかけるか迷ったが、価格の高さやバッテリー持続時間への影響を承知の上で敢えて2560x1440の高解像度のものにした。X200sが1440x900なのでドット数が3倍近くに増えた。実質12000程度の差額だし、高解像度の方が画面を広く使えて生産性に影響するからである。しかしマルチタッチ対応にはしなかった。たしかにWindows 8の売りはタッチパネル対応だが、タブレット端末ならまだしもキーボードやトラックポイントのついている普通のノートPCならわざわざ画面に触れるまでもなくキーボードやトラックポイントで操作する方が速くて楽だからである。それにマルチタッチ対応ディスプレイを搭載すると重量が1.43kgと重くなる。そこまでして欲しいものでもない。
なお、1600x900のHDのディスプレイを搭載したときの重量が1.34kgなのに対し、2560x1440のマルチタッチ非対応のディスプレイを搭載したときの重量は1.28kgと最も軽くなるようである。これはThinkPad X240sよりも軽く、ThinkPad X200sに6セルバッテリーを装着したときの重量とほぼ同じである。意図したわけではなかったが、結果的に最も軽い構成になった。
Microsoft Officeもつけた。本当はこんなものは使いたくないのだが、どうしても必要なので安価なプリインストールで購入することにした。これにも25%割引が適用されるので、差額は17000円程度である。普通に買うよりもはるかに安い。
結局定価ベースで247110円、25%割引適用後で185377円となった。Microsoft Office抜きの値段で168000円程度であり、目標としていたMicrosoft Office抜きで実質15万円よりもややオーバーしたが、薄さ、軽さ、画面の大きさ、バッテリー持続時間の長さを考慮すればあながち悪い買物でもあるまい。ディスプレイで妥協すればほぼ予算通りだったのだが、ここで妥協するつもりはない。
ちなみに5年近く前にThinkPad X200sを購入したときもMicrosoft Office抜きで実質15万円くらいだったが、これはその後SSDとWindows 7のDSP版を購入したり、増設用のメモリを購入したり、さらに外出用の9セルバッテリーや室内用の4セルバッテリーを購入したりしたので、総投資額は22万円くらいになっている。
ハードウェア構成の類似したMacBook Air 13インチとの比較だと、ほぼ同じ条件でカスタマイズしたときの価格が14万円強だが、こちらは13インチだしディスプレイの解像度も1440x900である。X1 Carbonもディスプレイ解像度を1600x900まで落とせば15万円程度まで下がる。高解像度のMacBook Proとの比較だと、ほぼ同じ構成で158000円程度だが、こちらは1.57kgとT440s並の重さである。ThinkPad X1 CarbonはMacBook AirとMacBook Proのいいとこ取りをした機種なので、それがMacBook Proとほぼ同じ値段で手に入るなら悪い話ではない。
最後に納期についてだが、決済から出荷まで18日、出荷から到着まで4日とのことである。商品が到着したら使用感をレビューしてみようと思う。