今まで使ってきたAUのガラケーの2年縛りがもうじき解けるので、後継機種を検討していた。おサイフケータイをパケット代を気にせずに使えて月額料金の安いスマホを候補にしていたのだが、そんな中、家電量販店の店頭でイーモバイルのStream Xの在庫処分で月額料金1980円で利用できるプロモーションを見かけてしまったので、即決で買ってしまった(イーモバイルショップでも同様のプロモーションがあり、在庫はそこそこ潤沢そうな感じである)。
できれば7月に2年縛りが解けてからMNPで切り替えたかったのだが、この手の在庫処分は在庫が無くなってしまったら終わってしまうので、7月まで待てない。というかイーモバイル端末のStream Xが在庫処分されているのはもしかしたら6月から新会社になる前の整理かもしれず、だとすると5月中に終わる可能性がある。店員から「新規ではどうか」という提案を受けたので数字を見てみたところ、新規契約にしてももともと月額料金が安いので、回線が1ヶ月半だぶっても3000円の追加支出にしかならないし(MNPだと契約解除料9800円)、電話番号が変わる件については、連絡先一覧を見渡す限りでは、個人携帯の番号が変わって困ることはあまり無いので、ならばMNPにこだわることもあるまいと思った次第である。
大手も検討していたのだが、端末代に加えて月額7000円くらいもするので、そこまでお金をかけるほどのものかと躊躇していた。最近は格安スマホも出回っているが、月間のデータ通信量がほとんどゼロに近くないと安くないので、普通に使うと全然安くないし、定額制の端末は通信速度が極端に遅かったりする。そこで、速度や月間データ通信量が大手と遜色なくて、かつ月額料金の安いものを探していた。Stream X自体は型落ちだが、普段使いなら特に遜色は無い。
【第一印象】
- 軽い。ガラケーよりも軽い。
- いまどきのスマホと違って巨大でないので使いやすい。型落ち機種ならではのメリット。
- 画面はそこそこ見やすい。
- 充電用のmicroUSB端子が上についているので、手に持って使うときに少々気になる。ただし、ヘッドホン端子も上についているので、ヘッドホンを挿すことを所与とすると、microUSBも同じ側についている方がすっきりするということなのだろう。ちなみにiPod touchはヘッドホン端子、Lightning端子ともに本体下側にあるので、手に持ったときには邪魔にならない。
- パケット代を気にせずにおサイフケータイを使えるのはやはり便利。iPhoneにおサイフケータイがついていれば少々高くてもそちらにするのだが。
- 内蔵ROMが足りなくて、たまにメモリ不足でアプリが落ちる。
- 電話帳の連絡先以外にも金融機関等に届け出ていた連絡先があり、そちらの届出はやはり煩雑だった。同様に、携帯メールも使えなくなるので、携帯メールアドレスの削除も必要になった。
【電波】
イーモバイルのLTE+ソフトバンクの3G回線(非プラチナバンドの2.1GHz)である。普通に使う分には特に不自由ない。ただし自宅寝室には電波が入らない。自宅ではPocket WiFiと併用しており、Pocket WiFiは電波の入る所に置いてあるので、データ通信には不自由しないが、音声通話では無線LANではなく3G回線を使うので、着信できない。電話機としては致命的なのだが、個人携帯で自宅で音声通話する機会はほとんど無いし、仕事の連絡ならAUの会社携帯にかかってくるので特に支障しない。そういう割り切りができないなら自宅に電波が入らないかもしれない携帯電話に手を出すのは危険だと思う。
【無線LAN】
ソフトバンクWiFiスポットを使える(ただし使えるSSIDは0001Softbankとmobilepointのみ)。EMホームからソフトバンクWiFiスポット設定アプリをダウンロードして設定する。
