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中華始めました

長らくThinkPad X24を使い続けてきたが、USB2.0に対応していなかったりして性能的にかなりつらくなってきた。HDDを換装するなどすればもう少し延命できたはずだが、いまやIDEのHDDは高価だし、USB2.0のPCカードなんて使い回しが効かない。本体重量は重いし、ディスプレイのバックライトも劣化している。せっかく大容量メモリが安い時代なのに、古い仕様の高価なメモリを買っても640MBまでしかメモリを増やせない。さすが延命のためにあらゆる投資をすると10万円くらいしてしまうので、それならむしろ新品を買う方が安いと判断し、新しいPCを買うことにした。5万円のネットブックですらHDD容量やメモリ容量は上である。

機種選定については長い間検討してきた。当初はアルミボディのMacBookにしようと考えていた。プライベートで使うならMacで十分だし、1台で何でもできるし、それに何よりもWindowsが入っていないという点で気分がよろしい。Mac OS XはUNIXなので、各種UNIXアプリケーションを走らせるにも便利である。iTunesで音楽を再生しながらUNIXアプリケーションを使えるのはMacだけである。値段もだいぶこなれてきた。しかし、2kgもあるので持ち運ぶには重過ぎる。MacBook Airなら軽いが、やはり大きすぎるし、それに無線LANのある環境でなければ使いものにならない。さらに、CDのリッピングの際には外付け光学ドライブを直接接続しなければならず、使い勝手が悪い。もちろん値段も高い。キーボードとポインティングデバイスについても、ある程度は慣れの問題とはいえ、ThinkPadの吸い付く感じとは違う。キーボードとポインティングデバイスとエディタと仮名漢字変換エンジンは、筆記用具としての使い勝手に直結し、ひいては文章にまで影響する。

そうこうしているうちに、ネットブックが多数出回るようになった。外出先でウェブを閲覧したり音楽を再生したりする分には十分な性能だが、キーボードが小さいので、せっかく持ち運びに便利なのに筆記用具としては機能しない。ディスプレイが小さいので、ウェブの閲覧もつらそうである。それに、小さい割にはさほど軽くなくて、10インチディスプレイのマシンだと1kgを越える。それならば、重さ1kg強の12インチのノートパソコンの方が使い勝手が良い。値段には大きな開きがあるが、使わずじまいのおもちゃを買うのは結局無駄だし、毎日使うものならば、使い勝手で妥協すべきでない。性能的には一昔前のノートパソコン並みだが、わざわざ新たに買うまでもなく、一昔前のノートパソコンなら既に手元にある。

というわけで結局ThinkPad Xシリーズに戻ることになってしまった。そもそもThinkPadを最初の候補にしなかったのは、それがWindows PCだからである。Linuxとのデュアルブートにして、普段はLinuxしか使わないという手もあるのだが、ディスク容量が圧迫されるし、LinuxにはiTunesがない。amarok等のiTunesもどきならあるが、本家の使い勝手には及ばない。さりとてVistaなんて使いたくない。しかし、最近はWindows上でもGNU Emacsが動くので、最低限のことはできる。それにGmailのようなウェブ上のサービスが増えてきたおかげで、OSをさほど意識しなくてよくなった。Vistaといえどもハードウェアの性能が十分にあれば特に困らないし、XPよりもVistaの方が大容量メモリの使い方がうまいようなので、Vistaがだめなら後でWindows 7にでもアップグレードすればよいと気楽に考えることにした。Linuxを使いたければ、デュアルブートよりもWindows上で仮想マシンとして走らせる方が楽であり、これならiTunesを使いながらLinuxを使うということを実現できる。

