対象ロットに当たった人がワイモバイルショップに端末を交換しにいく事例が出てきたこともあり、交換の条件がわかってきた。
- 交換前端末の分割代金支払は継続
- ワイモバイルの現料金プランへの移行が必須
- 端末交換時点から再度2年縛り開始
要は、「新端末をタダであげるし、契約解除料も取らないから、その代わりに新規契約を結びなさい」ということである。しかも、上記の条件はワイモバイルからのお知らせには全く記載されていない。
1.については端末の「交換」である限り、旧端末の購入代金の支払が継続することに異存ない。しかし2.3.により実態としては全然「交換」になっていない。2.については今やイーモバイル時代のSIMを挿せる端末が存在しないから、これも技術的にやむを得ない面がある。しかし3.は一体何なのだろう。どうして通信事業者の都合で回収・交換に応じる見返りとしていまさらワイモバイルと新規契約に応じなければならないのだろう。しかも端末代金の分割払いが残ったままで。「交換」と称するなら料金プランや契約解除月は旧端末からの継続であるべきではないのか。
本当にこれがリコールなのか疑問である。自動車のリコールの場合、事前に国土交通省と協議の上、対応策の承認を得て、交換・修理体制が整ってから公知される。他の工業製品は経済産業省の管轄なので届出先は経済産業省だが、携帯電話の場合、端末は経済産業省の管轄でありながら料金プランは総務省の管轄なので、料金プランが公正でなくても、端末が回収・交換される限り経済産業省は口出しできないということなのだろうか。
音声通話の機会が多ければワイモバイルの料金プランだからといってさほど不利ではなかったりするし、最新端末の中にはiPhone 5sも含まれるので(販売実績がピークアウトしたiPhoneの、しかも型落ち端末の在庫処分だが、第2ブランドであるワイモバイルにしては良い方である)、そこそこの値段でiPhoneを持ちたい人にとっては回収・交換に応じる動機があるかもしれないが、それ以外の人にとっては回収・交換に応じずに2年縛りが解けた時点で解約する方がましかもしれない。特にGL07Sはイーモバイル時代末期に在庫処分のために激安でばらまかれていたからなおさらである。
ワイモバイルにとっては最新端末を無償で提供するのは大盤振る舞いだし、これを機にGL07S利用者をワイモバイルに囲い込みたかったのだろうが、「こんな会社と付き合ったら危ない」と思われて逆効果なのではないだろうか。