新しいThinkPad X1 Carbon導入にともない、それにプリインストールされていたWindows 8.1を使うようになった。電源を入れて最初の作業がWindows 8.1のセットアップだったので、いきなりWindows 8.1に遭遇してしまったが、Windows 95からWindows 7までで慣れ親しんできた流儀とは全然違うので戸惑うことばかりである。
まず、どうやったら今まで通りの画面に到達できるのかがわからない。「デスクトップ」がスタートメニューのボタンの一つになってしまっていて他のボタンに埋没している。こういうOS上の重要な機能は他のアプリと並列すべきではないはずなのだが、どうしてこんなわかりにくい仕様になっているのだろうか。デスクトップはあくまでも旧来の流儀を求めるユーザー向けの機能に過ぎず、なるべく新しいUIを使ってほしいということなのだろうか。起動時にデスクトップを表示するためには、タスクバーを右クリックして「プロパティ」を開き、「ナビゲーション」「スタート画面」で「サインイン時または画面上のすべてのアプリを終了したときにスタート画面ではなくデスクトップに移動する」にチェックすればよい。
電源の落とし方もわかりにくい。昔のWindowsみたいにシャットダウンするのにスタートボタンを押すというのもわかりにくいが、Windows 8.1の場合、そのままの状態では電源周りを操作するアイコンが全く見当たらないのである。画面の右上にカーソルを持っていくと「チャーム」なるものが開き、その中に「設定」のアイコンが出てくるので、そこを押すとやっと電源のアイコンが出てきて、「シャットダウン」「スリープ」「再起動」を選べるようになっている。電源ボタンなんて本来ならタスクバー上にあって当然のものである。もっとも、ノートPCなんて一旦起動してしまえば使わないときには蓋を閉じてスリープして、使うときには蓋を開けてレジュームするものなので、普段はあまり使用しないものでもある。また、「電源オプション」「システム設定」で電源ボタンを押したときの動作を設定できるので、使いやすいように設定しておくとよいだろう。
スタートボタンを右クリックすると電源を含むシステム管理関係の各種メニューが開かれる。これだと昔ながらの使い勝手を実現できる。これはWindows 8には無かった機能だが、Windows 8.1で実装されたようである。
タッチパッドの使い勝手はMac並のものを期待すると大いに失望することになる。画面の拡大縮小とかスクロールとかの主要機能はMacと同じくらいに網羅されているのだが、そういう操作に対してどういう反応をするかといった部分の作り込みがMacに対して甘く、操作がスムースでない。今やハードウェア性能のせいにはできないから、これはOSのチューニングの問題だと思う。
Windows 8のアプリはタブレット端末では便利なのだろうが、大画面のPCで単機能のアプリがまるまる1画面を占拠しているのは無駄である。PCとタブレットやスマホとの統合を実現したいなら、PC上に仮想マシンを作ってそこでタブレットやスマホ用のネイティブアプリを動かす方が使い勝手が良さそうな気がする。そもそも、スマホやタブレットのアプリを使いたかったら、わざわざPC上で動かすまでもなく、スマホやタブレットで動かす方が楽である。さすがにPCとタブレットの2台持ちというのは現実的でないが、PCとスマホの併用ならごく普通にできることである。
たしかにPCの市場がスマホやタブレット端末に食われていて、モバイルデバイス市場を取り込まなければという気持ちもわからないでもないが、そういう時代にあってなぜPCを使い続ける人がいるのかということを考えてほしい。タブレット端末みたいなものを使いたかったら最初からタブレットを使う方が便利である。PCを使うことに意味があるのはMicrosoft Officeを操作するときや、キーボードによる文字入力が多いときである。そういう環境でどうすれば使いやすくなるのかを考えてほしい。AppleでもMacがiOSに歩み寄っているが、PC用のOSの使い勝手を犠牲にしたようなやり方は取っていない。結局ユーザー側でWindows 7に近い使い勝手になるように各種設定をしなければならない。
Hotmailアカウントによるユーザー管理は、複数デバイス間でデータを同期したりするときに便利だし、ハードウェアごとにユーザーIDを作るよりもスマートだと思う。ただし、米国発祥なせいでホームディレクトリがユーザー名のファーストネームになってしまうのは、日本で使う分には違和感を感じる。この辺りは国ごとの流儀に合わせて設定できるようにすべきだろう。
無線LANへの接続はWindows 7よりも早くなった。これでやっと他のOSに追いついた。クラウド対応に合わせて改良したのだろう。
Windows 8からはネットワークの設定において「従量課金接続」かどうかを指定できるようになり、OS側で従量課金時接続時に大きなファイルのダウンロードや不要不急のダウンロードをしないように設定できるようになった。「従量課金接続」かどうかの指定は3G通信でなくても普通の無線LAN接続であっても指定可能なので、モバイルルーター経由での接続も従量課金接続に指定できる。
ビジネスで使う場合には使い勝手の面ではWindows 8は時期尚早だと思う。実際、大抵の企業ではWindows 7ダウングレード権行使にしているのではないだろうか。しかし、データをクラウドに寄せたり単一のユーザーIDで管理したりする方式はむしろ企業の情報システム部門が管理するのに好都合だろう。また、個人で使うならやはりMacの方が使い勝手が良いと思う。Macのハードウェアは昔ほど高くはないし、各種iOSデバイスとの親和性も良いので、Macを使って特に問題ないならMacにしておいた方が余計な苦労をせずに済むのではないか。とはいえ、ある程度は慣れの問題だし、OSの側も今後徐々に改良されていくことだろうから、じっくり見守っていきたいものである。