Xシリーズといってもいろいろある。X301は1台で何でもできて便利だし、大きさの割に軽いが、それでもやはり大きすぎる。X200シリーズを使い、必要なときだけ光学ドライブを接続する方が効率が良い。それに、内蔵光学ドライブは使い回しが効かないが、サードパーティ製のUSB光学ドライブなら使いまわせるし値段も安い。通常電圧版CPUを搭載したX200の方が安いが、若干重い。低電圧版CPU搭載のX200sだとLEDバックライトのディスプレイを選択できるし、250gほど軽い。X200sならネットブック並の重さなので、持ち運べる筆記用具としては申し分ない。ディスプレイが横長になったおかげでTシリーズと同じフルサイズのキーボードを搭載できるようになったので、都合が良い。

SSDにするかHDDにするか迷ったが、値段と書き込み速度と信頼性と容量の面でSSDはまだこなれていないので、とりあえずHDDを選択した。SSDの場合、書き込み速度が速いタイプは容量が小さいし、信頼性の高いタイプは値段が高い。書き込み速度と容量と信頼性のすべてを求めると、とんでもない値段である。SSDが実用的になってから換装すればよいと気楽に考えている。HDDなら大容量でも安いので容量を気にせずに使えるし、最近のHDDは音も静かなので、無理をしてSSDにするまでもない。

そのように方針が決まりつつある時期にLenovoのショッピングサイトでX200sのハイスペックモデルが安売りされるようになったので、つい買ってしまった。何でもついていてハードウェアの性能を気にする必要がなくて、それでいて数年前よりもはるかに安い。数ヶ月前と比べても安い。うまくやればもっと安く買うこともできたかもしれないが、底値や異常な安値で買えるのは籤に当たるようなものなので、追求しすぎても仕方ない。安売りの値段に惹かれても、必要なものをつけると結局安くならないので、妥協することにした。どうやらパーツで価格差別をしているようである。

CTOなので発注即配達というわけにはいかなかったが、それでも2週間弱で届いた。届いたら早速セットアップである。起動時の設定の次にアンチウィルスソフトを入れて、ネットワークに接続してOSのセキュリティパッチを当て、ドライバのアップデートを行った。FirefoxとiTunesとGNU emacsを入れ、さらにFirefoxの個人データ一式を移植し、音楽ファイルを含むデータ一式を移植すると、だいぶさまになってきた。今更ながらUSB 2.0はデータ転送速度が速くて楽である。念のためOpenOffice.orgも入れておいた。

せっかくハードウェアに余裕があるので、無料で入手できるVMware Playerを入れて、VMware仮想マシン用のubuntuを入れてみた。Windows経由で簡単にネットワークに繋がってしまった。ディスプレイの解像度が大きいおかげで、仮想マシンを開いてもさほど場所を取らない。便利な世の中になったものである。ソフトウェアのアップデートを行ったり、emacs等の普段使うソフトウェアを入れたりして、とりあえず使える状態にまではした。とはいえ、今のところ使う用事もない。いずれ開発環境でも入れて遊ぼうかと思っている。

せっかく指紋認証がついたので、使っているのだが、風呂上がりで指がふやけているときには使えない。水仕事の後にも使えない。昼間にビジネスで使う分には便利だろうが、家庭で使うのは難しいかもしれない。パスワードの管理が便利になったので、むしろこちらの方が重宝している。ThinkPadはこの手のユーティリティソフトウェアが充実しているのが魅力である。ThinkVantage System Updateも復活した。

枕元に置いても音は気にならない。これならリスクを取ってSSDにする必要はなさそうである。ただし寝ているときにつけっぱなしにするとディスプレイが眩しいし、電気の無駄でもあるので、AC駆動のときでも30分経過した時点でスリープモードに切り替わるように設定している。オフタイマーの代わりである。

中華パソコンと言われながらも、昔に比べて改良されている部分は多いし、今のところ特にトラブルもない。懸念していたVistaも気にならない。しかも、PCを買ってすぐにWindows Vista SP2が出たので、さらに軽くなった。ここまで来たらWindows 7を入れてもさほど違いは無さそうである。良い買い物をしたものである。

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