これに加えて、昔ビックカメラでPocket WiFiを買ったとき以来Wi2 300を使っているので、外ではなるべくそちらを使うようにしている。無線LANを見つけると自動でそちらに接続する設定にしているので、特に大容量のファイルをやり取りする場合には重宝する。これなら月間5GBで十分だろう。無線LANしか使わないならiPod touchでも十分なのだが、無線LANの無い場所でいざ必要になったときに不便だし、それにiPod touchには当然のことながらおサイフケータイはついていない。
【持ち出し機器の減少】
今までは外出時にはガラケー、Pocket WiFi、iPod touchを持ち出していたが、これらがStream Xに集約された。少なくともガラケーとPocket WiFiの機能は統合され、かつ大幅に薄く軽くなった。
【SIMロックフリー】
従来からのイーモバイルの系譜の端末なのでSIMロックフリーである。そのため、海外でプリペイドSIMを挿して使うことができる。GSMにも対応しているので、ヨーロッパでも問題なく使える。もともとがHuaweiの汎用品なので、そういう意味では使い勝手が良い。
尚、Stream XではIMEI認証が導入されているので、契約時のSIMを他の端末に流用して使うことはできない。したがって、もっと高性能な端末の白ロムがあっても、そちらにSIMを挿すことはできないので、ずっとStream Xと付き合わざるをえない。そんなことをするから在庫がだぶついて在庫処分が必要になるのではないかという気もするが、端末で縛りをかけて型落ち端末で格安スマホにするという商売はありかもしれない。
【音楽再生】
内蔵ROMが合計32GBあるので、音楽データを入れても余裕がある。しかしスマホなのでホワイトノイズが入る。外出時には外のノイズの方が大きいので、ホワイトノイズは意外と気にならないものなのだが、それでもiPodのような音楽再生専用機と併用した方がよいのではないかという気になってくる。なお、microSDスロットが無いので、ROMの増設はできない。
他のAndroid機と同様に、Musicのフォルダに音楽ファイルを片っ端から放り込むと、音楽プレイヤーの側で整理してくれるので、ユーザーから見れば実用上問題ない。
【ソフトウェアキーボード】
Huaweiの標準のがついてきたが、使い勝手がいまいちなのでGoogle日本語入力に入れ替えた。
【UIの変更】
Stream XにはHuaweiのEmotion UIというのがついている。しかしこれはメモリを食うようで、メモリの空きが少なくてアプリが落ちてしまう。UIのためにアプリが制約されるのは本末転倒なので、どうにかしたいと思ったが、少し調べてみたところ、Emotion UIを使わずにAndroid標準のUIにするだけでもメモリの空きが増えるとのことなので、早速実行してみたところ、やっと300MB近くの空きができた。心なしか動作が軽快になったような気がする。ベンダー独自のカスタマイズをするならハードウェアリソースは十分確保した方がよいのではないか。というか、せっかくのハードウェアリソースをそんなことに使うのは勿体無いような気がする。型落ちの端末でも余計なものをそぎ落とせばまだまだ使える。
【バッテリー】
内蔵バッテリーは交換不可。普通に使っていれば1日は持つ量だが、いずれバッテリーが劣化してきたら外付けのモバイルバッテリーとの併用が必要になるかもしれない。ガラケーに比べてバッテリーの持ちが悪いのはデータ通信量が多いためだから致し方無い。
【ストラップホール】
本体にはストラップをつけるための穴が全くないので、ストラップをつけるためにはサードパーティー製のケースを購入する必要がある。本体は薄くて軽いのはありがたいのだが、すべりやすいので、落とさないようにストラップやすべりにくいケースがほしいところである。
【Stream Xについていないもの】
- 赤外線
- FMラジオ
- ワンセグ
- 携帯メール
日本独自のものはおサイフケータイを除き何1つついていないが、これらのものに興味が無い人にとっては別段何も不自由ない。回線が太くなってインターネット経由で音声や動画をやり取りできればこれらのものは実は必要なかったりする。それにラジオやテレビは国ごとに周波数帯が異なるので、汎用機には実装しにくい。