まず、どうやったら今まで通りの画面に到達できるのかがわからない。「デスクトップ」がスタートメニューのボタンの一つになってしまっていて他のボタンに埋没している。こういうOS上の重要な機能は他のアプリと並列すべきではないはずなのだが、どうしてこんなわかりにくい仕様になっているのだろうか。デスクトップはあくまでも旧来の流儀を求めるユーザー向けの機能に過ぎず、なるべく新しいUIを使ってほしいということなのだろうか。起動時にデスクトップを表示するためには、タスクバーを右クリックして「プロパティ」を開き、「ナビゲーション」「スタート画面」で「サインイン時または画面上のすべてのアプリを終了したときにスタート画面ではなくデスクトップに移動する」にチェックすればよい。
電源の落とし方もわかりにくい。昔のWindowsみたいにシャットダウンするのにスタートボタンを押すというのもわかりにくいが、Windows 8.1の場合、そのままの状態では電源周りを操作するアイコンが全く見当たらないのである。画面の右上にカーソルを持っていくと「チャーム」なるものが開き、その中に「設定」のアイコンが出てくるので、そこを押すとやっと電源のアイコンが出てきて、「シャットダウン」「スリープ」「再起動」を選べるようになっている。電源ボタンなんて本来ならタスクバー上にあって当然のものである。もっとも、ノートPCなんて一旦起動してしまえば使わないときには蓋を閉じてスリープして、使うときには蓋を開けてレジュームするものなので、普段はあまり使用しないものでもある。また、「電源オプション」「システム設定」で電源ボタンを押したときの動作を設定できるので、使いやすいように設定しておくとよいだろう。
スタートボタンを右クリックすると電源を含むシステム管理関係の各種メニューが開かれる。これだと昔ながらの使い勝手を実現できる。これはWindows 8には無かった機能だが、Windows 8.1で実装されたようである。
タッチパッドの使い勝手はMac並のものを期待すると大いに失望することになる。画面の拡大縮小とかスクロールとかの主要機能はMacと同じくらいに網羅されているのだが、そういう操作に対してどういう反応をするかといった部分の作り込みがMacに対して甘く、操作がスムースでない。今やハードウェア性能のせいにはできないから、これはOSのチューニングの問題だと思う。
Windows 8のアプリはタブレット端末では便利なのだろうが、大画面のPCで単機能のアプリがまるまる1画面を占拠しているのは無駄である。PCとタブレットやスマホとの統合を実現したいなら、PC上に仮想マシンを作ってそこでタブレットやスマホ用のネイティブアプリを動かす方が使い勝手が良さそうな気がする。そもそも、スマホやタブレットのアプリを使いたかったら、わざわざPC上で動かすまでもなく、スマホやタブレットで動かす方が楽である。さすがにPCとタブレットの2台持ちというのは現実的でないが、PCとスマホの併用ならごく普通にできることである。
たしかにPCの市場がスマホやタブレット端末に食われていて、モバイルデバイス市場を取り込まなければという気持ちもわからないでもないが、そういう時代にあってなぜPCを使い続ける人がいるのかということを考えてほしい。タブレット端末みたいなものを使いたかったら最初からタブレットを使う方が便利である。PCを使うことに意味があるのはMicrosoft Officeを操作するときや、キーボードによる文字入力が多いときである。そういう環境でどうすれば使いやすくなるのかを考えてほしい。AppleでもMacがiOSに歩み寄っているが、PC用のOSの使い勝手を犠牲にしたようなやり方は取っていない。結局ユーザー側でWindows 7に近い使い勝手になるように各種設定をしなければならない。
Hotmailアカウントによるユーザー管理は、複数デバイス間でデータを同期したりするときに便利だし、ハードウェアごとにユーザーIDを作るよりもスマートだと思う。ただし、米国発祥なせいでホームディレクトリがユーザー名のファーストネームになってしまうのは、日本で使う分には違和感を感じる。この辺りは国ごとの流儀に合わせて設定できるようにすべきだろう。
無線LANへの接続はWindows 7よりも早くなった。これでやっと他のOSに追いついた。クラウド対応に合わせて改良したのだろう。
Windows 8からはネットワークの設定において「従量課金接続」かどうかを指定できるようになり、OS側で従量課金時接続時に大きなファイルのダウンロードや不要不急のダウンロードをしないように設定できるようになった。「従量課金接続」かどうかの指定は3G通信でなくても普通の無線LAN接続であっても指定可能なので、モバイルルーター経由での接続も従量課金接続に指定できる。
ビジネスで使う場合には使い勝手の面ではWindows 8は時期尚早だと思う。実際、大抵の企業ではWindows 7ダウングレード権行使にしているのではないだろうか。しかし、データをクラウドに寄せたり単一のユーザーIDで管理したりする方式はむしろ企業の情報システム部門が管理するのに好都合だろう。また、個人で使うならやはりMacの方が使い勝手が良いと思う。Macのハードウェアは昔ほど高くはないし、各種iOSデバイスとの親和性も良いので、Macを使って特に問題ないならMacにしておいた方が余計な苦労をせずに済むのではないか。とはいえ、ある程度は慣れの問題だし、OSの側も今後徐々に改良されていくことだろうから、じっくり見守っていきたいものである。